韓国旅行で見る「模範タクシー」と「模範飲食店」について

 

今回は、韓国にある模範タクシーと模範飲食店について書きたいと思う。

 

でもその前に、改めて「模範」という言葉を確認しておこう。

も‐はん【模範】

《「模」は木型、「範」は竹で作った型》
1 見習うべき手本。のり。「―を示す」
2 器物などを作るときに用いるもととなる型。

(デジタル大辞泉の解説)

 

模範は、「模」と「範」の2つの言葉からできている。

それぞれ意味が少し違う。

「大辞林 第三版」の解説によれば、「模は木製の、範は竹製の、器をつくる型こと」をいうとある。

 

模も範も材質は違うけど、「型」という役割は同じ。
軟らかい土をその型に当てはめれば、すべて同じ形の器ができる。

「模範」とはもともとそういう意味だったけど、だんだんと「手本」という意味で使われることが多くなっていったのだろう。

 

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韓国の土地神さま。
昔は、村の入口などにあった。

 

 

韓国旅行へ行ったときに、不思議に思ったことがある。

なんで韓国には、タクシーが2種類あるのか?

韓国のタクシーには、「一般タクシー」と「模範タクシー」がある。
韓国の旅行サイト「ソウルナビ」を見ると、次のように説明されている。

 

○一般タクシー

基本料金が安く、市民の足として地元の人も一番気軽に利用する一般タクシー。ただし乗車拒否も多く、ビギナーにとっては少しスリリング。色は会社系のタクシーがオレンジ色、個人タクシーの多くががシルバーか白。

ソウルのタクシー 【※動画付き】

 

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一般タクシー

 

○模範タクシー

基本料金が一般タクシーの1.5倍とやや割高だけれど、乗車拒否や相乗りが基本的にない安心の模範タクシー。黒の車体に黄色の屋根のサイン「모범(モボム)」が目印。

ソウルのタクシー 【※動画付き】

 

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模範タクシー

 

「모범(モボム)」は、模範という漢字をハングル文字であらわしたもの。

この2つのタクシーの違いを簡単にいったら、模範タクシーは「料金は高いけど、乗車拒否や相乗りがなくて快適に乗ることができる」ということだろう。

 

日本のタクシーは、韓国でいう「模範タクシー」と考えていい。

ということは、韓国の一般タクシーに相当するタクシーは「日本にはない」ということになる。
実際、韓国の一般タクシーのように、相乗りや乗車拒否、荒い運転をするようなタクシーは日本にはないといっていいと思う。

 

模範タクシーの良いところには、「利用した時のトラブルが少ない」ということもある。

韓国の旅行サイトの口コミを見ると、「韓国のタクシーで、ぼったくりにあいました!」という人がたくさんいる。

その点、模範タクシーなら安心して乗ることができる(はず)。

 

ちなみに韓国人の友人は、模範タクシーは高いから乗ったことがないらしい。

だから、模範タクシーのことを知らない。
「高いけどサービスが良いタクシーじゃないんですか?」ということぐらいしか、分からなかった。

彼らは、韓国に一般タクシーと模範タクシーがある理由も知らない。

模範タクシーは、彼らの生活とはまったく関係がないらしい。

 

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ソウルなら地下鉄が発達しているから、タクシーを使わなくても有名どころには行くことができる。
韓国ではタクシーだけではなくて、飲食店にも「模範」といものがあるらしい。

下の記事を読んで初めて、その「模範飲食店」のことを知った。

 

韓国の「模範飲食店」の衝撃の実態、衛生法違反が続々…=韓国ネット「外食できなくなった」「食べ残しの再利用はやめて」

2016年11月29日、韓国・MBNは、韓国で多少高くても清潔で丁寧なサービスを提供する店とのイメージがある「模範飲食店」の実態を報じた。

 

飲食店の「模範」もタクシーの模範と同じで、「一般の飲食店より安心で快適」ということだろう。

普通のレストランよりも「味が上」という評価とは別のものだと思う。

 

韓国の市(国?)の当局が「この店は合格!」と認めたら、その店は模範飲食店になることができるらしい。

その特権として、「模範飲食店は保健当局の衛生検査免除など、さまざまな恩恵を受けている(同記事)」ということだけど、衛生検査をしなくて本当に大丈夫なんだろうか?

 

でも問題は、韓国の模範飲食店がまったく模範的ではなかった、ということだった。

ソウル・新堂洞のある模範飲食店は、一見清潔そうに見えるが、厨房では従業員が衛生帽子も着用せず私服のまま調理している。さらに、店の奥では玉ネギや白菜などの材料が汚れた床に置かれ、そのすぐ横にはごみが積まれている。

また、客が出入りする店の入り口に灰皿を置いてたばこを吸わせる店もあるという。

 

この韓国紙の報道について、一般の韓国人はこんなコメントをしている。

「飲食店でバイトをしてから、外食できなくなった」

「テレビで紹介された模範飲食店には絶対行かない」

「別に驚かない。韓国には猛スピードで前の車をあおる模範タクシーもいる」

「中国産の材料を使うのはまだしも、他の客の食べ残しを再利用するのは許せない」

「見た目と中身が違う。まるで朴大統領のような飲食店だ」

 

「食べ残し」については一時法律で禁止されたけど、また最近になって合法化されたはず。
一部の食べ物なら、使い回しをしても良くなったと思う。

 

「見た目と中身が違う。まるで朴大統領のような飲食店だ」というのは、おもしろい。
言い得て妙だ。

 

言(い)い得て妙

巧みに言い表しているさま。「バブル経済とは言い得て妙だ」

デジタル大辞泉の解説

 

 

でも、注意してほしいことがある。

韓国でいう「模範」という言葉に、どれぐらいの信頼性があるかは自分で決めないといけない。

模範タクシーでも猛スピードを出す場合もあるし、模範飲食店でも他の客の食べ残りを出すこともある。

「模範的=絶対に安心・安全」ということではない。

 

これは韓国だけでなくて、世界中の国で通じる。

外国人の言葉をどう受け取るかは、自分しだい。

インドやエジプトに旅行に行って、現地の人が「ノープロブレム(問題ない)!」と自信をもって言っても、その言葉がどのぐらい正しいかは自分で判断しないといけない。
それをそのまま信じると、きっとひどい目にあう。

 

韓国でいう「模範的」というのは、インドやエジプトよりは信頼できると思うけど、日本の社会でいう「模範的」と同じレベルだとは思わない方がいい。

いろいろな国に旅行して外国人と接すると、日本人の言葉の正確性や信頼性は本当に高いとわかる。

だから、外国人の言葉に日本人なみの信頼性をおくと、とんでもないことになる。

 

 

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今まで、東南アジア、中東、西アフリカに旅をしてきました。外国に行って初めて気がつく日本の良さや特長があります。以前、歴史を教えていたので、その経験もいかして、日本や世界の歴史や文化などをテーマに、「読んでタメになる」ようなブログを目指します。