中国文化は日本文化の起源!?①オリジナル性・香港人が驚いた京都

 

はじめに中国の古都・洛陽の様子を見てください。

 

ここ数年、日本に旅行に来る中国人の数は急上昇している。

日本ではそれに反対する人がいれば歓迎する人もいる。
「中国人はマナーを守れ~!」という不満の声がある一方で、「爆買いありがとう~!」というよろこびの声も上がっている。

変化にはプラスとマイナスの面があるのは仕方がない。

そんな最近の動きとは別で、ずっと前から日本と中国の交流を続けていた団体もある。
たとえば神奈川には、神奈川県日中友好協会という団体があるらしい。

 

唐三彩の馬

 

知ってました?

実は今年2017年は、日中国交正常化45周年という記念の年だったりする。

今から45年前、田中角栄首相が北京に行って中国の周恩来首相と会う。
その時、「北京の空は青かった」らしい。
そして青空のもと、日本と中国の国交が結ばれる。
中国の人たちは今でもあおいそらが大好き。

神奈川県日中友好協会がこの45周年を記念して、漢詩朗横浜で詠会横浜を開いた。
たくさんの漢詩愛好家がそのイベントに参加して日中の友好関係を深めたらしい。

このとき、桜美林大学の教授がこんな話をしている。
レコードチャイナの記事(2017年9月16日)から。

植田渥雄名誉教授は、「中国文化が日本文化に与えた影響は非常に大きく、日本文化の起源である」と指摘。日中両国の文化交流は非常に重要で、この活動は両国の民間交流をより促進するのに必要な基礎を据えるものとなると語った。

「中国文化は日本文化の起源」=横浜で日中国交正常化45周年記念の漢詩朗詠会

 

さてさて、このニュースについて日本のSNSでの反応は?

ほとんどの人がタイトルの「中国文化は日本文化の起源」という部分に食いついている。

これはスピーチの一部の言葉で、全体から見たらどのような意味だったのかはわからない。
それにこれは日中友好を祝してのイベントだから、「中国へのリップサービス」でこう言ったのかもしれない。

でも多くの人は、「中国文化は日本文化の起源」というところに注目していた。
それでいろいろなコメントが書き込まれる。

 

その言葉に肩を落とす人。

日本文化にオリジナルなんて何もないもんなあ

んなこたぁない。
中国人に見せて読めない漢字があったら、それは日本オリジナルの文化である可能性が高い。

たとえば、榊(さかき)や襷(たすき)など。

これらの言葉は日本人がつくった漢字(国字ともいう)だから、友人の中国人や台湾人は読めなかった。

 

神社でよく見る榊。

漢字では「木+神」で「榊」と書きますが、これは国字といって、日本オリジナルの漢字だそうです。「神事に使う木」と言う意味。

神事に使う木、榊(サカキ)について知ろう。

そして襷。
欅(けやき)ではない。
これも国字。

襷は手を動かしやすくするために和服をたくし上げるひもや布のこと。

日本の着物は中国に起源がある。
けれど、襷は中国にはない。
これは日本オリジナルの文化だ。

 

正面から見た襷(ウィキペディアから)

 

襷は日本に古来からあった。

これは襷をかけている巫女(みこ)の埴輪(ウィキペディアから)

 

今の日本では、襷をこんな感じで使うことが多い。
駅伝の選手とか選挙運動中の候補者とかミス~の人とか。

 

また、「中国文化は日本文化の起源」という言葉に、素直にうなづく人もいた。

古代中国には色々と世話になった。

漢字とか食文化やら中国伝来は日本文化の礎は間違いない

昔の中国は尊敬に値する
だが、今の中国は?

たしかに、古代の日本は隋や唐のお世話になった。

漢字は中国から伝わったものであることはたしか。
大宝律令は中国の律令をモデルにしてつくっている。

日本文化には中国に起源を持つものは多い。

 

でも和食は違う。
和食は中国人が驚くほど、中国料理の影響を受けていない。
中国から伝わった食材はあるけど、料理法は日本オリジナル。

評論家の山本七平氏はこう書いている。

豆腐や味噌は中国伝来ですが、料理そのもの基本は全く違うというのです。

「日本人とは何か (山本 七平)」

 

「昔の中国は尊敬に値する」と書き込んだ人がいた。

奈良・平安時代の日本人はとくにそう思っていたはず。
当時の日本人の中国に対する敬意は、京都の地名に残されている。

香港人と京都に行ったとき、彼女が上の文を見て不思議そうな顔をする。

「この『洛陽』って、中国の洛陽のことですか?なんでここに、『洛陽』と書いてあるのですか?」

この香港人が言うとおり、洛陽とは中国の都市のこと。
なんで中国の都市名が京都にあるのか?
これが香港人には意味不明。

 

洛陽は隋の都だったところで、昔の日本人は洛陽や唐の長安に強いあこがれをもっていた。
それで京都に長安や洛陽の名称をつけていた。

京都は、古く詩文において中国王朝の都に因み、洛陽、長安などと呼ばれた。一説に、平安京を東西に分割し、西側(右京)を「長安」、東側(左京)を「洛陽」と呼んだという。

(ウィキペディア)

この話をその香港人にする。
すると今度はビックリしていた。

「そうなんですか!昔の日本人は、そんなに中国にあこがれていたのですか。それは知りませんでした。でも今の香港人が行きたいと思うのは、中国の洛陽や西安(長安)ではなくて日本の京都ですよ」

サンクス。

 

 

唐の時代には日本の文化も中国に伝わっている。

中国人のガイドが言うには、これは唐で流行った「日本風の髪型」らしい。
奈良・平安時代の日本人がこんな髪型をしていたのかは知らないけど。

 

 

日本文化の特徴ってなんだろう?

日本で生まれ育った日本人だと逆にわかりにくいと思う。

日本人は、中国をはじめ外国から来たものに独自の変化をつけてオリジナルのものにつくり変えてしまう。
それが日本文化の特徴の1つ。

呉善花という韓国人の大学教授はそれをこう表現している。

日本の生け花、お茶、庭、盆栽などについて、そのベースが中国にあったにせよ、(中略)
それらの文化は、日本の土壌のなかで高度につきつめられ、もはやコピーを脱した独自の輝きをもって自立していることを、誰もが認めるしかないからである。

「ワサビの日本人と唐辛子の韓国人 (呉善花)

長くなったから、続きは次回に。

 

 

おまけ

この記事の始めに書いたけど、今年は日中国交正常化45周年の年。

これがそのロゴマーク。

なんでこれが日本と中国の友好をしめしているのかわかりますか?

日中交流の基本は「心(ハート)」。
それで、China-Japanの頭文字「CとJ」を組み合わせて、ハートの形をつくっている。

くわしくは外務省のホームページをどうぞ。

ロゴマーク(CJハート)について

一般的には、日中友好のシンボルといえばパンダだろう。
45年前、田中角栄首相と周恩来首相が北京で握手したことで、日本にパンダがやって来た。

都立動物園でありながら、日本を代表する動物園としても機能しており、1972(昭和47)年には、日中国交回復を記念しジャイアントパンダが来園し、大変なにぎわいを見せました。

上野動物園の歴史

 

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今まで、東南アジア、中東、西アフリカに旅をしてきました。外国に行って初めて気がつく日本の良さや特長があります。以前、歴史を教えていたので、その経験もいかして、日本や世界の歴史や文化などをテーマに、「読んでタメになる」ようなブログを目指します。