日本の野球離れ。アメリカで野球の人気が広がった理由とは?

 

ここ数年、「若者の~離れ」という言葉をよく聞くようになった。

それをまとめたサイトもある。

こんなにある若者離れ43個!てか、これってただの若者批判じゃない?

最近は安くておいしい洋食がたくさんあることもあって、「若者の米離れ」が進んでいる。
旅行好きのボクとしては、「若者の旅離れ」ということには関心がある。
この2つの「若者の~離れ」は知っていた。

 

でも、上のまとめサイトを見て初めて見た「~離れ」も多い。
たとえば、若者の「調味料離れ」や「カップ焼きそば離れ」なんてものがある。
調味料をかけたり焼きそばを作ったりするのが面倒だから、若者が離れていったらしい。

まあ、自分で食べる物は好きなようにしたらいい。
でも、こういうことにも「面倒くさっ!」と感じるなら、金も時間も手間もかかる海外旅行なんてやってられないのだろうなあ、とは思う。

若者がいろいろなところから離れていったのは分かったとして、彼らはどこに向かっているのだろう?

 

 

「最近の若者は~」という言葉は日本だけではなく、世界中で使われてきた。
それもはるか昔から。

「エジプトにある5000年前の遺跡の壁面に、『最近の若者は~』という言葉が象形文字で彫られていた」
「古代ギリシアのプラトンがそんな言葉を言っていた」

などなど、「最近の若者は~」の起源説はいろいろある。

 

この記事で注目したいのは、日本での「若者や子どもの野球離れ」について。

「野球離れ」で検索すると、「野球離れ 深刻」「野球離れ 原因」「野球離れ 理由」「野球離れ 対策」という言葉が並んで出てくる。

「野球部の部員が集まらない」とか「プロ野球中継の視聴率がとれない」といったことは、今までに何度か聞いたことがある。
だから今の日本で、野球離れが進んでいることは知っていた。

でもまさか、ここまで深刻な問題になっているとは思わなかった。
子どものころ、ゴールデンタイムに野球中継を見ていた昭和世代の人間としては隔世の感がある。

隔世の感 (カクセイノカン)

変化が激しく、まるで世代が変わってしまったような感じ。

「デジタル大辞泉の解説」

今の日本では、たくさんの子どもたちが野球に背を向けている。
そんな現状に、野球好きの大人の背筋には冷たいものが走っていそうだ。

事の詳細を聞けば、どうもドアラやドラゴンズが嫌いというわけではなく、単純な話、野球そのものに興味がない子どもが多いようなのだ。これってよく考えればゾッとする話に聞こえないか。

【中日】甲子園は盛り上がっても“野球離れ”は止まらず ドラゴンズにできる対策は?

この記事では、野球離れの原因や対策について書こうとは思わない。
紹介したいのは野球の雑学。

野球(ベースボール)はアメリカで生まれた。
その野球がどうやってアメリカ全土に広がったのか?

その人気の理由について書いていきたい。

 

 

結論からいえば、野球がアメリカ全土に普及ふきゅうした最大の理由は南北戦争にあった。

南北戦争(1861~65)については、歴史の授業で習ったと思う。
こんな戦争でしたね。

南北戦争

南部のアメリカ連合国と北部のアメリカ合衆国との戦争。
リンカンはあくまで「連邦の維持」だったが、南軍が先端を開いて始まった。戦況は、はじめ南軍有利に進んだが、まもなく人口や経済力にまさる北軍有利に逆転した。

「世界史用語集 (山川出版)」

1853年にペリーが日本にやってきて、日本を開国させた(1854年の日米和親条約)。
1858年には、アメリカの初代総領事ハリスが来日して、日米修好通商条約を結んで日米の貿易がはじまる。

でもその後、アメリカは日本から姿を消しまう。
南北戦争がはじまり、日本との貿易なんてどうでもよくなったから。

 

 

北軍が勝利した南北戦争では、リンカンの「人民の、人民による、人民のための政治」というゲティスバーグ演説が有名。

でもこの戦争の副産物として、アメリカ全土に野球の人気が広がったことがある。
ノンフィクション作家の佐山和夫氏がこう書いている。

それまでは東部の一部でのみ人気のあった一スポーツが、急にアメリカ全土でプレーされるようになった第一の理由が、この戦争にあった。

「野球とアンパン 佐山和夫(講談社現代新書)」

南北戦争の期間は、1861年から65年の約5年間。
でも、その間休みなく戦闘がおこなわれていたわけではない。

 

戦闘がなくてヒマな時間もたくさんあった。
そんな時に、野球を知っていたアメリカ人が仲間の兵士にやり方を教えて、時間がある時に野球を楽しんでいた。

軍の上層部としても、戦闘がない時に兵士たちが体を動かして体力をつけるということは都合がいい。
野球を禁止するどころか、「大いにやりなさい」と奨励しょうれいしていた。
それで、アメリカ軍の中で野球が人気になる。

 

戦争中に兵士が野球で遊んでいるというのも、変な気はする。
でも、もっと意外なことに、敵としてたたかっていた北軍と南軍の兵士が野球の試合をおこっていた。
しかもそれは一度だけではない。
何回も試合をおこなって、シリーズになっていたという。

 

南北戦争で野球の楽しさを知った兵士たちが戦後、故郷に戻って野球を広めた。
それで、全米で野球が人気になっていったという。

 

 

ここでは戦争の残酷さについては書かない。
そんなことは、だれもが学校で習って常識として知っているから。

 

軍隊にはこうした一面がある。
いろいろな地方の人間が集まって、集団で長い間いっしょに生活する。
そこでいろいろなことを知る。

そして戦争が終わって、故郷に戻ったときに戦争で知ったことを地元の人に伝える。
それでそれが地方にも伝わっていく。

 

たとえば、日本語の標準語もそう。
軍隊にいる兵士がそれぞれの出身地の言葉を使っていたら、混乱してしまう。
それで明治の日本では、軍隊の中で兵士が使う言葉を統一した。
それが標準語として日本に広がっていく。

 

 

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今まで、東南アジア、中東、西アフリカに旅をしてきました。外国に行って初めて気がつく日本の良さや特長があります。以前、歴史を教えていたので、その経験もいかして、日本や世界の歴史や文化などをテーマに、「読んでタメになる」ようなブログを目指します。