旅㊶アメリカ人が感じた整形大国の韓国。2つの「やり過ぎ」。

 

どこの航空会社でも、CAには美人が多い。

今乗っている大韓航空のCAもキレイだしスタイルもいい。

CAは座席の上にある荷物棚の開け閉めをしないといけない。
だから背も高い。
「体格の良い美人」だと、高嶺の花というより迫力があってちょっと近づきにくい。

ただ、「韓国」「美人」というキーワードが並ぶと「整形」という言葉が頭にうかんでしまう。

じっさい、韓国は整形大国としてとても有名だ。
2014年の産経新聞の記事によると、整形手術を受けた人の割合は韓国が世界ナンバーワンになっている。

整形大国・韓国、死亡事故相次ぐ 「術前→術後」過剰広告を禁止

国際美容外科学会の報告によると、2011年に韓国で美容整形手術を受けた人は、人口1000人当たりで13.3人と世界トップ。

10年ぐらい前、ボクが初めて韓国に行って驚いたことに韓国の整形事情があった。
整形は韓国の社会で広く受け入れられている。

地下鉄に乗ると車両の中には整形外科の広告があって、手術前の暗い顔と手術後の明るい顔がこちらを見ている。

それまで日本の地下鉄や電車で、整形手術の広告を見たことがなかったから、このとき見た広告はとても印象に残った。
地下鉄に乗っただけでも、整形手術は韓国社会の一部になっていることがわかる。

 

このときボクが見た広告は、手術のビフォー・アフターの顔があまりに違っていたからそのことにも驚いた。
「手術して変わった」というより輪廻して生まれ変わったような感じで、もう別人の顔になっている。
後で韓国人に聞いたら、「あんな宣伝は信じないほうがいい」と言っていたから、かなり誇張があったと思う。

 

知人で韓国で英語を教えていたというアメリカ人がいる。
彼と韓国について話をしていたとき、彼が韓国の整形事情を話題に出した。

このとき彼は、「plastic surgery(プラスチック・サージェリー)」という言葉を使っていた。
*正確な発音は音声で確認してください。

「整形手術という単語には、『プラスチック』という言葉があるのか」とちょっと驚いた。
彼が韓国で住んでいたとき、「韓国社会と整形」ということは外国人の間でよく話題に出ていたという。

 

そのアメリカ人には、韓国の整形手術について「これはやり過ぎだろう」と感じたことが2つあるという。
それは、ミスコンと英語の発音のこと。

まず、韓国でおこなわれるミスコンについてはこう言う。

「なあ、知ってるか?韓国の『ミス~』というイベントでは、参加者全員が同じ顔をしてるんだぜ?」

これはかなり有名なことらしい。
というか今でもよく言われていて、去年(2016年)にも話題になっていた。

ミス・コリア2016候補者が全員同じ顔で甲乙つけ難いと話題に

 

ミスコンの参加者が韓国社会の「美のイメージ」に合わせて整形手術をするから、全員が同じような顔になってしまうという。

あまりにも顔が似ているから、「もはやクローン」と揶揄されることもある。

やゆ 揶揄

からかうこと。なぶること。

デジタル大辞泉の解説

 

もうひとつ、彼が見て「これは問題だろう」と思ったのが子どもの舌の一部を切り取ってしまうこと。

「韓国の社会は競争が本当に激しい。英語ができないと、結婚や仕事で大きな影響が出てくる。だから、みんながんばって英語を身につけようとしている」

それは日本も同じで、珍しくもない。

「それはいいんだ。でもな、韓国人はやり過ぎるんだよ。子どもの英語発音が良くなるために、親が子どもに手術を受けさせることがあるんだ。子どもの舌の一部を切り取ってしまうんだぜ。英語の発音のために。信じられるか?」

「それは本当か?」
と思ったけど、これは事実。

たとえば、2013年のレコードチャイナにはこんな記事がある。

この手術は医学的には「舌小帯切除術」と呼ばれ、舌の根元の舌小帯を切除することで、舌の動きを滑らかにするというものである。韓国では数年前から多くの親が子どもにこの手術を受けさせているという。

そこまでするか!?韓国で舌の整形手術が流行―中国メディア

中国のメディアが報じているのだから、中国人から見てもこれは「やり過ぎ」ということなんだろう。

 

このアメリカ人から見たら、女性が顔を変えることも子どもが舌の一部を切除することも同じだという。

顔を良く見せることも英語の発音を良くすることも、その背後には韓国の厳しい競争社会がある。
女性も子どもも手術を受ける目的は同じで、韓国の社会で良い社会的なポジションを手に入れるため。
これはボクもそう思う。

ただ彼が「やり過ぎ」と感じた度合いでは、子どもの舌のほうがひどい。
ミスコンの参加者が同じ顔をしているというのは「話題」だけど、子どもの舌の一部を切り取るのは「問題」だという。

 

韓国の名門女子大
梨花女子大学校(イファじょしだいがっこう)

 

このアメリカ人は、韓国での整形熱の高さを「韓国社会の特徴」と考えている。
「やりたい人はやればいい。オレには関係ないし、個人の自由」ということで、整形手術についての「良い・悪い」の判断はしていない。

これはボクも同じ。
韓国で整形手術がよくおこなわれることは事実で、その理由を考えると韓国の社会が見えてくる。

それに、整形手術を受けるために韓国へ行く日本人はたくさんいる。

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だから、これは善悪の問題ではなくて個人の選択の問題だと思っている。

 

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。