タージマハルの入場料④ インド人の38倍!外国人の反応は?

 

はじめの一言

「(明治日本の急速な西洋化を見て)日本はあまりにも急いで、その力と幸を生み出してきたいろいろな風俗、習慣、制度、思想さえも一掃しようとしている。日本は恐らく自分たちのを見なおすときがくるだろう。私は日本のためにそう願っている。(エミール・ギメ 明治時代)」

 

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今回の内容

・外国人料金を現地のインド人はどう思う?
・「外国人料金は38倍の1150円」を、別の外国人はどう思う?
・タージマハルの入場料は、高いの?

 

・外国人料金を現地のインド人はどう思う?

インドを旅行していて、タージマハルの入場料に驚いた。
外国人の入場料は、インド人の38倍!
インド人は100円で、外国人は3800円払っているような感覚になる。

そんなタージマハルがあるアグラーという都市で、日本人の旅行者2人とご飯を食べていたときのこと。
ボクともう一人のバックパッカーが「あれは高い。ぼったくりだ!」と言うと、残りの1人は、「そうですか?ランチ1回分じゃないですか」と言う。

 

このときはそんなそことを言う彼に、ボクともう1人のバックパッカーがえらそうなことを言ってしまった。
「郷に入れば郷に従えなんだよ」「現地の感覚で考えなきゃダメだって」なんて、失礼なことを言っていた。

でもインドの感覚からしたら、彼が言っていることが正しい。
ボクだが言ったことは間違い。

ボクは自分を「貧乏旅行者」だと思っていたけど、インドの常識から見たら間違いなくお金持ち。
現地のインド人は飛行機に乗って海外旅行をする日本人を、貧乏人だとは絶対に思わない。
お金持ちだと認識している。

日本の常識からしたら、タージマハルの入場料が「外国人は1150円で、インド人の38倍(約30円)」というのは考えられない。
現地の人と比べて、あまりにち違いすぎる。

ということを、前回までに書いた。

 

 

・外国人料金を現地のインド人はどう思う?

このタージマハルの外国人料金を、インド人の感覚で考えたらどうなるか?

これは日本人のボクが想像しただけでは分からない。
だから、実際にお金持ちのインド人に聞いてみた。

ボクが日本で知りあうインド人はエリートビジネスマンのインド人で、インドではお金持ちの人たち。
日本に出張でやって来るインド人で、インドの貧困層にいる人はいない。

で、そのインド人の反応は?

「え?外国人は、インド人の38倍もするの?」

と、まずその差額に驚いていた。
ちなみに彼はインドで生まれたインド人だけど、タージマハルを見たことがない。
デリーに住んでいて、その気になれば日帰りで見に行ける。
「でも、面倒くさいから」ということで見に行ったことがないらしい。
もったいない。

 

「でも、仕方ないですよ。外国人の料金に合わせたら、インド人がはタージマハルに入れなくなってしまいます。『お金がある人は多く払うべき』という考え方は、インドには一般的にあります。38倍といっても、1150円でしょ?それならいいんじゃないですか?」

と彼は言う。

そうか、38倍の差でも「仕方ない」ですませるのか。
続けてこんなことを聞いてみた。

「もしあなたが日本へ旅行に来て、外国人料金が日本人の38倍という所があったらどう思う?」

「驚きますね。でも、1150円なら気にしませんよ。高いと思ったら入りませんし」

彼は「I don’t care(気にしない)」という言葉を使っていた。
実際、お金持ちのインド人が外国旅行に行って、一生に一度行くかどうかという場所で1150円の金額を気にするとは思えない。

 

 

インドを旅行していて感じたけど、彼が言うようにインドには、「金持ちは多く払うのは当たり前」という考え方が広く定着している。

タージマハルの入場料については、一般のインドの人から見たら、「外国人(日本人)ならインド人より多く払うべき」と考えることがふつうだろう。
「金持ちには、それに応じた金の使い方がある」ということはインドで常識になっていると思う。
貧乏旅行者には、困った話なわけなんだが。

