日本のヘイトスピーチ③マスコミの外国人犯罪の報道をチェックする動き

 

さて、前回の福島県で起きた仏像破壊事件の続き。

「それって、どんな事件?」

という人もいるかもしれない。

 

12月13日の朝日新聞の記事を見てみよう。

笠地蔵が伝わる福島なのに… 地蔵仏像被害、119体に

福島県警は10日夜、烏峠稲荷神社の石像などを壊したとして、住所不定、無職の韓国人チョン・スンホ容疑者(35)を建造物侵入と器物損壊の疑いで逮捕し、12日に福島地検白河支部へ送検した。

「許せない」。10日に墓地の地蔵7体と石灯籠が倒されたり、壊されたりしているのが見つかった泉崎村の慈眼寺(じがんじ)では、住職(65)が怒りをあらわにした。

 

この事件に対するマスコミの報道の仕方について、前回まで書いてきた。
今回この事件についてのマスコミ報道を見ていて、初めて見たような記事があったからそれを紹介したい。

「バズニュース」で、この仏像破壊事件についての各社の報道の仕方を検証していた。

 

 

それを引用する前に、こんな記事が出た背景を書いておきたい。

個人によってこんなにも大量の仏像が破壊されたという事件は、日本では近年起きてはいない。

だから、この事件に関心をもった人はとても多くいた。
ネットには、「犯人は許せない」という声はもちろんのこと、「日本のマスコミは、この事件をどのように伝えていたのだろう?」という疑問も多くあがっていた。

 

こうしたたくさんの声を受けて、バズニュースが12月12日の18時時点での各マスコミの報道のやり方を調べている。

こんな検証が、事件後すぐおこなわれたことが自分には意外だった。
また、どのマスコミが「何を伝えたか?」「何を伝えなかったか?」ということがとても詳しく書かれていることにも驚いた。

 

では、早速引用します。

福島で石像を壊した韓国籍の容疑者「チョン・スンホ」の名前を主要メディアは伝えていたか?

まずテレビ局についてはNHK、日テレ、TBS、フジ、テレ朝の主要5局が全て名前まで報じていました。フジテレビのみ「チョン・スンホ」ではなく「チョンスンホ」という形でしたが、名前を伏せること無く伝えています。

ところが新聞社を見てみると読売新聞、日経新聞、東京新聞でそれぞれ「チョン・スンホ」は検索にヒットしませんでした。このうち読売新聞は名前を出さないまま「韓国籍で住所不定、無職の男(35)」という形で記事にしており敢えて伏せているかのようです。
12月12日18時現在ということで今後名前を明示した報道に切り替わる可能性もありますが

テレビ局 有無
NHK     ○
日テレ   ○
TBS     ○
フジ     ○
テレ朝   ○

新聞社    有無
読売新聞   ×
朝日新聞   ○
日経新聞   ×
毎日新聞   ○
産経新聞   ○
東京新聞   ×
千葉日報   ×
神奈川新聞  ×
北海道新聞  ×
河北新報   ○
福島民友   ×
福島民報   ×
中日新聞   ×
新潟日報   ×
西日本新聞  ×
琉球新報   ×
沖縄タイムス ×

 

ある事件が起きたとしても、それをどのように伝えるかはその新聞社やテレビ局の価値観や考え方で決まってくる。

 

事件のすべてを伝えるか?
一部を隠して伝えるか?
そもそも、事件があったことを伝えないか?

この福島県の仏像破壊事件1つをとっても、マスコミの報道の仕方はそれぞれ違っていることが分かる。

自分はこれまで、こんな形で「マスコミが他のマスコミの報道の仕方をチェックする」という記事を見たことがなかった。

そもそも、外国人犯罪の報道のやり方を検証するということが、マスコミではタブーだったような気がする。

 

 

「新聞やテレビのニュースなんて、どこも同じじゃん」と考えている人もいると思う。

けれど、大きな事件が起きたときに各社の報道を見ると、やっぱりそれぞれのマスコミの価値観や考え方の違いが出ている。

世間の関心が高い問題が起きたときだけでも、新聞の読み比べをすると自分の頭をきたえる良い訓練になる。

 

マスコミにとっても、報道姿勢を検証されることは良いことだろう。
独自の視点で記事を書いていて、他社との違いを知ってもらいと思っている新聞社は多いと思う。
だから、読者に他の新聞やテレビ局の報道と比較してもらうことは、歓迎すべきことだ。

 

 

今回の記事は、日本にある外国人への差別的な言動(ヘイトスピーチ)が高まっていることを受けて、そんなことがないような社会になってほしいと思って書いた。

日本で外国人への偏見が広がらないようにするためには、どのような報道が良いのか?
そんなことを考えてみた。

 

前回書いたように、ドイツではマスコミが外国人犯罪を報道しないことを決めたことによって、かえって人びとの怒りを大きくしてマスコミのへの信頼を下げることになってしまった。

日本では、マスコミや市民がマスコミの報道の姿勢を検証する動きも多くなっている。

 

こうしたことを考えると、「外国人への偏見が広がらないように」ということを過度に配慮して、外国人犯罪のときには名前を隠すといった報道は逆効果になると思う。
かえって市民のマスコミへの信頼を低下させ、外国人へのヘイトの空気を増幅させてしまう結果になってしまうような気がしてならない。

 

良かったら、こちらの記事もどうぞ。

日本のヘイトスピーチを考えよう①福島の仏像破壊事件のマスコミ報道

日本のヘイトスピーチ②マスコミが報道しないと外国人憎悪が広がる

 

 

2 件のコメント

  • 偏見がないことが理想ですね。
    でも、日本で起こっていることは偏見ではなく、怒りです。
    在日朝鮮人や韓国人、中国人のマスコミ支配やパチンコマネーによる汚職、沖縄基地反対運動などに対して、怒っているのです。
    日本には黒人差別などはないと思います。もちろん、恐怖心などはありますがね。
    あなたは問題の本質を間違って捉えていると私は思いますよ。

  • 偏見がないことが理想な点では同じです。
    ただ、ボクの目から見たらあなたの認識は少し極端だと思いますよ。

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    今まで、東南アジア、中東、西アフリカに旅をしてきました。外国に行って初めて気がつく日本の良さや特長があります。以前、歴史を教えていたので、その経験もいかして、日本や世界の歴史や文化などをテーマに、「読んでタメになる」ようなブログを目指します。