旅㉗アニメ好きのアメリカ人、日本のコンビニや学校で感動する。

 

今、セントレア空港にあるローソンの中にいる。

棚には、ところ狭しとおにぎりがならんでいる。
その前に立って思う。

「なんで日本のおにぎりには、こんなにたくさんあるのだろう?選べん」

ただでさえ種類が多いのに、これが日本で最後のおにぎりだと思うとよけい迷ってしまう。
おにぎりとにらみ合っていると、後ろから声が聞こえた。

「Difficult to choose」
(たしかこう言った気がする)

「選ぶのはむずかしいねえ」

「え?オレに?」と思ってふり返ると、白人の若い男性が立っている。
目が合うと、彼は「おにぎりがたくさんありますねえ」とニコニコしなががら日本語で言う。

「とりあえず、何か返事をしなきゃ!」とあせって言った言葉がこれ。

「そ、そうですね。でも私たちは、その困難を乗りこえないといけません」

なんでこんなこをとを口走ってしまったのか、よくわからない。。

 

 

彼はサンフランシスコから来たアメリカ人で、25歳のナイスガイ。
日本語でもできてアリガタイ。

で、「Why did you come here?(何しにここへ?)」

話を聞いたら、彼もおにぎりを買いにこのローソンに来たという。
これからアメリカに帰るから、最後におにぎりを食べたくなったらしい。

ビックリした。
このアメリカ人はボクとまったく同じ発想をしていた。
世界はいつボクに追いついたんだ?

 

インドではコンビニを見たことがない。
こんな個人の商店ばかり。
今のインドは知らないけど。

 

「日本には、おにぎりがたくさんありますね」

そのナイスガイがさわやかに言う。

「そうですね。おにぎりの母国は日本ですから」

またよくわからない言葉が口から出る。
でも会話は成立していた。

「ボクはね、日本のコンビニでおにぎりが並んでいるのを見るのが好きだったんだよ」

は?
「おにぎりが好き」じゃなくて、おにぎりがズラリと並んでいるのが好きとは?

「おにぎりも好きだよ。ボクは日本のアニメが好きで、アメリカにいたころにはよく見ていたんだ。だから日本に来てから、コンビニでおにぎりがならんでいるのを見て、『すげえ、アニメで見たのと同じだ!』って感動したよ。日本のアニメでコンビニの場面はよくあるからね。本物を見たときは興奮したね」

コンビニのおにぎりコーナーで興奮する。
文字だけを読んだら警察を呼ぶ必要があるかもしれない。

 

とにかく、彼はアニメがきっかけとなって日本に興味をもつようになった。
アニメを夢中になって見ているうちに、日本の文化、とくに日本の食べ物に強く魅力を感じたらしい。

それで大学で日本語を学んだあと日本に来て、日本食を食べまくっているらしい。

 

このアメリカ人が感動したのはコンビニだけじゃなくて、「日本のすべて」と言っていた。

神社や日本の学校生活を見ても感激する。
彼は中学校で英語を教えていたから、学日本の校生活を良く知っている。

生徒が下駄箱で靴を脱いで、上靴にはき替えるのを見ただけで興奮した(楽しかった)らしい。
やはり、警察をよんだほうがいいのかもしれない。

とにかく彼は、アニメと同じ世界が目の前で広がっているのを見ると感動していた。

「でも、最近はもうあきた」という。
そりゃそうだろう。

 

日本に来た外国人に話をきくと、このアメリカ人みたいにアニメがきっかけとなって日本に興味をもったという人がたくさんいる。

次回、そんな外国人のことを書いてみたい。

*このアメリカ人は中学校の生徒が靴を上靴にはき替えるのを見ただけで興奮したと言っていた。
でも知り合いの台湾人に言わせると、それが不思議だったらしい。
台湾の学校では靴をはき替えないから、日本のアニメの下駄箱のシーンは印象的だという。

 

「だってよ、スネ夫」
「日本の食べ物は世界で人気だね、ジャイアン」

バングラデシュで見たドラえもん。
ヒンドィー語を話すのび太やドラえもん新鮮だった。
*バングラデシュのドラえもんはベンガル語で放送されていなかった。
「子どもが先にヒンディー語を覚えてしまう!」とこれが問題になっている。

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。