日本文化の特徴(強み=弱み) 何でも「日本化」してしまう


 

始めの一言

「美術の方面、たとえば青銅の作品、陶磁器製造法、園芸などにおいて日本人をしのぐ他の国民はいない。(ヘボン 江戸時代)」「日本絶賛語録 小学館」

 

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前回、有田焼の始まりについて書いた。

豊臣秀吉の朝鮮出兵によって、たくさんの朝鮮人の陶工が日本に連れて来られた。
そのなかに李三平(金ヶ江三兵衛)がいて、彼がつくりはじめた磁器が有田焼になった。

でも、朝鮮から伝わった焼物がそのまま有田焼になったわけではない。

 

朝鮮から伝わった磁器つくりが日本で独自の発展をとげて、現在の有田焼になっている。

「有田焼」は韓国からの技術を基礎に中国様式を取り入れ、日本独特の美意識によって発達した代表的な伝統工芸品です。

十四代金ヶ江三兵衛の公式ホームページ

 

現在の有田焼は、たくさんの日本人の創意工夫があって生まれている。

たとえば、有田焼に大きな影響をあたえた人物として、「酒井他右衛門(さかいだかきえもん)」がいる。
「日本史用語集 山川出版」には、有田焼が「酒井他柿右衛門の赤絵で一層発達した」とある。

 

酒井他柿右衛門が与えた影響は、日本だけにとどまらない。
海外にもおよぶ。

 

初代は乳白色(濁手)の地肌に赤色系の上絵を焼き付けるという柿右衛門様式(後述)と呼ばれる磁器の作風を確立し、その作品はヨーロッパなどにも輸出されマイセン窯などでは模倣品も作られた。

また、磁器の発祥地である中国の景徳鎮窯にも影響を与え(景徳鎮伊万里)、同様の作品が作られやはりヨーロッパに輸出された。

(ウィキペディア)

 

日本んは、代々の職人が多くいる。

現在、金ヶ江三兵衛(李三平)の14代目の子孫である「金ケ江三兵衛」がいる。

同じように、この職人の子孫である15代目「酒井他柿右衛門」がいる。

400年の伝統を現在にまで引き継いできて、有田焼は今、世界から高い評価を受けている。

 

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これが、日本文化の特徴になる。

有田焼のように、外国から持ちこんできたものを日本人が独自の変化を加えて、
別のものに変える。
いってみたら、外国のものを日本人に合ったものに、「日本化」してしまう。

 

その代表例が着物。

着物は、もともと中国の服だった。
それが、日本人が取り入れると次のように「日本化」している。

 

日本のキモノも、中国の古制とはいうものの、そのとおりではなく、やはり日本ふうにアレンジして保存されたのだ。とくに帯などは、まったく別物になってしまっている。中国の帯は「紳」とといって、前に長く垂らして結んだものである。
りっぱな帯をしめている人間が、紳士といったのだ。日本でもはじめは前に垂らしたが、しだいにうしろにまわって、現在ごらんのとおりのものと相成った。
(日本的 中国的 陳舜臣)

 

ここでいう「アレンジ」というのが「日本風に変化させた」ということ。
つまり、中国から服を「日本化」して日本の着物にしている。

 

また、扇子(せんす)もそう。
団扇(うちわ)を日本人に合った物に変えている。

 

夏になると団扇でバタバタやっていたのを、折り畳み式の扇子で懐にはいるように改造したのも日本人である。平安時代から、扇子は日本から中国への重要輸出品だったのである。
(曼陀羅の山 陳舜臣)

 

中国で生まれて日本に伝わったものを、日本人が独自に変化させて別のものにする。
そして、それを中国に伝える。
これは、現在のラーメンも同じ。
中国生まれのラーメンが「日本のラーメン」になって、今の中国で人気になっている。

 

具体的な物だけでなくて、外来の思想も日本風に変えている。

仏教の「禅」がそれ。

禅も、もとは中国から日本に持ち込んだものだけど、現在世界の人が「ZEN」と聞けば「日本の禅」を思い浮かべる。

 

されには、「仏の教えから資本主義を生み出した」という鈴木正三(すずきしょうさん)がいる。
この人は、江戸時代のお坊さん。

 

鈴木正山
1579~1655 曹洞宗の禅僧

島原の乱後、キリシタンの改宗に努める。
また、世俗的職業に努力することを通して仏道修行もできると説いた。

(日本史用語集 山川出版)

 

山本七平氏は、正三の「世俗的職業に努力することを通して仏道修行もできる」という考え方が、日本の資本主義をつくったと言っている。

 

私は、これから、日本の資本主義をつくった人物として、鈴木正三をとりあげようとしている。

(日本資本主義の精神 山本七平)

 

鈴木正三は、仏教の教えから「金もうけは悪いことではない」ということを人びとに伝えている。

仏教の考え方から、労働による利潤を認めた。
これが、後の資本主義になったという。

 

こんな独創的な考え方をした仏教僧は、世界にいたのだろうか?

 

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ヨーロッパでは、16世紀にキリスト教のプロテスタントが労働による利潤を認めている。

これが、後に資本主義になったといわれている。

 

このことは、マック・ウェーバーの「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」という本にくわしく書いてある。
興味がある人は読んでみるといい。

 

ということで、日本人は中国や朝鮮から輸入したものを、自分たちの好みや必要に応じて改良(日本化)し、日本の文化にしてしまう。

 

日本文化の特徴は、生み出すのではなくて「つくり出す」こと。

 

でも、それが同時に問題点(弱み)にもなる。
日本人の好みに合わせて「日本化」するのはいいけど、それが外国人の好みにまったく合わない場合がある。

 

そうなると日本では受け入れられても、外国では受け入れられなくなる。

その「日本化」は、「ガラパゴス化」と同じこと。

 

ガラパゴス‐か〔‐クワ〕【ガラパゴス化】

(ガラパゴス諸島の生物進化のように)周囲とは懸け離れた、独自の進化をすること。

特に、IT技術やインフラ、サービスなどが国際規格とは違う方向で発達すること。日本の携帯電話など、高度で多機能であるが特殊化されていて世界市場では売りにくいものについていう。
「ガラパゴス化する日本の製造業界」

デジタル大辞泉の解説

 

今回の復習

・有田焼の「生みの親」とされる朝鮮人はだれ?
・IT技術やインフラ、サービスなどが、国際規格とは違う方向で日本独自に発達することをなんという?
・キリスト教のプロテスタントが認めた、後の資本主義のもとになる考え方はなに?

答え

・李三平
・ガラパゴス化
・労働による利潤

 

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投稿者: kokontouzai

今まで、東南アジア、中東、西アフリカに旅をしてきました。外国に行って初めて気がつく日本の良さや特長があります。以前、歴史を教えていたので、その経験もいかして、日本や世界の歴史や文化などをテーマに、「読んでタメになる」ようなブログを目指します。

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