マックのサムライ・バーガー。タイでの日本のイメージとは?

 

タイを旅行中、アメリカ人かヨーロッパ人の旅行者からこんな情報を教えてもらった。

「君は日本人なんだ。じゃ、知ってるか?タイのマクドナルドにはサムライがいるんだぜ」

「マクドナルドにサムライが?」と思って、さっそく行ってみる。
そしたらホントにサムライがいた。

それがこれ。

「Samurai Pork Burger(サムライ・ポークバー)」

 

タイのマクドナルドにいるサムライとは、照り焼きソースがかかったハンバーガーのこと。
日本でいうテリヤキバーガー。

とりあえずサムライの味を確認してみる。
日本のテリヤキバーガーとあんまり変わらない。
ふつうにおいしい。

 

これが本場日本のテリヤキバーガー

 

タイは日本の約1.4倍の大きさ。
フランスの面積とだいたい同じ。

 

なんでこのハンバーガーが「サムライ」という日本っぽい名前になったのか?

その理由をタイ人の日本語ガイドに聞いたことがある。
ガイドが言うには2つの理由があるという。

まずは、これが日本生まれのテリヤキバーガーをモデルにしているから。

テリヤキバーガーはテリヤキソースで味付けしたハンバーグを挟んだ日本生まれのハンバーガーであり

(ウィキペディア)

テリヤキバーガーはまさに日本のハンバーガー。
そもそもテリヤキのテリとは、日本語の「照り」のことだしね。
テリの意味を知っているタイ人はほとんどいないだろうけど。

 

サムライと名づけたもう一つの理由は「日本」をアピールするため。

「タイでは日本のイメージがすごくいいですから」とガイドは言う。
うれしいことにタイ人の間では、日本のものは「高級」とか「質が高い」といったとても良いイメージがあるらしい。

ということで「サムライ」という日本らしさを強調する命名になったのだとか。

 

この点では「ハーゲンダッツ」の命名と同じだ。

アメリカのアイスクリームメーカーが「アメリカらしさ」を消すために、ハーゲンダッツというヨーロッパっぽいネーミングにしたという。
ハーゲンダッツの命名には、脱アメリカで高級感を出すねらいがあった。

友人のイギリス人は、そのことにまったく気がついていなかった。
「ハーゲンダッツってアメリカの会社なの?オランドだと思ってた」なんてことを言っていたぐらい。
ハーゲンダッツの命名は成功している。

 

ハーゲンダッツの命名には、他にもナチスによるユダヤ人虐殺が関係している。
くわしくはこの記事を↓

アメリカらしさを消して高級感を出す「ハーゲンダッツ」という考え方

 

タイでは日本のイメージがとても良い。
という理由で、日本を連想させるような店名や商品名がよくある。

 

タイ人が日本をどう思っているか?

一言でいってしまえば、かなりの好印象を持っている。

タイは世界的な親日国として有名。
2016年の調査(ジャパンブランド調査2016)では、タイ人の好きな外国の第1位に日本が選ばれている。

日本のことが好きな国、1位はタイ – 電通調査

調査によると、「日本のことが好きな国・地域」は1位タイ、2位ベトナム、3位フィリピン

「タイ人が日本をどう思っているかは、ターミナル21に行ったら分かりますよ」とタイ人のガイドが言っていた。

ターミナル21

「ターミナル21」という名前にもあるようにターミナルをもとに建てられた建物は、いまにも世界へ旅にでかけるような気持ちにさせてくれます。実際にターミナル21の中では数カ国の国をテーマにしたフロアになっており、エレベーターをくぐるたびに新しい世界へと舞い降りることができます。

バンコクナビ

この説明にあるように、このショッピングセンターのフロアーは世界のいろいろな国をテーマにしている。

このなかに、日本をイメージした「東京フロアー」がある。
アジアの中で東京を選んだということからも、タイ人が日本のことを良く思ってくれていることが分かる。

このフロアーを歩くと、「タイの人たちは、日本をこんな風にイメージしているんだ!」ということが分かってそれもおもしろい。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。