中国旅行で分かった。日本と日本人に宿る「唐の文化」

 

始めの一言
「網の中においしい魚を投げ入れる超自然の力に、彼らは大いに感謝していることを示した。そこで日本人は黙想し、手を合わせ、頭を下げて礼拝したのだ。
誰を、何をだって?・・・すべてをだ!(エミール・ギメ 明治時代)」
「日本絶賛語録 小学館」

 

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今回の内容

・中国旅行の「筆談」という楽しみ
・「あなたの漢字の文は、唐の時代のものみたい」
・水戸黄門の「則天文字」
・梨園

 

・中国旅行の「筆談」という楽しみ

中国の歴史教科書(中学校)で、唐と交流のあった日本についてこう書いてある。

日本は唐朝の文化の影響をたいへん大きく受け、今でも唐朝人のなにがしかの風習を保っている。
(中国の入門歴史 明石書店)

 

日本で暮らしていたら、唐とのつながりを意識することはないだろうけど、中国を旅行していると、意外なところで唐とのつながりを感じることがある。

 

唐 618~907

・隋を滅ぼして李淵(りえん)が建てた王朝。都は長安。律令制・均田制・租庸調制を確立。

・領域を拡大して東アジアに唐文化圏を形成したが、内乱の後、朱全忠(しゅぜんちゅう)に滅ぼされた。
(日本史用語集 山川出版)

 

中国は漢字の国で、すべての言葉を漢字で表す。
例えば、コカ・コーラは「可口可楽」、コンビニは「便利店」、ウーロン茶で有名な「サントリー」は「三得利」という具合。

 

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日本も漢字を使う国だから、日本人なら中国人と漢字での筆談ができる。
中国旅行では、これが楽しかった。

 

他の国だと現地の言葉が分からないボクには、コミュニケーションの手段が英語しかなくなる。
でも、英語が話せるのは現地の知識人で、列車で隣り合わせたおじさんやおばさんとは話ができない。

 

中国なら、漢字による筆談でいろいろな人たちとコミュニケーションをすることができる。

中国語は日本語とは文法が違うから、ボクが中国人と漢字で「会話」するときは英語の文法にして、それをすべて漢字で書くようにしていた。

 

例えば、「私は、あなたを愛しています」なら、英語にしたら「I love you」になる。
中国語で、「I」は「我」で「you」は「你」だから、これをすべて漢字で書くと、「我愛你」になる。

ちなみに、中国語のあいさつ「こんにちは」は、「你好(ニーハオ)」になる。
「おはよう」は「早安」。

 

さて、とにかくこんな感じで「英語の文法に直してから、すべてを漢字で書く」というやり方で中国人と筆談をしてみると意外と通じる。

 

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・「あなたの漢字の文は、唐の時代のものみたい」

中国を旅行していたとき、鉄道の駅でチケットを買った。

でも、その前に、宿の中国人スタッフにボクがつくった漢字文をチェックしてもらうことにした。

 

「私は、北京行きのチケットが欲しい」
という文を、まず英語にする。

「I want a ticket to Beijin.」

これをすべて漢字にして、こんな文をつくってみた。
チケットは、「票」になる。

「我欲票行北京」

他の日本人が作っても、こんな文になるんじゃないのかな?

で、これを宿の中国人に見てもらった。
すると、その中国人が笑って言う。

「意味は分かるわ。でも、すっごく古い文に見える。何か唐の時代の文みたい」

 

唐の時代?
思ってもない言葉を聞いて、驚いた。
現代の中国人には「我欲票行北京」という文が、1200年前の中国人の文に見えるってこと?

 

これのどこが「唐らしい」のか?

「I want~」だったら今の中国語では「我想~」と書いて、「我欲」という表現は使わない。
それで「我欲」という漢字を見て、「何か、唐の時代の漢詩の表現みたい」と思ったらしい。

 

ちなみに、「私は北京行きのチケットが欲しい」は、「我想要買去北京的車票」になる。
今、台湾人の友だちに聞いた。

 

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・水戸黄門の「則天文字」

それと、これは洛陽に行ったときに中国人の日本語ガイドから聞いた話。

日本で「水戸黄門」として有名な「水戸光圀(みつくに)」の「圀」という漢字は、実は唐の時代につくられたすごく特殊な漢字らしい。

 

これは、唐の則天武后(そくてんぶこう:中国の歴史上唯一の女帝)がつくらせた漢字で、「則天文字」と呼ばれている。

則天文字

武則天が権力を誇示するため、あるいは個人的な好みや考えのため制定されたとされる。武則天が失脚するとほどなく忘れ去られた。(ウィキペディア)

 

中国人ガイドの話では、この則天文字は則天武后が亡くなった後には使われなくなって、今の中国で見ることはないという。

だから、中国から消えた則天文字が「水戸光圀(みつくに)」の「圀」として、日本で使われていたと知ってずい分驚いたらしい。

 

このことは、ウィキペディアにも書いてある。

日本で最も有名なのは「圀」の字で、徳川光圀の名前に使用されている。この字は「國」の「或」の部分が「惑」に通じるので不吉だと理由で「囗」(くにがまえ)に「八方」という字が入れられた。
(ウィキペディア)

 

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写真は、京都にある「洛陽」

 

・梨園

以上が、ボクが中国旅行で感じた「日本と日本人に宿る唐の文化」。

日本の社会を見渡せば、他にも唐の文化の影響を見ることができる。
それが、「梨園(りえん)」という言葉。

 

現在の日本では、歌舞伎の言葉になっている「梨園」という言葉も、もとは唐の時代の長安で生まれた中国語。

梨園

語の由来は、唐の玄宗の初年(712年)に、唐都長安西北郊の西内苑内で、芸人達を梨が植えられている梨園と称される庭園に集め、音楽教習府と呼ばれる施設で芸を磨いたことに始まる。(ウィキペディア)

 

中国ではるか昔に生まれたけれど、中国ではもうなくなった言葉や物が日本に残っていることがある。

先ほどの「光圀」の「圀」がそうだけど、中国人が日本で「中国からなくなった中国文化」を知って驚くことがあるらしい。

 

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今まで、東南アジア、中東、西アフリカに旅をしてきました。外国に行って初めて気がつく日本の良さや特長があります。以前、歴史を教えていたので、その経験もいかして、日本や世界の歴史や文化などをテーマに、「読んでタメになる」ようなブログを目指します。