オランダの特徴は自由と寛容!同姓婚・大麻・売春・安楽死に木靴

 

さて、「オランダ」と聞いたら、何を思い浮かべますか?

チューリップや風車といった物も有名だけど、オランダらしさという精神的なものに注目すると、やっぱり「自由」や「寛容」でしょ。

オランダに住んでいる日本人はオランダの特徴を「自由」としている。

売春、同姓婚、安楽死が合法である、自由な国です。
日本では違法となっている三つのタブーが、オランダでは合法。
売春では、首都アムステルダムの「レッドライトストリート」の飾り窓が有名です。

旅行に 観光に 住んでみてわかった オランダの特徴・素顔とは?

 

「売春、同姓婚、安楽死」のなかでは、オランダの「飾り窓」がとても有名ですえね。

え?「飾り窓」ってなにかって?

それは、こんなもんですよ。

飾り窓とはオランダ、ドイツ、ベルギー等のゲルマン諸国、またそこから伝播して地中海 側でも見られる(見られた)売春の一形態、またはその施設。オランダ語では”nl:Raamprostitutie”と呼び、直訳すれば「窓売春」である。

(ウィキペディア)

 

そう、飾り窓とは売春するところ。

ボクはオランダには行ったことがないから、飾り窓を写真とテレビ番組でしか見たことがない。

 

でも、タイで会ったフランス人からこんな話を聞いたことがある。
ある時、そのフランス人が仕事で日本人の客を接待する必要になった。

その時、「その日本人の希望」でオランダの売春施設を貸し切ったという。
オランダはフランスのすぐ近くにあるし、「こういう接待」ではオランダがやりやすいらしい。

それにしても誰だよ、その時の日本人って?

 

上の文には書いてなかったけど、ボクがオランダで驚いたことは「大麻がOK」ということ。
日本では、大麻の合法化なんて考えられない。

「TABIZINE」という旅行サイトでも、オランダを「自由の国」としている。

その理由に「大麻」がある。

オランダと聞くと、「ドラッグ(すべての種類ではない)や売春が合法である」と思いつく人も少なくないと思います。そう、オランダは「自由の国」。

これはドラッグや売春の合法化にみられるだけでなく、個人の自由を尊重し、外部からの移民を寛容に受け入れてきたオランダの伝統からもしっかりと伝わってきます。

【オランダ】ドラッグと売春合法化の背景にある、寛容社会の事情に迫る!

 

今ではアメリカの一部の州で、大麻が合法化されている。
けど、オランダはずっと前から大麻が合法になっていた。

オランダで「コーヒーショップ」といえば、大麻を吸う店のことをさす。

オランダにおけるコーヒーショップ (Coffeeshop) とは、寛容政策(Gedoogbeleid)により、オランダアヘン法に従った一定の量の販売と所持が許可されているソフトドラッグの大麻を含む製品を、個人使用のために販売する小売店のことである。

(ウィキペディア)

オランダのコーヒーショップ(ウィキペディア)

 

上の記事で書いた「自由と寛容」というオランダの特徴は、日本人の目から見たものだけど、これは世界的にも有名。

オランダの特徴といえば、個人の意思が尊重されてやりたいことができる自由があるし、それを認める国の寛容さもある。

わかりやすくて表面的なことでいえば、「同姓婚、安楽死、売春、大麻が合法」であること。

 

日本だったら、そのうちのどれか1つを合法化するだけでも、とんでもない時間と労力がかかる。

現実化にもっとも近いのは、「同姓婚」だろう。

でも、そのために必要となる国民の支持や国会での議論のことを考えたら、一体いつ実現するのか見当もつかない。

「同姓婚、安楽死、売春、大麻の合法化」をしようとしたら、日本じゃきっと数百年はかかる。

 

さっき紹介した旅行情報サイトでは、「オランダの自由」についてこんな文があった。

「ドラッグや売春の合法化にみられるだけでなく」

これだと、オランダの自由の象徴が「ドラッグや麻薬の合法化」のように読み取れてしまう。

 

オランダ政府としては、オランダの自由と寛容の象徴を「大麻と売春」とされたら、ビミョウじゃないかと思う。
というか、たぶん不快。

オランダ政府観光局のホームページを見ても、おススメの「コーヒーショップや飾り窓」の店なんて一切紹介していない
この2つのことはまったく書いていない。
完全無視。

 

この観光局のサイトで紹介しているオランダの魅力とは、こんなもの。

チューリップを始めとするオランダの四季。
オランダでもっとも大きい市場や高い塔(ドム塔)。
歴史博物館やユネスコ世界遺産のキンデンルダイクの風車などなど。

 

オランダという国を特徴づける自由と寛容のシンボルを、「大麻と売春の合法化」としてしまうのはオランダに失礼な気がする。

ということで、オランダの歴史からふり返って、そのことをチョイと真面目に書いていきます。

次回にね。

 

 

おまけ

どこの国か忘れてしまったけど、外国の博物館で「木靴」を見たことがある。
その時は「木で靴をつくるんだあ」と驚いたけど、外国人から見たら日本の下駄(げた)も木靴になるらしい。

オランダ政府観光局では、オランダの名物として木靴も紹介している。

オランダの木靴

世界中で多くのひとが、オランダ人は今でも毎日木靴を愛用していると考えていますが、
残念ながらそれは間違いです。現在では、安全靴の代わりとして農家などで愛用されるのみとなりました。

木靴は足を湿気から守り、安全靴のかわりにもなります。その上健康にもよいとされています。

 

また「オランダ木靴オンラインショップ」には、こんな説明がある。

木靴は、たくさんの利点があります。とても履き心地がよく、防護性も高く、足を蒸れさせず温かく保ち、足の健康にもいいものです。さらに、木靴は泥の中を歩くときに必要性を発揮します。

オランダ木靴の日本語説明

 

なんでオランダで木靴が発達したのか?

オランダといえば、干拓地が多い。
干拓とは、こんな意味。

「海岸・河口・湖沼などを堤防で仕切り、内部の水を排除して陸地にすること(デジタル大辞泉の解説)」

 

干拓地ということは、もともとそこは水でおおわれた場所だったことになる。

干拓地には、泥のように水分をふくんだ地面が多かったから、木靴がとても重宝されたということなんだろう。
オランダ人が木靴を愛用した理由には、このことがあるはず。

でも今では、ほとんどの木靴は実用ではなくて、観光客のためのお土産になっているらしい。

 

さらに、この木靴が「タップダンス」を生んだという説がある。

木靴が床と接触する音を音楽の一部として利用し、ダンスの一部に取り入れたアイルランドの踊りがタップダンスの原型の一つと考えられている。

(ウィキペディア)

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。