韓国の除夜の鐘①ソウルの普信閣・鍾路・明洞の観光(歴史)案内

 

「ヨーロッパでは、日本人と中国人とでは現地の人の印象がかなり違います」

タイで会ったドイツ在住の日本人から、そんな話を聞いたことがある。
フランスで、無愛想だった店員が自分が日本人だとわかるとコロッと態度を変えて笑顔でこう言ったという。

「ごめんなさい。あなたを中国人だと思ってたの」

 

そんなことはあるんだろうか?
と思ったら、やっぱり実際にあるみたい。

2016年12月5日の「サーチナ」に、そんな記事がある。

国外で「私は日本人だ」と偽る中国人留学生たち、「何たる悲哀」=中国

これによると、ヨーロッパだけではなくてアメリカやアジアなどにいる中国人学生たちが、差別されることをおそれて「自分は日本人だ」と言っているという。
それが、「悲哀と表現するほかない」ということになるらしい。

まあ、誇れることじゃないわな。

記事は、中国国外では「chinese」という言葉は「他人を蔑む言葉」であり、差別用語であると伝え、中国人留学生は生活のなかで突然「f*cking chinese」などと言われるケースがあることを紹介。

また、買い物の際に中国語で話しかけられても日本語で返事をすると、急に店主は態度を変え、値引きまでしてくれるケースもあると紹介したほか、中国人である時点で国外では何らかのトラブルに巻き込まれると主張、だからこそ多くの中国人留学生は国外で「日本人であるフリをする」と伝えた。

国外で「私は日本人だ」と偽る中国人留学生たち、「何たる悲哀」=中国

 

でも、中国人が日本人になりすますというのは、「中国人が語学の才能があるから」という「え?」という理論を展開している。

中国人留学生が国籍を偽り、日本人に成りすますのは「非常によくあること」だと論じた。
また記事は、中国人留学生が日本人に成りすますのは「そうすることでトラブルが減るから」だと主張。さらに、中国人留学生が嫌われ、排斥され、日本人であるフリをする必要があるのは中国人の学習能力が高いからであり、現地の言葉を非常に上手に話すからだと主張

国外で「私は日本人だ」と偽る中国人留学生たち、「何たる悲哀」=中国

インドで、中国人になりすましている日本人に会ったことがある。

「日本人だと、どうしても現地のインド人になめられるんですよ。だから、自分は中国人だと言ったほうが買い物でうまくいくことがあります」

ということらしい。

 

今回は、英語の問題から始めます。

さあ、次の日本文を英語にしてみよう!

「鐘の音を聞くたびに、自分のなかの煩悩が1つずつなくなっていく」

煩悩とはこんなもの。

煩悩【ぼんのう】

仏教で,心身を悩まし,乱し,煩わせ,惑わし,汚す心の作用をいう。人間の苦の原因とされる
百科事典マイペディアの解説

アメリカ人と初詣に行って除夜の鐘について話をしていたときに、この英語を教えてもらった。

先ほどの日本語を英語にするとこうなるらしい。

With every gong of the bell you hear, one of your sins disappears.

「煩悩」という仏教用語の英語訳には、いろいろあると思う。

ここでは「sin」にした。
sinとは、「罪業,罪悪,(特に)道徳上[宗教上]のおきてを破ること,悪事(goo辞書)」という見意味だから、煩悩といってもいいと思う。

 

 

今回の記事で除夜の鐘を話テーマにしたのは、こんな韓国紙の記事を見たから。

2016年12月31日の聯合ニュースから。

今年最後の集会 ソウル都心で始まる=朴大統領退陣要求

同9時ごろまで市民の自由発言やコンサートなどを行い、同9時半からは青瓦台(大統領府)や首相公邸、憲法裁に向かって行進する予定。

去年の最後の最後まで、韓国では朴大統領の退陣を求めるデモが行われていた。

極寒のソウルで、ご苦労様なことだ。

 

自由発言やコンサートというと、けっこう楽しそうなデモの予感がする。

テレビのニュースで韓国のデモを見たことがあるけど、屋台の食べ物を買って食べ歩きをしながらデモをしていた。

暴力的ではなくて、平和的なデモだった。

 

 

ここまでいいとして、次の文にちょっと意外な気がした。

集会参加者たちは行進後に鍾路の普信閣で行われる除夜の鐘突きにも参加する。

「政治デモからの除夜の鐘つき」という行動パターンは、世界で韓国しかないと思う。

それにしても、韓国にも除夜の鐘をつく風習があることを初めて知った。

ということでは、除夜の鐘をつくという風習は韓国から日本に来たのだろうか?
ひょっとして、悪名高い「韓国起源」ということ?

それとも逆に、日本から韓国に伝わった風習なのだろうか?

