慰安婦の生活①韓国人の「残酷な日本軍」で日韓関係は悪化する

 

前回、韓国で公開された慰安婦の映画「鬼郷」のことを書いた。

衝撃的な内容があるこの映画は、韓国では記録的なヒットを記録した一方、日本では「そんな事実はなかった」と批判を受けている。

たとえばこの映画には、日本軍が慰安婦の人たちを「生きたまま焼いた」というシーンがある。

強制連行だけでもあり得ないが、映画はさらにあり得ない話を、史実であるかのように描いている。

「毎日、性の労働を強いられる少女たちは脱走を試みたり、病気になったりします。そうした少女たちを、日本兵は大きい穴の縁に座らせ一斉に銃殺して穴に放り投げる。または生きたまま穴に突き落として、ガソリンをかけて、焼死させるという内容です」と、呉氏。

「 映画「鬼郷」に見る韓国反日感情の虚構 」

これは櫻井よしこさんのサイトから引用したもの。
櫻井よしこさんは韓国人の呉善花さんからこの映画の話を聞いて、この内容は「荒唐無稽も甚しい」と断じている。

ようするに、歴史の真実とはかけ離れたデタラメな内容だということ。
映画をつくった側にしてみたら、必要な演出なんだろうけどね。

 

 

ほとんどの韓国人は、この映画の内容が事実だと考えているし、「慰安婦だった人たちは、奴隷のようなひどい生活をさせられていた」と信じている。

でもこれは仕方がないと思う。
韓国の社会では、日本との歴史について事実とつくり話の区別をつけることは難しいから。

韓国の歴史教科書でも、「実際にはなかったことが事実として書かれている」と問題になった。

産経新聞の記事(2017.1.31)から。

韓国教育省は31日、2018年度から中学や高校で導入予定の国定歴史教科書の最終版内容を発表した。在ソウル日本大使館前に慰安婦像が設置された経緯や、慰安婦が「集団虐殺」されたとする記述を盛り込むなど、見本版より反日傾向が強まった。

韓国、国定教科書の慰安婦問題記述を補強 「集団虐殺」、大使館前像設置…強まる反日傾向

この日本軍による「慰安婦の集団虐殺」は、韓国の歴史教科書のなかだけにあるもので、歴史のなかには存在しない。

実際にはなかったことを、なんで教科書に書くのか?
この教科書の記述の根拠はなにか?

驚いたことに、「慰安婦の映画にそういうシーンがあったから」らしい。

慰安婦問題の「真実」を徹底追及してきた、拓殖大学の藤岡信勝客員教授は「『集団虐殺』は、慰安婦をテーマにした韓国映画の一場面に過ぎない。証拠もなく、まったくの事実無根だ。

正気を失い暴走する韓国、教科書に「慰安婦の集団虐殺」と大嘘 一時帰国駐韓大使「無期限待機」

慰安婦だった人たちが、苦しい思いをして生活していたことは確か。

でも、誇張はいけない。
実際以上に、日本人を残酷に描いたり慰安婦たちを悲惨に書いたりすることで、ますます歴史の事実からは離れていく。

これが日韓関係に良い影響を与えるはずがない。

こうした映画や歴史教科書で知ったことを事実だと思いこむ。
こうした誤解が日韓関係をどんどん悪くしていっている。

 

朝鮮時代、外国使節だった申叔舟(シン・スクジュ)が朝鮮国王「成宗」に残した遺言がある。

「願わくば国家、日本との和を失う勿れ(申叔舟 戦国時代)」

「朝鮮儒教の二千年 姜在彦」

*勿れは、「なかれ」

歴史の事実を大げさに伝えれば、日本人への憎悪が高まっていく。
日本と韓国の関係は、ますますこの言葉から遠くなってしまう。

 

 

実際の慰安婦たちの生活は、どんなものだったのか?

下のハンギョレ新聞の記事では、ビルマ(ミャンマー)のミッチーナーでアメリカ軍が作成した「日本人捕虜尋問報告」のことにふれている。

少女像の“呼び名戦争”始まる?…日本「慰安婦像と統一」

1944年8月10日、ビルマのミッチーナー陥落後、掃討作戦で逮捕された朝鮮人慰安婦20人に対する「米国戦時情報局心理作戦班」の「日本人捕虜尋問報告」という文書

この「日本人捕虜尋問報告」という文書は、慰安婦についての資料のなかでも信頼性が高いものとして知られている。

歴史の事実を知るためには、確実性の高い資料から情報をえることが大事。
では、信頼性や確実性の高い資料ってどんなものか?

そのときに大事になるのは「時間と場所」。
その時その場所でつくられた資料であるほど、信頼性がある。
逆にいえば、実際におきたところから離れた場所や別の時代につくられたものは信頼性は低い。

 

この他にも関係者の証言であれば、その言葉には外部からの影響が一切ないという保証がほしい。
まわりにいる人間から「こう証言してほしい」と言われて、その人間の望む方向に誘導されていないと確認できることが必要。

「日本軍を残酷に言ってほしい」と頼まれたりそういう社会の空気を察知したりして、実際にあったこととは違うことを言っていては意味がない。

歴史資料の信頼性について、山本七平氏はこう書いている。

現代史ではこのほかに、生存する関係者への配慮や、政治・経済・外交上の要請から、資料に意識的な改変が加えられていない、という保証も必要である。

(中略)現代史の中の一員としてその社会に生きている限り、人は、対人関係・対社会関係の完全な無視はむずかしい。従って、時勢への配慮とそのための意思的無意識的迎合があっても不思議ではない

「日本はなぜ敗れるのか 山本七平」

 

先ほどの韓国の新聞にあった「日本人捕虜尋問報告」は、日本人でも韓国人(朝鮮人)でもないアメリカ軍という第三者が作成している。

さらには、現在の時点からその当時を振り返ってつくられたものでもない。

現代の日本と韓国にある価値観や考え方も、まったくふくまれていない。
「日本軍は残虐だった」「慰安婦たちはとてもかわいそうだった」という気持ちをもって作成した可能性はとても低い。

これほど信頼性の高い資料はあまりない。
次回、このなかに書かれている慰安婦だった人たちの生活を書いていきます。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。