日本の安全②平和が大事!と言うだけなら小学生でもできる。

 

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とても失礼ながら自分のなかで、「沖縄県は所得が低い」というイメージがあった。
でも実際はそうではないことがわかって、ある意味安心した。

 

2017年1月5日の産経新聞の記事から。

沖縄県の県民所得、低く計算 計算方式変更で最下位維持…「基地問題が経済的足かせになっていることを示したいのでは」

都道府県ごとの経済力を示す指標である沖縄県の1人当たり県民所得が、他県の例よりも所得が低くなる方式で計算されていることが4日、分かった。

沖縄県は平成21年度の1人当たり県民所得が高知県を抜き、戦後初めて最下位を脱出した翌年度に計算方式を変更し、22年度以降も最下位を維持している。政府関係者は、基地問題が経済的な足かせになっていることを県内外にアピールする狙いがあると指摘する。

 

沖縄県独自の計算方法だと、沖縄県は全国で「もっとも貧しい(所得の低い)県」になる。
でも、高知県の計算方法だと、沖縄県は全国28位になるという。

 

それにしても、なんで県によって計算のやり方が違うんだろね?
ある人が、他人とは違う独自の計算方法で年収を少なく申告したら、逮捕案件でしょ。

 

海外旅行の楽しみに、出会いがある。

現地の人だけではなくて、ドミトリーに泊まれば同じ日本人の旅行者にも出会うことができる。

 

こんな感じに、一部屋に何人もの人が泊まる部屋がドミトリー

 

 

インドのドミトリーで、一人の日本人の旅行者(おっさん)と知り合った。

その人と話していたときのこと。

「インドはコワいねえ」
「そうだねえ、日本は平和だからねえ」
ということから、なんとな~く「平和」についての話になった。

で、その人が話していたのがこんなこと。

 

「平和が大事」
「日本が平和でいてほしい」
「争いごとは、話し合いで解決すること大事」

それらはさ、全部正しいよ。間違ってない。
でも、それを言うだけなら、中学生や小学生にだってできるよね?

 

君は選挙権がある大人なんだから、それだけじゃダメでしょ。

それらの基本的な認識をふまえたうえで、日本政府の具体的な政策について考えて「賛成・反対」の立場を決めるべきだよ。
で、その自分の考えをあらわしている候補者に投票する。

これは、選挙権がない中高生ではできないことなんだから。
話を聞いていて、単純に「なるほどなあ」と思った。

「平和が大事!」と言うことは、確かに小学生でもできる。
「日本が平和でいてほしい」と願うこともできる。
「平和のためには、争いは話し合いで解決すること大事」ってことは、小学生でも理解できる。

 

確かにこれらのことは、小学生や中学生でもできることだろうね。

選挙権がある18歳以上の日本人なら、日本の未来を決める能力と責任があるということなんだから、この一歩先に進んだほうがいい。
このおっさんが言っていたように、日本政府がすることを知って自分の頭がで考えて「賛成・反対」の立場を決めるということ。

そのことを、これから書いていきたいと思う。

 

2016年12月24日の東京新聞の社説に、こんなものがある。

防衛費5兆円超 「節度」なき膨張を憂う

*リンク切れ注意

 

・2017年度の予算案で、日本の防衛費が5兆円を超えた。
・防衛費の増額は5年連続となる。

 

さあ、みなさんはこの政府の予算の使い方について、どう考えますか?
日本にとって、とても大事なことですよ。

今から、このことに対する「反対・賛成」の2つの見方を紹介します。
それぞれを比べながら、自分なりに考えてみてください。

*ちなみに、ボクは読売新聞の考え方に賛成の立場です。そういう観点で読み進めてください。
「私は、公正・中立な立場です」なんて装っておいて、じつはどちらかの考え方に読者を誘導するような、ずるいマネはしませんよ。

 

さて、東京新聞は防衛費の増額についてご不満の様子。

政府は、北朝鮮による相次ぐ弾道ミサイル発射や核開発に対応するとともに、中国の海洋進出を念頭に南西諸島の防衛力を強化するためとしているが、厳しい財政状況下では突出した「厚遇」ぶりである。

 

日本が防衛費を増額したのは、もちろんそれなりのワケがある。
北朝鮮は弾道ミサイルを発射しているし、中国は尖閣諸島の近くや南シナ海でいろいろなことをやってくれている。

 

ま、今年もさっそく、こんなことをしてますけどね!

