スジャータの由来。お粥でシャカの命を助けたインドの少女。

 

コーヒー用クリームに、「スジャータ」がある。

「褐色(かっしょく)の恋人」というスジャータのキャッチコピーは、だれでも一度は耳したことがあると思う。

スジャータのバス(ウィキペディア)

 

最近、このスジャータをつくっている「スジャータ めいらく」の会長が亡くなった。3月7日付の朝日新聞に「ホテルの味を家庭に…『スジャータ』生みの親死去」という記事がある。

インドを旅行していてこの「スジャータ」については知っていた。
スジャータとはインド人の少女の名前で、仏教ではとても重要な役割をはたしている。
*この少女の名前が、そのままコーヒー用ミルク「スジャータ」の由来となった。

スジャータのことは知識として知っておく価値がある。
朝日新聞の記事を読んだことから、スジャータの記事を書こうと思いてみようと思った。

 

「1ヶ月も前のことなのに?なんで今?」
と思ったかもしれない。
たしかに1ヶ月も前のことだけど、これは仕方がない。

スジャータについて書くのが予想以上にむずかしかったから。
あらためて、仏教について確認したり学んだりする必要が出てきてしまった。
さらに記事の文章の構成や表現もむずかしい。
ということで、記事をつくるのに時間がかかってしまった。

まあ簡単にいったら、「あれ?書くのわすれてた!」ということ。

ということで、今回はスジャータについて書いていこうと思う。

 

 

スジャータとはインド人の少女の名前だけど、今のインドにはスジャータに由来する村がある。
そのまんま「スジャータ村」。
スジャータ村はブッダガヤというところにある。

 

この地図だと、ブッダガヤは北海道の東にある上の角の先にある。
「分かりづらいんじゃ!」という批判は受けつけない。

 

 

スジャータ村の風景

 

スジャータの記事を書こうとネットで調べものをしていたら、こんなスジャータを見つけた。
「リング☆ドリーム」というカードゲームで、「スジャータ」というレスラーがいる。

これがそのスジャータというレスラー。

リング☆ドリームの「スジャータ」から。

スジャータのキャッチフレーズは「インドの秘宝」で、得意技はスリーパーとスープレックス!
まあどうでもいい。

それはいいとして、このスジャータも褐色の肌をしている。
仏教に出てくるスジャータも、これと同じ色の肌をしていたのだろう。

 

ブッダガヤにいたインド人の女の子。
こちらのほうが、より本物のスジャータにちかい。

 

あるとき、シャカは激しい修業をしていた。
断食、呼吸の制御、不眠などさまざまなことをして体を痛めつけていた。

その修行でシャカは、生きるか死ぬかというところまで自分を追い込んでしまう。

下の像はこのときのシャカをあらわしている。
やせ細って骨と皮だけになり、目はくぼんで血管が浮かび上がっている。

パキスタンのラホール博物館にある。

 

このまま修行を続けていたら、シャカ悟りを開く前に死んでいただろう。

どれだけ過酷な修行をしても、シャカは心の平安をえられない。
シャカは修行を断念して、里におりた。

そこでスジャータという少女と出会う。
*下のブッダは「シャカ」のこと。

そのとき、たまたまスジャータという娘がブッダと出会った。これは一篇の美しい物語であるが、娘はやせこけて樹下に坐るブッダを精霊だと思いこみ、乳粥を捧げたという。乳粥というのは、米をミルクで炊いて甘く味つけしたもので、当時のインドでは大変贅沢な食べものだったらしい。

「21世紀 仏教への旅 五木寛之」

 

でもシャカは、この乳粥を食べるべきかことわるべきか考える。
その理由は、この乳粥を食べると修行者仲間から「堕落した」と軽蔑されてしまうからだったという。

 

でもシャカは、この乳粥を食べることにする。

そして、ブッダは乳粥を食べた。衰弱しきっていた彼は、それを口にしたおかげで生気を取り戻し、菩提樹の下で瞑想に専念することができた。

「21世紀 仏教への旅 (五木寛之)」

 

そしてこの菩提樹(ぼだいじゅ)の下で、ついにシャカは悟りを開くことができた。
そしてシャカは、ブッダ(真理に目覚めた人、悟った者)となる。

 

インド人のガイドの話では、シャカはこの場所でスジャータから乳粥をもらったという。スジャータ村にある。

 

「ブッダ最後の旅(中村元)」には、こう書いてある。

修業完成者が供養の食物を食べて無上の完全なさとりを達成した

 

「修業完成者」とはシャカのことで、「供養の食物」とはスジャータがさし出した乳粥のこと。

スジャータの乳粥を食べたことで、シャカは修行(瞑想)を続けることができ、ついに悟りを開くにいたった。

スジャータの粥がなかったら、シャカは真理にめざめることができなかっただろう。
つまりスジャータがいなかったら、仏教は生まれていなかったということにもなる。
だからスジャータは、仏教でとても重要な存在になっている。

 

スジャータ村の近く

 

おまけ

「地球の歩き方 インド」には、ずい分前からこんな言葉がある。

寒さと暑さと、飢えと渇えと、風と太陽の熱と、虻と蛇と、これらすべてのものにうち勝って、犀の角のようにただ独り歩め

 

インドを旅するバックパッカーのあいだでは、けっこう有名な言葉だと思う。
この言葉も中村元の本(ブッダのことば)の中にある。

 

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今まで、東南アジア、中東、西アフリカに旅をしてきました。外国に行って初めて気がつく日本の良さや特長があります。以前、歴史を教えていたので、その経験もいかして、日本や世界の歴史や文化などをテーマに、「読んでタメになる」ようなブログを目指します。