中国人やインド人が見た日本人。「背筋が凍る」ほど信用重視。

 

中国人から見ると、日本人は「背筋が凍る」ほど人をだまさないし悪いこともしもない。

サーチナにそんな記事(2017-10-25)があった。

背筋が凍る・・・「騙さない」「悪さをしない」ありえないほど信用し合う日本人=中国報道

 

記事の内容はこんな感じ。

・日本人は「信用」をとても大切する。だから日本の社会では、一度信用を失ったらそれを取り戻すことは非常にむずかしい。

・日本の社会は、「騙さない」「悪さをしない」という相互の信頼からできている。その例に「無人販売所」がある。だれもいないところに野菜や果物を置いてあっても、盗まれない。日本人は書いてある料金を箱に入れる。

・日本では偽札発見機がいらない。「日本は中国と違って偽札がまず流通しないから」ということで。

・日本は落とし物をしても、戻って来る可能性が高い。

 

こんな理由で、「日本社会における人間関係は信じられないほど信用し合うものであり、中国人から見ると背筋が凍るようだ」と記事に書いてある。

 

この中国人の見方には、日本のネットでも賛成・反対いろいろな意見がある。

・人を疑う社会って疲れるだろ
・「騙さない」「悪さをしない」ありえないほど信用し合う日本人
その反面 信頼を裏切り 騙した相手は二度と信用はしないけどね
・記事が完璧にカモ扱いする気まんまんで草
・契約社会も道徳も公共意識もベースにその信用というものがにあるだろ
・神戸製鋼とか

 

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この無人販売所を見て、アメリカ人やイギリス人も驚いていた。
アメリカでは無人販売所を「honesty box」と言うらしい。

つまり、この箱で人間の誠実さが試される。

もし中国で無人販売所を置いたらどうなるか?
中国の大学生がそんな実験をした。

結果は予想できると思う。
中国の大学教授はこう言っている。

夢を見たい気持ちは分かるが、道徳心がなっていない社会では市民に高いレベルの“誠実さ”を求めてもうまくいかない。

今の中国で無人販売所は、「夢の世界の話」らしい。

くわしいことはこの記事をどうぞ↓

こんな中国人は嫌いだ①日本人の想像を越えるマナー違反・ルール無視

 

 

日本の社会は、「騙さない」「悪さをしない」というお互いの信頼感で成り立っている。

インドの社会は違う。

インドでのビジネスをよく知る日本人が、「インド人には理解できない日本の常識」があると指摘する。
それが「損して得とれ」という考え方。
その部分を本から抜き出してみますよ。

・インド人が最も理解できないのが、日本人の「損して得取れ」の発想だ。日本人は、将来のビジネスに有利に働くならば、現時点で少しばかり損してもいいと考える。これが、インド人には理解できない。

・最初から得を取ろうとする。初めに損するなら、やらない方がましなのだ。契約相手と同様に、将来も信用しない。だって、明日何があるかわからない。そうとらえるのが、インド人である。

・インド人パートナーは、利益達成にきわめて性急だ。得は、今すぐほしい。

「日本を救うインド人 (島田卓)」

日本人の場合は、最初は少し無理をしてでも相手のために仕事をすると、相手の信用を得ることができる。
信用を得られたら、利益(金)は後からついてくる。

日本の社会では、相互の信頼がとても大事。
だから、ひと昔前の仕事の契約書はとても薄かったという。
「相手はこんなヒドイことをしない」という暗黙の了解があったから、「こういう違反をしたら、こういうペナルティーがある」と細かく書かなくても仕事はうまくいっていた。

 

でも、これがインド人には通じない。
「今すぐ利益がほしい」となる。

中国人や韓国人の考え方も、きっと基本的にはこれと同じ。

 

 

インドを旅行中、コルカタという都市のお土産屋でこんなことを聞いた。
「お土産屋」といっても、屋台にお土産を置いているだけの小さな店。

その店でお土産を見ていた日本人旅行者がある商品を気に入る。
けれど、「今はお金がない」と言う。

そのインド人は、「じゃあ、それを持って行け。明日お金を持ってきてくれたらいい」と日本人旅行者に、そのお土産を日本人にわたしてしまう。

日本人旅行者が「明日、朝早くコルカタを出ないといけない。店は何時に店を開くんだ?」と聞くから、「朝8時からだ」とインド人が答える。
すると次の日、店がオープンする前に日本人が先に来て待っていた。

そのインド人がこう話す。

「先に商品をわたすのは日本人だけ。インド人やほかの外国人なら、絶対にしない」

日本人からしてみたら、「1000円ぐらいのお金を払わないまま」という状態でいるほうが気分悪い。

 

ちなみにこのとき、インド人は8時15分に店に行っている。
インドでの15分は、遅刻ではなくて誤差だから。

でも、その日本人の客からこんな小言を言われた。

「ボクは20分待っていた。あなたが8時に店を開けると言ったから、ボクは5分前に店に来たんだ」

これを聞いてインド人は言葉を失うほど驚いたらしい。
日本人の必殺技「5分前行動」には、インド人の背筋もきっと凍ったはず。

 

 

おまけ

インド・コルカタの様子
この近くにそのお土産屋があった。

 

 

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2 件のコメント

  • こんにちは^^
    「騙さない」「悪さをしない」って言葉と「背筋が凍る」って言葉がくっついちゃうのが、ものすっごいツボでした。

    叔母の配偶者は中国人ですけど、

    日本人は口約束でも守るから仕事がやりやすい。

    みたいな事は言ってたなぁ。でも、背筋は凍っていないと思います。

  • こんにちは!
    タイトルですから、注目を引くような言葉を選んだんでしょうね。
    口約束で信頼できる社会は効率がいいのですけど、中国人の日本語ガイドは「日本人は慎重すぎて仕事を進めるのは遅い」と文句を言ってました。
    仕事の契約をしても、「では、本社で確認してみます」とその場では決めない。
    中国人なら現場の人間に権限があるから、その場で判断して次に進めるそうです。
    ちょっと前のことで今は分かりませんけど。
    それぞれ一長一短ありますね。

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