タージマハルの外国人料金③ 白人に説教された日本人旅行者

 

はじめの一言

「あらゆる方面で発達している日本人の美的センスは、どんな種類の塗料、ラッカーよりも白木の自然な色を好むのである。新しい家は〔障子〕紙と白さを競い合い、古い家は樫の木のような艶を帯びて、こちらの美しさも捨てがたい
(スエンソン 幕末)」
「江戸幕末滞在記 講談社学術文庫」

 

 

今回の内容

・「ボクは貧乏旅行者だ」と思ってた20代。
・アンコールワットで、白人に説教された日本人旅行者
・インド人「貧乏旅行者って分かりません」

 

・「ボクは貧乏旅行者だ」と思ってた20代。

外国旅行に行くとよく言葉を聞く。

「『郷に入れば、郷に従え』が大事だ」とか「外国に行ったら、その国の感覚で考えないと」とかいう言葉。
基本的にはそう思うけど、これはなかなか難しい。

たとえば、20代のころはボクは自分を「貧乏旅行者」だと思っていた。
でもインドに行けば、現地のインド人からは「お金持ち」だと見られていた。
そう思われたとしても、現地の人の感覚にしたがって「自分は金持ちだったんだ!」なんて思うことはない。

インド人から「日本人は金持ちだ」と言われたら、こんな言葉を返していた。
「そういう日本人もいるけど、自分は違う」
「日本という国には金があるけど、自分はお金はない」

そんなことを言って、なんとかして「金持ち」というイメージを打ち消そうとした。
そんなムダなことをしていた。

 

 

「おまえは、金持ち!」
「いや違う。オレは貧乏だ」
なんていう言い争いに意味はない。

そもそも、「貧乏」の考え方が日本人とインド人とでは違う。

ボクが話を聞いた限りでは、インド人が考える貧乏人とは「その日一日を生きるのが精いっぱいの人」という感じだと思う。
日本人のように飛行機に乗って海外旅行をする人間を、「貧乏」と考えるインド人はいない。
そんな「貧乏人」は、インド人の常識外の存在だ。

 

 

・アンコールワットで、白人に説教された日本人旅行者

ボクが考えていた「貧乏」というのは、「その日一日生きるのが精いっぱい」という意味ではない。

現地のインドの人たちと同じ服を着て、同じ乗り物で移動する。
そして、同じ食事をするぐらいのこと。
パックツアーをする日本人旅行者と比べて、自分が貧乏旅行者というだけ。
インド社会の下層にいて、貧困に苦しむ人たちと比べてのことではない。

 

バックパッカーが自分を「貧乏旅行者」だと思っているのはいいけど、それでも限度はある。
前にカンボジアのアンコールワットでこんなことがあった。

カンボジア観光の目玉であるアンコールワットには、世界中から旅行者が集まる。
そんなアンコールワットには、外国人の旅行者にTシャツや小物などを売る子どもがたくさんいた。

その時ボクが見たのは、Tシャツを売る小学生くらいの女の子。
その子はサンダルもはかずに裸足のまま。
その子が若い日本人の男性にTシャツを売っていた。

その日本人は何度もこう言う。

「エクスペンシブ!アイム・プアー。ディスカウント!」
(高い!私は貧乏なんだ。値段を下げろ!)

そんな日本人旅行者に女の子は困った表情を浮かべる。
値引きはともかく、この「アイム・プアー」という言葉には引っかかった。

 

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この写真はそのときのものじゃない。

 

これを見ていた若い白人男性が激怒する。

「おい!おまえ、何がプアーだ?この女の子を前にして、よくそんなことを言えるな?おまえは恥ずかしくないのか?」

正確には聞き取れなかったけど、そんなことを言っていたはず。
とにかくその白人は怒っていた。

同じ日本人だけど、これつについてはまったく彼に同情することができない。
「私は貧乏旅行者です」と言うのは日本人の間だけにするべきだった。
彼に悪気はなかったのかもしれないけど、これは世界では通じない。

 

 

・インド人「貧乏旅行者って分かりません」

バックパッカーの中には、「貧乏旅行者」という言葉に抵抗があるという人もいた。

貧乏旅行者といっても、インドや東南アジアの人たちから見たら、日本人のバックパッカーは全然貧乏ではない。
その辺を考えて、「貧乏旅行者」を「ビンボー旅行者」とカタカナ書きにしていた人もいた。
漢字でもカタカナでも平仮名でも、その人の価値観で好きな言い方をすればいい。

「貧乏」でも「ビンボー」でもどっちでもいい。
インド、タイ、ミャンマーなどでは、日本人バックパッカーは間違いなく「お金持ち」に見られている。
さっきのインド人だけではなくて、タイ人、ミャンマー人、ベトナム人から見ても飛行機に乗って海外旅行をする人間は「貧乏」ではなくて、間違いなく「お金持ち」。

 

 

インド人の友人は、「貧乏旅行者」という言葉には違和感があるという。

彼の感覚では、貧乏とは「死」のすぐ近くにあるもの。
決して「旅行」というレジャーには結びつかない。

旅行に行けるような人間は貧乏ではない。
ましてや、海外旅行は貧乏とは正反対にある。
インド人の彼の常識では、「貧乏」と「旅行者」は結びつかない。
だから、「貧乏旅行者」という言葉がとても不思議に聞こえるという。

彼の話を聞いていて、「そりゃ、そうだろうな」と思った。

「外国に行ったら、その国の感覚で考えろ!」
なんてことは頭では分かっている。
ても、「インド人は日本人バックパッカーを金持ちだと考えているから、おまえも自分を金持ちだと思う!」と言われてもムリ。
ボクは自分を金持ちだと思うことには抵抗があったし、貧乏だと思っていた。

さっき書いたインド人は、インドではお金持ちに入る人。
そんな人から見たら、「タージマハルの外国人料金はインド人の38倍で、1150円」ということを知ったら、どう思うのだろう?

ということを次回書きます。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。