 

このことを書いていたら長い文になったので、次回にまわします。

今回は、ソウルの観光名所の「普信閣・鍾路・明洞」の観光案内をしたいと思います。
それぞれの、ちょっとした歴史について書いていきやす。

 

ソウルの普信閣

 

先ほどの新聞記事にあった「普信閣(ポシンガッ)」というのは、ソウルの観光スポットで大きな鐘があるところ。

朝鮮王朝時代には、ソウル(漢城)の城門を開けたり閉めたりする合図として、この鐘をたたいていた。

韓国の旅行サイト「ソウルナビ」に、「普信閣(ポシンガッ)」説明がある。

もともとの普信閣の鐘は朝鮮時代1468年に鋳造され、ウォンガク寺にあったものをクァンヘグン王の時に鍾路に移し、午前4時に33回、午後10時に28回、その澄んだ音色で都城の門を開閉し、時間の基準にしていました。

普信閣

むかしむかし、中国や韓国の大事な都市には都市を囲む城壁があった。

これが日本の都市とは違うところ。
京都には、こんな城壁はない。

むかしは城壁の門を開けたり閉めたりする合図に使っていた鐘を、今では除夜の鐘にしている。

 

韓国での除夜の鐘については、韓国の旅行サイト「KONEST」に説明がある。

新年を盛大にスタートさせるカウントダウンイベントは、ソウル中心部・鍾路(チョンノ)の普信閣(ポシンガッ)で行なわれる「除夜の鐘つきイベント」が有名。

普信閣カウントダウンイベント

下の写真は、「KONEST」から。

日本のお寺の鐘とは、大きさが違う。

 

カウントダウンの後、花火で新年を祝うらしい。

 

ソウルを旅行したことがある人なら、繁華街の「鍾路(チョンノ)」に行った人も多いと思う。

鍾路の「鐘」は、この「普信閣(ポシンガッ)」の鐘のこと。
この普信閣から、鍾路という地名がつけられた。

ソウルナビに、「鍾路」の説明がある。

鍾路(チョンノ)は李氏朝鮮が漢陽(現在のソウル)を首都としてから400年の間、現在まで変わることのにないソウルの中心地。

仁寺洞からも近く、同じく繁華街である明洞とはちょっと違い、まさしくジモティのための繁華街。ちょっと観光地している明洞を避けたい人は、こちらの方がオススメ。

 

ここに書いてあるように、鍾路と明洞(ミョンドン)とは雰囲気が違う。

鍾路は朝鮮王朝時代からずっとソウルの繁華街で、朝鮮人によってつくられた。
朝鮮半島の物資が東大門からソウルに運ばれて来たため、ここに市場ができた。
それから、自然と鍾路が繁華街になったという。

 

これに対して、明洞は日本人がつくった繁華街。
明治時代には、「明治町」と呼ばれていた。
明治天皇の名前にちなんで、「明治町」になったという。

 

日本統治時代には、日本から物資をのせた船が漢江をとおってソウルに運ばれてきていた。
それで、南大門のあたりにたくさんの日本人が住んでいた。

イザベラ・バードというイギリス人の女性が、19世紀末の日本人街の様子をこう書いている。

山の斜面には簡素で地味な白い木造の日本公使館があり、その下には茶屋、劇場をはじめ日本人の福利に不可欠なさまざまな施設を備えた、人口五〇〇〇人の日本人居留地がある。
ここでは朝鮮的なものとはきわめて対照的に、あくまで清潔できちょうめんで慎ましい商店街や家々が見られる。

「イザベラバード 朝鮮紀行 講談社学術文庫」

 

また、明洞にはカトリックの明洞聖堂がある。

明洞聖堂は韓国初のゴシック建築だけど、他にもソウル初がある。
この聖堂は、朝鮮国王が住んでいた王宮より高い。

当時は、王宮よりも高い建物を建てることは禁止されていた。

王宮よりも建物としても、明洞聖堂はソウル初の建築物になる。
ここが日本人街だったから、こんな建物をつくることができたのだろう。

 

明洞聖堂(KONEST)から。

 

日本人からしたら、鍾路の雰囲気を比べると明洞のほうが「どこか懐かしい感じ」をするかもしれない。

ちなみに明洞の「明」は、「日本統治時代の明治町の『明』からつけられた」という話を聞いたことがあるかもしれない。
でも、それは間違いだから信じないように。

 

おまけ

鍾路と明洞には、風水的な違いもある。

鍾路は清渓川(チョンゲチョン)の北側にあって、明洞は清渓川の南にある。
風水では、川の北側が「陽」の良いところで南側は「陰」の悪いところになる。

この風水の考え方は、日本の「山陽と山陰」という地名にもあらわれている。

そもそも、ソウル自体が漢江の北側(陽)に位置している。
ソウルは、風水によってつくられた都市だから。

 

清渓川

 

明洞の様子

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今まで、東南アジア、中東、西アフリカに旅をしてきました。外国に行って初めて気がつく日本の良さや特長があります。以前、歴史を教えていたので、その経験もいかして、日本や世界の歴史や文化などをテーマに、「読んでタメになる」ようなブログを目指します。