外国人から見た日本と日本人 日本を知る15の言葉 ⑦

 

「顔をふく手拭いでさえも、午後のお茶用のナプキンに使えるほど美しいし、彼らの着物は。優雅で芸術的で着心地がよくできています
(アリス 明治時代)」

 

「衣服の簡素、家庭の整理、周囲の清潔、自然及びすべての自然物に対する愛、あっさりして魅力に富む芸術、挙動の礼儀正しさ、他人の感情に就いての思いやり・・・これ等は恵まれた階級の人々ばかりでなく、最も貧しい人々も持っている特質である
(モース 明治時代)」

 

「(日本では)名誉は富よりずっと大切なものとされています
(フランシスコ・ザビエル 戦国時代)」

 

「ヨーロッパでは、万人のために普通教育がおこなわれ、またその多くの国々では、国民に軍事教練が普及しているが、世界の他のどこでも、この国に見られるような国民的美意識の修業が浸透しているところはない。ここでは、国民全体が美の前に降伏してしまっているのだ
(タゴール 大正時代)」

 

「日本の職人は、本能的に美意識を強く持っているので、金銭的に儲かろうが関係なく、彼らの手から作り出されるものはみな美しいのです。自分の手仕事が認められなくても、美しく作らざるをえないのです。(アリス 明治時代)」

 

 

「今アメリカやイギリスで始められている、大都会に住む貧しい人びとの美意識を啓発しようとする運動は、この国にはまったく必要ないということだけはたしかです。ここ日本では、貧しい人の食卓でさえも最高級の優美さと繊細さがあります。(アリス 明治時代)」

 

「日本人は美しくきらびやかな絹織物を作り、これを用いる。模様も多彩で、金糸、銀糸を用いて織り上げた錦は、イタリアの最良の品に勝るとも劣らない
(アルミニヨン 幕末)」

 

「いつも農夫達の素晴らしい歓迎を受けたことを決して忘れないだろう。火を求めて農家の玄関先に立ち寄ると、直ちに男の子か女の子があわてて火鉢を持って来てくれるのであった。私が家に入るやいなや、父親は私に腰掛けるように勧め、母親は丁寧に挨拶をしてお茶を出してくれる。
(リンダウ 幕末)」

 

「竹を用いた、建築上の数寄や庭園の装飾、精巧な格子細工なども、人目を驚かせ、またそれだけ魅力的でもあります。じつにこれらすべての材料がただ一種の植物でまかなわれているということは、ほとんど信じられないほどです。
(フレイザー 明治時代)」

 

「みんな善良な人たちで、私に出会うと親愛の情をこめてあいさつをし、子供たちは真珠色の貝を持ってきてくれ(中略)根と親切と真心は、日本の社会の下層階級全体の特徴である
(アンベール 幕末)」

 

 

「日本人は(多くの点から見て根本的に異なっている)近隣の国民から、征服による圧迫もないのに、その全道徳・倫理体系ととも、国語と文学を、かれらじしんのものとして採用した。
(オールコック  幕末)」

 

「受容した文明に張り合う文明と、はっきりした国民性と、力強く発達した独立の精神とをもっている。こういう国民は、日本人だけだ(オールコック 幕末)」

 

「堕落しきった朝鮮の官僚制度の浄化に日本は着手したのであるが、これは困難きわまりなかった。名誉と官吏の規範は存在しない。日本が改革に着手したとき、朝鮮には階層が二つしかなかった。盗む側と盗まれる側である。
(イザベラバード 明治時代)」

 

(大鳥氏は、大鳥圭介のこと)
「一八九四年七月、大鳥氏は官報を鮮明な活版印刷で発行するという有益な刷新を行った。そして翌年一月には漢字と〔無知な者の文字〕とされていた文〔ハングル〕の混合体が官報に用いられ、一般庶民にも読めるようになった。
(イザベラ・バード 明治時代)」

 

「日本人は、心の苦しみや痛みを直接言葉で交換し合うよりは、『心のうちを察する』とか「慮る」というコミュニケーションを大切にする。だから『失敗』したという弱みからくる心の痛みを解消しようと、『言い訳』をしたり、自分を正当化することを好まない人たちだ。
(呉善花 平成)」

 

 

「朝鮮紀行 イザベラ・バード (講談社学術文庫)」
「日本絶賛語録 小学館」
「逝きし日の面影 平凡社」
「イタリア使節の幕末見聞録 講談社学術文庫」
「日本賛辞の至言33撰 ごま書房」
「ワサビの日本人と唐辛子の韓国人(祥伝社黄金文庫)」

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。