縄文時代と平成の日本人の共通点。和食(日本料理)のルーツは森。

 

ホント今さらだけど、8月11日は「山の日」だった。

山の日は平成28年からはじまった新しい祝日で、日本人が山のめぐみに感謝する日になっている。

今回はそんな山(森)が日本人にあたえてくれた恵みについて書いていこうと思う。
和食(日本料理)の特徴とくちょうからみた縄文人と平成の日本人の共通点について。

じつは、日本人は縄文時代も平成の今でも同じものを食べている。

 

 

日本の歴史は、いくつもの「~時代」に分けられる。
奈良時代・平安時代・鎌倉時代などなど。

これらの「~時代」で、もっとも長い時代はいつだろう?

 

答えは縄文時代。

縄文時代がいつ始まっていつ終わったのかはハッキリ分からない。
およそ1万2000年前~2400年前ごろだといわれている。
つまり、縄文時代の期間は約1万年ということになる。

長さだけをとれば、室町時代の約240年や江戸時代の約260年なんて縄文時代とは比較にならない。

縄文時代には文字がなかった。
だからこの時代と今の日本人とのつながりは分かりにくいけれど、現在の日本の食文化に縄文時代の影響を見ることができる。

 

 

縄文人(日本人)はどんな暮らしをしていたのか?

彼らはまさに森の恵みを受けて生活していた。

日本で稲作がはじまったのは弥生時代か縄文時代の後期かはハッキリ分かっていない。
仮に縄文時代の後期から稲作がはじまったとしても、縄文時代に生きていた人のほとんどは米を食べていなかった。

彼らの生活は米ではなくて森に支えられていた。

「JOMONぐるぐる」には、縄文人の暮らしがこう書いてある。

縄文(じょうもん)時代は今よりも気候があたたかく、クリやクルミなどの実がなる木がたくさん育ち、豊かな森が広がっていました。人々は、森のめぐみである木の実や山菜、キノコなどの植物をとって食べていました。

縄文(じょうもん)時代ってどんな時代?

この他にも、シカやイノシシといった動物を狩ってその肉を食べて生活していた。
こうした生き物も森の恵みだ。

火を燃やすための木も森から取ってきている。
縄文人にとって、森なしの生活は考えられない。

とはいっても、縄文人は魚や貝も食べていたから川や海の恵みも受けていた。
言ってみたら、日本の自然が縄文人を育てていたことになる。

 

インドネシアにいるオランウータン

オランウータンとは、「森の人」という意味。

オランウータン(orangutan)

《マレー語で、「オラン」は人、「ウータン」は森の意》霊長目ヒト科に分類される哺乳類の一属。

「デジタル大辞泉の解説」

縄文人は猿ではないけど、「森に生きる人」という見方はできると思う。

 

 

日本には森が多い。

評論家の山本七平氏によると、日本は’世界一の森林大国’らしい。

照葉樹林は日本でも減少しているが、国土に対する森林面積の比は今でも日本が世界一であり

「日本人とは何か (PHP文庫)」

日本には、中国から伝わったものが元になっているもの多い。

京都は唐の長安をモデルにしてつくられた。
着物は、もともとは中国の衣服だった。
大宝律令も唐の律令制を参考にしている。

 

でも和食(日本料理)は違う。

上の本の中で、山本七平氏は和食の特徴について触れている。
ある中国人が日本の料理を見て、それが中国料理とまったく関係がないことに驚いたという。

もちろん日本料理には、中国から伝わった食材はある。
けれど、その料理は中国料理とまったく違うらしい。

豆腐や味噌は中国伝来ですが、料理そのものの基本は全く違うというのです。

「日本人とは何か (PHP文庫)」

日本料理の基本は、中国ではなくて縄文時代の日本人の食文化につながっているのだろう。
「料理に関する限り、日本人は縄文的であって中国的ではないらしい」とも書いてある。

 

 

平成時代の日本人が食べている物の中にも、縄文人が食べていた物がたくさんある。

面白いのは、日本料理の中には今も縄文時代の食物の名残が数多くあることである。ある料亭で数人の学者と会合していたが、その 一人 が 縄文時代の食物残渣を発掘した話をした。すると別の一人が「では、いまわれわれが食べているものと余り変わりがないのですな」と言った。

「日本人とは何か (PHP文庫)」

その料亭で出された食べ物には、栗・ぎんなん・貝・川魚などがあって、まさに縄文人が食べていた物そのものだったいう。

その意味では、日本人は平成の今でも森の恵みによって生活している。

 

 

和食が世界遺産無形遺産に登録された後、農林水産省が和食の特徴として次の4つをあげた。

・多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重
・健康的な食生活を支える栄養バランス
・自然の美しさや季節の移ろいの表現
・正月などの年中行事との密接な関わり

「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されました!

縄文人は、日本の自然が生み出す植物や動物を食べて暮らしていた。

このことは、農林水産省のいう「新鮮な食材とその持ち味の尊重」や「自然の美しさや季節の移ろいの表現」につながるところがある。
先ほどの「料理に関する限り、日本人は縄文的であって中国的ではないらしい」という部分も、このことと関係があるだろう。

縄文時代から平成の現代までを通して見ると、日本人の食文化にもっとも大きな影響をあたえたのは、日本の国土や自然そのものだ。

日本人は今でも森の恵みを受けて暮らしている。
日本の森に感謝する日は、年に一度だけでは少ないと思う。
キャンプに行ったときや和食を食べるときにも、日本人は昔から森に生かされてきたことに感謝してもいい。

 

 

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今まで、東南アジア、中東、西アフリカに旅をしてきました。外国に行って初めて気がつく日本の良さや特長があります。以前、歴史を教えていたので、その経験もいかして、日本や世界の歴史や文化などをテーマに、「読んでタメになる」ようなブログを目指します。