トイレで分かる!韓国と日本のインフラとサービスの違い。

 

韓国を旅行していて、トイレで困った。

まず、トイレがない!

街を歩いていたとき、突然トイレに行きたくなる。
ちょうどコンビニがあったから「ラッキー」と思って入ったけど、運が悪くそのコンビニにはトイレがなかった。
「ちっ」と舌打ちして急いで別のコンビニにかけ込んだけど、そこにもトイレがない。

トイレがない!
まさか韓国でそんなことになるとは思ってもいなかった。
そのときは結局、ホテルのトイレで救われた。

「たまたま入ったコンビニが二軒ともトイレがないなんて、どこまでウンが悪いんだ?」

なんて思ったけど、じつは韓国ではそれが当たり前だと分かる。
韓国のコンビニにはトイレがない。

「街中でトイレに行きたくなったら、コンビニでかりて安いお菓子でも買えばいい」なんてという日本の常識は通じない。

韓国の社会にはそんな考え方がない。
韓国の情報サイト「ソウルナビ」にこうかいてある。

韓国ではコンビニでトイレを借りるという考えはほぼ全くありません。どうしても急な場合は、近くにあるトイレをスタッフが教えてくれることもあるかもしれませんが、そんなに親切な店員さんも多くはないでしょう。

韓国のコンビニあれこれ

「いざとなったら、コンビニのトイレをかりよう」なんて考えていると、ボクのような目にあう。

 

 

なんでコンビニにトイレがないのか?
韓国人の友だちに聞いたらこんなことを言う。

「コンビニにトイレをつけたら、トイレットペーパーを用意したり掃除をしたりして、お金や手間がかかるじゃないですか。韓国ではそこまでタダでやりませんよ。日本のコンビニが親切なだけです」

言われてみれば、韓国だけではなくてタイや他の国のコンビニでもトイレはなかったような気がする。
世界的にみたら韓国がふつうで、日本のコンビニは特にサービスが良いんだろう。

 

日本と外国の社会の違いを知りたかったら、トイレを比べてみることもいい。
人間が生活する以上、トイレは欠かすことができない。
どこの国にもトイレはあるし、海外旅行をしていると何回もその国のトイレにお世話になる

だから外国のトイレと日本のトイレを比較することは簡単にできる。
‘しながら’考えてもいい。

 

韓国のトイレと日本のトイレのちがいには、韓国のトイレではトイレットペーパーを流すことがきないことが多い。
お尻をふいた後、その紙を流すことができない。

だから、トイレの個室に置いてある箱に入れるしかない。
日本人のボクとしては、これにはかなり抵抗を感じてしまう。

古いビル内に設置されたトイレなどは水圧が低いものも多く、紙の流れ具合がよくないところも結構たくさんあります。便器の横には必ず汚物入れが置かれているので、使用した紙は流さずにそちらに捨てましょう。

韓国のトイレ事情

汚い話で申し訳ないけれど、その箱には他の人が使った紙も入っている。
だからトイレの個室は当然におう。
「紙を流せない」ということが、あれほど不快な気持ちになるとは思わなかった。

 

 

東南アジアなら分かる。
タイやカンボジアでは、「トイレで紙を流してはいけない」ということは現地の人にとっては当たり前の常識になっている。

それ以前に、タイやカンボジアのトイレでは水でお尻を洗い流すことが多いけど。

 

日本のトイレに慣れてしまうと、「なんで紙を流してはいけないのか?」ということが逆に分からなくなる。
タイに住んでいる日本人から聞いた話では、これは単純で、日本とはインフラ(社会基盤)がちがうからだという。

インフラストラクチャー(infrastructure)

《下部構造の意》社会的経済基盤と社会的生産基盤とを形成するものの総称。道路・港湾・河川・鉄道・通信情報施設・下水道・学校・病院・公園・公営住宅などが含まれる。

「デジタル大辞泉の解説」

発展途上国のインフラでは、下水の水を流す力が弱い。
だから、紙があるとすぐにトイレがまってしまうという。

トイレットペーパーも「水で流さない」ということを前提につくられているから、水には溶けない。
たしかに東南アジアで売っているトイレットペーパーは厚いし固い。
あれでは水には溶けないし、すぐに詰まってしまう。

 

「日本のトイレットペーパーは水に溶ける」ということも、タイに住んでいる日本人から聞いて初めて知った。
その人はタイで生活していて、日本のインフラや物の品質の良さをよく実感するらしい。

「でもそれはタイでの話。韓国ではインフラが整備されていて、トイレで紙を流すことはできるだろう」

なんて勝手に思いこんでいたら、さっきみたいな目にあってしまった。
日本と韓国の社会は、見た目は似ているけどインフラやサービスではやっぱりちがう。

*もちろん韓国のすべてのトイレがここに書いてあるようなものではない。
少なくても高級ホテルはちがう。

 

「トイレで紙を流せないなんて・・・」
とボクのように思う人には、エヴァンゲリオン(福音・良い知らせ)がある。

韓国の聯合ニュースによると、韓国のトイレにあったごみ箱は2018年からなくなるらしい。

韓国行政自治部は2日、この40年近く続いた習慣の改善に一石を投じる法改正案「公衆トイレ等に関する法律施行令」が閣議を通過したと明らかにした。来年1月1日にこれが施行されると、公衆トイレの男女個室からごみ箱が消えることになる。

韓国、トイレ内のごみ箱設置を法律で禁止し「品格アップ」へ=ネットは否定的「それじゃ詰まりまくっちゃう」「トイレを良くしても、使う国民が…」

こうなったら、韓国旅行がもっと快適になるはず。
ぜひ、そうなってほしい。

 

おまけ

韓国のクリスマスイルミネーション

 

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。