韓国人の日本へのライバル心②応援します!韓国料理の世界化

 

「韓国料理を世界に広めよう!」

ということで、韓国では政府も民間も一体となって韓国料理の世界化(グローバル化)に取り組んでいる。

ウィキペディアには韓食の世界化というページがあるから、興味がある人は見てみ。

韓国は前から、「世界での韓国のイメージを上げたい」という願いをもっていた。
韓国料理の味で世界の人を唸(うな)らせるというのも、この国家戦略一つ。

そんな韓食の世界化について、中央日報にこんな記事がある。(2016.03.16)

<韓国酒を生かそう>(下)「寿司には酒」グローバル化した日本…韓食に「爆弾酒」飲む韓国

韓国政府は、「韓国料理の世界5大食文化」を目標にがんばっていたのだけど、残念な結果に終わったらしい。

専門家は予想された失敗だと口をそろえる。当初から韓国料理を普及させようとしただけで、韓国の食文化を外国人に伝えることができなかったからだ。

 

結果が出てから、「それは予想していた」と言う人間はどこの国にもいる。
でも韓国には、そんな人間がとくに多い気がする。

 

韓国料理の世界化に失敗した理由でも、日本と比較している。
日本料理が世界化に成功した要因を、「日本料理とそれに合う日本酒をセットにして世界にアピールしたからだ」と記事で分析していた。

韓国にも伝統的な酒はある。
韓国旅行でマッコリはよく飲んでいた。
けれど、韓国のお酒は日本酒に比べるとどうしても見劣りしてしまうらしい。

 

記事の書き方は「日本に比べてわが国には~」というもので、これは相変わらず変わらない。
中央日報だけではなくて朝鮮日報や聯合ニュースでもよくこんな記事の書き方をする。
でも、韓国人のやる気を引き出すもっとも良い方法は、今も昔も日本と比べることだから仕方がない。

韓国人にとっては、「日本に追いつけ追い越せ!」というライバル心を刺激することが元気の素だから。

 

でも、応援します!韓国料理の世界を!

日本料理店は世界中にある。

今までの海外旅行で、いろいろな国の空港を見て回った。
多くの空港には日本料理のレストランがあって、寿司や天ぷらをほお張る外国人の姿をよく見た。
こういうのが、韓国人の言う「世界化」の一つなんだろう。

韓国人から見たら、日本料理はかなり世界化に成功している。
だから先ほどの記事で「グローバル化した日本(料理)」というタイトルをつけた理由は、そう考えているからなのだろうし。

 

でも日本への対抗心に燃える韓国人としては、これが面白くない。
「韓国料理だって、日本料理には負けていないはず!」と、韓国料理のグローバル化をねらってがんばっているけど、韓国人が思い描くように韓食は世界に広がっていかない。

さっきも書いたけど、個人的には韓国のこの取り組みはぜひ成功してほしい。
韓国料理の世界化が成功して、韓国の国としてのブランドイメージが高まってほしい。
皮肉ではなくて本当にそう願っている。

なんでかというと、海外では日本料理の人気に便乗する韓国人が本当に多いから。

 

日本人のボクが言うのもなんだけど、日本料理は世界でも知られているし、人気も高い。

和食はユネスコの無形文化遺産に登録されたし、万博では日本食を紹介した日本館が大人気だった。
自画自賛になるけど、日本料理は世界で高い評価を受けていてそれなりのブランド力がある。

 

そんな日本料理の人気に乗っかって、海外で韓国人がよく日本料理店を開いている。
韓国人が外国でレストランを開こうと考えたとき、韓国料理ではなくてすでにブランドイメージがある日本料理を選ぶことが成功しやすいという。

先ほどの中央日報の記事にもそんな内容がある。

「英国人は日本料理を高級文化と考え、高い料金を支払っても日本料理店によく行く」
「飲食業で身を立てようとする韓国人にも韓国料理より日本料理が有利な業種」

 

p1160936

 

上の写真はバングラデシュにある「ナガサキ」という日本料理屋で、日本人がオーナーをしている。

ボクがバングラデシュ旅行にいったときには、このレストランにあるホテルにお世話になったから、このオーナーからいろいろな苦労を聞いていた。

 

バングラデシュの首都のダッカでは、韓国人が経営している日本料理屋がいくつかあるらしい。
でも、そこで出している料理は韓国料理と日本料理のごちゃ混ぜだったり、日本人の目から見たらとても日本食とはいえないものだったりして、一言でいったら「メチャクチャな日本料理」だという。

 

それでもバングラデシュではあまりない「日本料理店」ということで、そこそこの客を集めている。

でも本物の日本料理を出している日本人のオーナーとしては、怒りがわくと同時に悲しくなるという。

「デタラメ料理な食べ物を日本食と言って提供していることに腹が立つ。それに、バングラデシュ人があんな食べ物を日本食だと誤解してしまうのは悲しい」

 

日本人のボクとしても、外国でデタラメな日本料理が広まってしまうのは気分が良くないし、バングラデシュで本物の日本料理を広げようとしているこのオーナーの考えにも共感できる。

 

それに外国人の舌でも、日本人がつくる日本料理と中国人や韓国人の日本食には違いがあるとわかるらしい。
オーストラリアでは、韓国人が経営している日本料理店が本当に多い。

先ほどの中央日報の記事によると、オーストラリアで最大都市のシドニーでは、「現地寿司店の75%以上は韓国人が運営している」という状態らしい。

オーストラリアでワーキングホリデーをしていた友人は、韓国人がオーナーをつとめる日本料理店で働いていた。
「こんなデタラメな料理を日本料理というのは心苦しい」と思いながら、国籍不明の料理を客に運んでいたという。

 

韓国人が金もうけのために日本ブランドを利用することは料理だけではない。

フランスでは、日本文化を紹介する「ジャパンエキスポ」が毎年開かれている。
そして毎年のように、韓流グッズを売る店が出ていて日本人のひんしゅくを買っている。

 

これらは結局、日本と韓国とでは国のブランド力が違うことが最大の理由だろう。
韓国人が手っ取り早くお金をもうけるには、日本ブランドに便乗した方が効率がいい。

「今は韓国料理の人気はないかもしれないけど、自分ががんばって韓国料理を広めよう」
なんてことは思わすに、「こっちがもうかりそうだ」と思えば迷わず日本料理を選ぶのが韓国人の考え方だと思う。

 

韓国人は嫌がらせや悪意があって日本文化を利用しているのではないと思う。
単純に「もうかるから」でしょ。

だから、早く韓国のブランド力を高めてほしい。
韓国料理の世界化や韓国文化のグローバル化が成功して、「韓国文化で商売したほうがもうかる」と韓国人が判断したら、自然とそっちに流れていくはず。

韓国人が韓国料理店を開いたり、「コリアンエクスポ」でグッズを売ったりするのは自然なことで誰も文句は言わない。

 

日本人は日本文化を利用して、韓国人は韓国文化を利用して商売すればいい。
そうすれば、きっとお互いうまくいく。

日本と韓国の平和的な共存のためには、文化の“すみ分け”はとても大事だ。

でも、それにはまず韓国料理や韓国文化の世界化に成功しないといけない。
もう韓国人が日本の料理や文化には目を向けないぐらいに、グローバル化してほしい。
わりとマジでがんばってほしい。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。