イギリス人が韓国の犬食、日本のイルカ/クジラ食に反対する理由とは?

 

イギリス人が韓国の犬食を見たら、どんなことを思うのか?

イギリス紙「ザ・サン」の記事(2017/12/05)で、イギリスの音楽プロデューサー、サイモン氏がそのことについて語っている。

‘it’s like eating your friend’ X Factor’s Simon Cowell reveals sheer horror at South Korea dog meat farming trade

 

3匹のヨークシャーテリアを飼っているサイモン氏は、韓国の犬食についてこう話す。

He said: “It’s like eating your friend.
「まるで友だちを食べているようだ」

“It’s the fact you’re eating such a kind, helpless, sweet animal.”
「親切で無力でかわいい動物を食べているんだ」

この記事によると、韓国には食用犬の牧場が17000あるとみられ、毎年250万匹以上の食用犬が生み出されている。

The dog meat farm there is one of an estimated 17,000 in South Korea that breed more than 2.5 million dogs a year for human consumption.

動物愛護の立場から、サイモン氏は韓国でおこなわれている動物虐待に強く反対している。
*”動物虐待”というのは、彼個人の見方。

 

インターネットでの反応を見ると、韓国の犬食より、イギリス人の価値観の押し付けを非難する人の方が多い。
結果的に、韓国の犬食を擁護するかたちになっている。

・おまいらの二百年ほど前までの先祖は
鯨油欲しさに鯨を殺しまくってたんだよ。
・食文化は勝手に批判しないほうがいいぞ(´・ω・`)
ウサギは良くて犬が駄目なんて理解出来ないがな
・どっちもどっち、ってこういう時に使う言葉だよな
・ペットじゃなく家畜用に生産してるんだから文句言われる筋合いはないだろ
・犬食べるのは韓国文化だから
他国の奴らに言われる筋合いなし

 

 

中にはこんなコメントもあった。

・まあ捕鯨をしている日本人も完全に「同類」として見られているんですけどね

「完全に同類」かどうかは分からないけれど、日本人がイルカやクジラを食べることが、欧米から非難を受けることがある。
今年も、2人のヨーロッパ人が「イルカショーは動物虐待だ!」とイルカショーに抗議するため、ショーがおこなわれている最中にプールに飛びこんで警察に逮捕されている。

 

以前、3人のイギリス人と日本の食文化について話をした。
日本人がクジラやイルカを食べることについて。

彼ら3人ともそれには反対。

ボクは小学生のころに給食で鯨の肉を食べていたから、今さら「捕鯨反対」なんて言えない。
イルカは食べたことはないし食べたいとも思わないけど、イルカ漁は日本の伝統文化のひとつだ。
欧米人に反対されたからといって、止める必要はない。

そのへんをハッキリ言ってみた。
すると彼らは、怒ることも非難することもない。
「自分はそれには反対だけど、日本のことは日本人が決めたらいい」とさっぱりしていた。

 

 

この時、彼らにこんなことを聞いてみた。

「牛や豚は殺して食べてもいいのに、なんでクジラやイルカはダメなのか?」

彼らの1人がこう言う。

「クジラとイルカには、心や感情があるからだよ。牛や豚にはそれがない。それは科学的に分かっているんだ」

心や感情があるから、クジラとイルカは他の動物と違うらしい。
それが「科学的に証明されている」ということについては、他の2人も認めていた。

ネットで「クジラとイルカの心(感情)」について調べてみたけれど、どういうものなのかはわからなかった。

 

 

「クジラとイルカには心や感情があるから、食べてはいけないんだ」というイギリス人の考え方は、「It’s like eating your friend(まるで友だちを食べているようだ)」と話していた音楽プロデューサーとよく似ている。

結局、彼らが韓国の犬食や日本のイルカやクジラ食に反対する理由は、「それらは人間に近い動物だから」ということだろう。
さらに言えば、犬やイルカを食べることが「人肉を食べる」というイメージにつながるからだと思う。

 

 

おまけ

イギリス紙の記事について、先ほどこんなコメントがあった。

・おまいらの二百年ほど前までの先祖は
鯨油欲しさに鯨を殺しまくってたんだよ。

この意味が分かりますか?

 

1853年、日本を開国させるために、アメリカ人のペリーがやって来た。
この時ペリー(アメリカ)は、なんで日本を開国させたかったのか?

それは捕鯨のためだった。

この少し前に、欧米では産業革命(イギリスが最初)がはじまっていて、人々は夜遅くまで仕事をしていた。
夜に仕事をするためには、明かりがほしい。

その明かりのために鯨の油が使われていた。
鯨油を手に入れるためには、鯨を捕まえないといけない。
それでアメリカの捕鯨船が日本の近くにまでやって来るようになった。

 

捕鯨のためには、水・薪・食料が必要になる。
それらを補給するためにいちいちアメリカまで戻っていたら、とんでもない時間がかかってしまう。
だから日本で物資の補給しようと考えて、日本に開国を要求してきたわけだ。

今、日本に「クジラを捕るな!」と反対している欧米人が、その時は世界中でクジラを捕りまくっていた。
それで「鯨油欲しさに鯨を殺しまくってたんだよ」となる。

 

くわしくはこれを読んでください。

捕鯨船の物資補給を目的とした寄港地の確保

 

 

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今まで、東南アジア、中東、西アフリカなど27の国・地域に旅をしてきました。以前、中学生に歴史を教えていた経験もあります。 また、日本にいる外国人の友人も多いので、彼らの目から見た日本も知っています。 そうした経験をいかして、日本や世界の歴史・文化・宗教などをテーマに、「読んでタメになる」ブログを目指しています。