慰安婦問題で、韓国の河野外相への期待が失望に。それが何か?

 

8月23日付の東京新聞の記事を読むと、河野外務大臣に同情するしかない。

新しく外相になった河野外相の言動が原因で、河野氏への期待が国の内外で急速にしぼんでいるのだとか。

アジア重視で知られ、外相などを歴任した父親の河野洋平氏(80)と当初はダブらせた中韓両国の評判もかんばしくない。歯に衣(きぬ)着せぬ物言いで「政界の異端児」の異名を持ち、行政改革で実績を上げてきた河野氏だが、このまま看板倒れに終わるのか。

河野太郎外相は期待外れ? 高校生平和大使の演説見送り「容認」

今、河野外相への期待は失望に変わっているという。

でも記事を読んでみると、韓国の失望は、今の日韓関係にとっては必要なことだと分かる。

河野氏への「がっかりポイント」はいくつか書いてあるけど、この記事では韓国にかかわることだけをとり上げる。

 

 

河野太郎外相といえば、お父さんの河野洋平氏がとても有名。

慰安婦問題の「河野談話」を発表した人だから。

1993年(平成5年)、河野洋平氏が内閣官房長官だったときに出したこの談話のなかで、朝鮮人の慰安婦を「日本が強制的に集めた」と認めてしまった。

2017年の今ではわかっている。
「日本軍が慰安婦を強制連行した」という事実はなかったということが。
なんせ、その証拠が何もない。

 

でも、日本の強制性を認めたこの談話によって、慰安婦問題は`解決不可能’というレベルの外交問題になってしまう。
くわしくはこちらを↓

慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話

「あの河野洋平氏の息子が日本の外務大臣になった!」ということを知って韓国が期待したのは、このことだろう。
太郎氏が河野談話を支持して、「日本が慰安婦を強制連行した」と認めること。

 

 

今、慰安婦問題をめぐって日韓関係はうまくいっていない。
というか、かなり悪い。

日韓関係が悪化している最大の原因は、韓国にある。
韓国が2015年の日韓合意を守ろうとしないから。

日本はこの約束にもとづいて、首相が心からのおわびを表明して、10億円を韓国側にわたしている。
でも、韓国はまだ日韓合意にもとづいて、日本大使館前にある慰安婦像をどかしていない。

韓国国内では、日韓合意には不満でこれに反対する声がとても多い。
韓国政府は、日本との約束よりも国民感情を優先している。
「国民が合意に納得していないから」ということで、韓国政府は日韓合意そのものを”なし”にして、もう一度交渉をしたいと考えていた。

 

そんなときに、河野太郎氏が外務大臣になる。
この大臣就任が転機となって、韓国では「今の日韓関係の流れが変わるかも!」と目を輝かせる人が出てきた。

あわよくば、河野大臣が「2015年の日韓合意は間違っていた。韓国の言うように、慰安婦問題はまだ終わっていない。再交渉するべきだ」と言ってくれるのでは?というところまで韓国は期待していたと思う。

でも、実際はどうだったのか?

 

 

河野太郎外相は韓国に対して、次の2つのことを言っている。

・2015年の韓日合意については、「確実に履行りこうしてくださいということに尽きる」とハッキリ言った。

・朝鮮人の徴用工問題については、1965年の協定で「最終的に解決済みで合意している」と述べた。

河野大臣は河野談話ではなく、これまでの日本政府の主張を韓国に伝えただけだった。
つまり、「外務大臣が新しくなっても、日韓関係はまったく変わりそうにない」ということ。
これに韓国ががっかりする。
そして東京新聞も、大臣への期待が「国内外で急速にしぼんでいる」と書く。

 

だが、待ってほしい。
河野大臣は韓国に対して、「約束はしっかり守ってくださいよ」と言っているだけだぞ。
東京新聞は河野大臣に、韓国が期待しているようにふるまうことを期待しているけど、河野大臣は日本の外務大臣だ。

「日韓合意の履行が大事」というのは日本政府の主張でもある。
日本の外務大臣が日本政府の考えではなくて、韓国政府の考えを主張したら、それこそ大問題だ。

 

 

韓国にとっても、日韓合意を守るということはとても大事。
国家としての信用にかかわるから。

国家の合意を一方的に破ってしまえば、世界での韓国の信頼はなくなってしまう。
一度約束をしても、後になってから自分の都合でそれをキャンセルするような国をどうやって信じていいのか?
そんな国と、どうやってもう一度約束をかわすことができるのか?

日韓合意を履行しなかったら、韓国は世界から冷たい目で見られてしまう。
韓国でもこのことを不安視する声が上がっている。

中央日報がコラム(2017年08月23日)でこう書いている。

過去の政権の作品であっても外交的な合意を覆そうとするのは大きな問題だ。後に新しい妥協案を引き出す時、「今回は破棄しないとどうやって信じればよいのか」と尋ねてくればどうするのか。

【時視各角】慰安婦合意は破棄するべきか

一方的に約束をキャンセルしてしまえば、それした人間の。信頼はなくなる。
ドタキャンする人間が信用されなくなるのは、人間関係でも国際社会でもあたりまえ。

 

 

これは東京新聞だけではない。

日本国内で他にも、慰安婦問題について、河野大臣に韓国の主張と一致する言動を期待する声がある。
韓国をよろこばせることが、はたして日本のためになるのか?

そんなことはない。
韓国に対して「日韓合意を確実に履行してください」と伝えるのはあたりまえのこと。
韓国から「期待外れだ」と言われても、日本の外務大臣は「約束は守ってください」という主張を続けるべき。

 

日本の国民も、そんな大臣の姿勢を支持したほうがいい。
国民の支持がなかったら、外務大臣としてはきついだろう。

日韓関係を長い目で見ても、今は「韓国に絶対に約束を守ってもらう」という態度を維持することが大事。

もし韓国が日韓合意の破棄を宣言しをたら、日本中が怒り出して日韓関係はきっと戦後最悪になる。

そうならないようにがんばっている大臣を「期待外れ」なんて非難して、足を引っ張ってはいけない。

 

 

国と国の関係だけではなくて、友人や家族との関係でも同じ。
相手の期待にこたえることを第一に考えて自分をその期待に合わせていたら、そんな関係がうまく続くことはない。

そもそも韓国は、「日韓合意を守ってほしい」という日本の期待にまったくこたえていない。

 

 

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今まで、東南アジア、中東、西アフリカに旅をしてきました。外国に行って初めて気がつく日本の良さや特長があります。以前、歴史を教えていたので、その経験もいかして、日本や世界の歴史や文化などをテーマに、「読んでタメになる」ようなブログを目指します。