 

もちろん、インド人の金持ちがそう考えるからといって、日本人旅行者もそう考える必要はない。
インドで、現地のインド人から「金持ち」と思われていても、自分は貧乏だと思えばそれでいい。
日本人だったら、インドにいてもインドの常識で考える必要はない。
日本の常識で考えればいい。

 

ボクは、そうしていた。

日本にいたときはずっと自分は庶民だと思っていたし、インドでインド人から「お金持ち!」と言われても「いや、自分は貧乏旅行者だから」と思っていた。
まあ、20代まではね。

現地の常識で考えるか?
それとも、
日本の常識で考えるか?
そんな二つに一つを選ぶのではなくて、バランスの問題だと思う。
自分の価値観に合わせて、現地の感覚で考えようとしたり日本の考え方をとおしたりすればいい。

ただタージマハルについていえば、外国人にはメリットがある。
入場料が高いだけあって、待たずに入場チケットを買ってすぐに中に入ることができる。
めまいがするようなインドの暑さの中で1時間も並ぶくらいなら、1150円を出してすぐにチケットを買いたいというインド人もいると思う。

 

 

・「外国人料金は38倍の1150円」を、あなたはどう思う?

インド人にこの話を聞いてから、他の外国人ならどう思うか興味が出てきた。

それで、何人かの外国人に聞いてみた。

「あなたは、タージマハルの入場料が現地の人の38倍で1150円だったらどう思いますか?」

インドネシア人はこう言う。

「え?38倍もあるんですか?でも、インドネシアでも格差がすごくあるから、インドで外国人料金があるのは分かります。1150円ならいいんじゃないですか?その金額に納得できなかったら、入らなかったらいいだけですし。インドや東南アジアの国で外国人料金があるのは仕方がなですよ。日本みたいな豊かな国で、外国人料金があったらおかしいですけど」

イギリス人はこう言う。

「38倍もあるの?本当に?インドの中で金持ちと貧しい人の間に差があるといっても、それはインドの国内問題でしょ?私には関係がない。でも、1150円ならいいかな」

フランス人はこう言う。

「タージマハルには、それだけの価値があるから別にいいよ」

アメリカ人

「は?38倍もするの?でも、1150円でしょ。それぐらい払いなよ。あんたはインド人じゃないんだから。ケチだね!」

といった感じ。

 

 

・タージマハルの入場料は、高いの?

タージマハルの外国人料金を、現地のインド人の感覚で考えたらどうなるか?
38倍という差ではなくて、1150円という料金の方を見て「それくらいなら、いいんじゃないの」と納得すると思う。

友人のインド人のように「I don’t care」とか言って。

インドは格差が大きい社国だから、インド人は「違い」や「差」というものに慣れているはず。

日本人なら1150円という料金よりも、「38倍」という差の方に目がいってしまうと思う。
それで、「高い!」「ぼったくりだ!」と感じる。

日本の社会から考えたら、1150円の入場料なんて大した問題ではない。
でも、外国人の料金が38倍というのは日本では絶対にありえない。
日本人なら、金額よりもこの「金額差」に目が行くのが自然だと思う。

 

こういったことを考えてみると、「38倍といっても、1150円じゃないですか。ランチ1回分ですよ」と言っていたバックパッカーが一番インドの常識やインド人の感覚に近い。

なのに、自分はエラそうに「郷に入れば郷に従え」とか言ってしまった。
今から考えると申し訳ない。

 

おまけ

タージマハルの入場料を安くする方法はないけど、安く感じる方法ならある。
こんな情報を見つけた。

世界遺産の中でもタージマハルだけは入場料が高く現在Rs750(約1,530円)のところがRs1250(約2,560円)になります。

ApsiのHP

ということで、タージマハルの入場料は値上げするらしい。

値上げ前の今なら、入場料は2560円。
1030円も安い。

こうなると、750ルピーで入ることができた自分がラッキーに感じる。
結局、「高い・安い」と感じるのは、何と比べるかによって変わってくる。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。