2017年1月3日の朝日デジタルの記事から。

中国空母「遼寧」、南シナ海で訓練 戦闘機の発着艦など

中国海軍の空母「遼寧」が、1日から南シナ海で海軍の主力戦闘機「殲15」の発着艦訓練などを始めた。中国中央テレビや共産党機関紙・人民日報などが伝えた。

遼寧が南シナ海で訓練するのが確認されたのは、2013年以来。同海域での本格的な艦載機の発着艦訓練は初めてとみられる。南シナ海での将来的な空母展開を念頭に、実戦能力の向上を図っている模様だ。

 

「1日から」って、元旦ぐらいは休みよ。マージャンでもやってればいいじゃん。
あ、中国は旧正月か。

 

それといいとして。
日本のまわりの情勢がこんなんだから、日本政府は「5兆円超えの防衛費」や「5年連続となる防衛費の増額」を決めている。

 

でも、東京新聞にはそれがお気に召さない。

「突出した『厚遇』ぶりである」というのは、つまりこういうことでしょ?
「防衛費にそんな出すなよ!他に出すところがあるだろ?」

 

そして、この社説の結論はこれ。

防衛力整備に再び「節度」を取り戻し、地域情勢の安定化に向けて知恵を絞るべきである。

 

一番大事な結論のところで、「知恵を絞るべきである」で終わらせるのは残念ですねえ。

「防衛費を増額させるべきではない」と言いたいなら、「その代わりに、こうするべきである」といった代わりの案を出すべき。

それを「知恵を絞るべきである」だけで終わらせてしまうと、具体的なイメージがわかない。

 

「政府のやることに反対するけど、代案は出さない。で、抽象論で終わり」となると、イマイチ読み応えがない。
東京新聞がまず知恵を絞って、「こんなんどうですか?」という案を出してほしい。

 

これを、読売新聞の社説と比べてみよう。

 

読売新聞も、2016年12月26日の社説で同じことを取り上げている。

防衛予算増額 機動的な対処能力を高めたい

*リンク切れ注意

・防衛費の予算案が、5兆円を超えたよお。
・これは、5年連続の増額だよお。

ということを指摘しているのは、東京新聞と同じ。

 

その理由として、「日本を取り巻く情勢が、厳しくなったから」ということも同じ。

北朝鮮は今年、新型を含め、20発以上の弾道ミサイルを発射し、技術向上を誇示した。中国は、海空軍の急速な軍備増強を背景に、尖閣諸島周辺などの東シナ海で海洋進出を強めている。

 

でも、読売新聞はここからが違う。

財政事情が厳しい中で、日本の領土を守り、地域の安定に寄与するため、安倍政権が5年連続で防衛費を年0・8~2・8%伸ばしてきたことは評価できる。

 

「突出した『厚遇』ぶりである」と東京新聞が皮肉ったところを、「よくそれだけ出せたねえ」政府を評価している。

 

防衛費が5年連続で増えて、予算案は5兆円を超えはした。
たけど、「まわりの国に比べたら少ないよ」とも書いている。

中国の軍事費は10、16年を除き、20年間以上も2ケタ台の伸びを示している。既に日本の3倍以上で、今後、その差の拡大は避けられない。ロシアも15年まで、中国以上のペースで国防費を増やした。韓国の伸びも日本より大きい。

 

読売新聞は、防衛費を増額を「いいね!」としたうえで、次のような具体的な行動が大切だといっている。

過去最高の2106億円の予算を計上した海上保安庁との連携を強めることが重要である。

武装集団による離島占拠など、様々なシナリオを想定し、海保や米軍との共同訓練を重ねることによって、迅速で効果的な対処ができるようにしておきたい。

 

 

この内容を、先ほどの東京新聞のものと比べてほしい。

防衛力整備に再び「節度」を取り戻し、地域情勢の安定化に向けて知恵を絞るべきである。

 

どちらも正しいし、日本の平和のために言っていることはわかる。

でも、読売新聞が伝えているほうが、具体的でわかりやすい。
それに、実際に効果的だと思う。

だから、ボクとしては読売新聞の考え方に賛成。

 

産経新聞になると、さらに一歩すすんで「空母の導入」を提案している。

2016年12月27日の産経新聞の主張(社説)を読んでくださいよ。

「遼寧」が太平洋に 傍観せず空母導入考えよ

日本が平和を保とうとするのであれば、傍観は許されない。国の守りとは、脅威となる国の軍事力を見ながら着実に整えるものだからだ。

軍拡中国が侵略の誘惑にかられないようにするためにも、安倍晋三政権は、垂直離着陸戦闘機F35Bを搭載する空母の導入や、南西方面の航空基地の増加、航空隊の拡充をはかる検討に急ぎ着手してほしい。

 

空母まではどうだろうね?

でもとりあえずボクは、防衛費の増額には賛成。

あなたはどうですか?
「反対・賛成」のどっちでも、自分が考えたものなら正解。

 

「平和が大事」「日本が平和でいてほしい」と言ったり願ったりすることは、小学生にまかせておいてもいい。
選挙権がある大人なら、政府の政策を自分なりに判断して選挙で意思をしめすことが大事だと思う。

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。