”ゴクウ”というペルー人!欧米(キリスト教圏)の名前のつけ方。

 

ゴクウ、クリリン、ピッコロにフリーザ。

これらはすべて、実在するペルー人の名前だ。
南米のペルーでは、アニメのドラゴンボールが大人気。

ドラゴンボールが好きすぎて、子どもにドラゴンボールの登場キャラの名前をつける親までいる。
ペルーの政府機関のまとめによると、その数は500人以上もいる。

それを具体的にみてみると、こんな感じ。
朝日新聞の記事(2017年12月12日)から。

主人公「孫悟空」の長男・悟飯の「ゴハン」で、169人。2番目が、どんな願いでもかなえてくれる「神龍(シェンロン)」から取ったとみられる「シェン」で114人。一方、主人公の「ゴクウ」は2人だけだった。
他にも「クリリン」12人、「ピッコロ」4人、「ベジータ」2人、「フリーザ」1人などで、ドラゴンボール由来とみられる名前は27種類に上った。

ドラゴンボールから命名、ペルーに多数 「フリーザ」も

ペルー人もこれに驚き、地元メディアは「信じられない」と書いている。
アルゼンチンやブラジルなどでも、ドラゴンボールのキャラにちなんで名前をつけられた人がいるという。

 

このニュースには、日本のネットでも驚きの声が上がっている。

・そのうちフリーザやベジータがW杯に出てくるのか
・なんでゴクウが人気ねえの?
・チチはおらんか
・大人になってからの悟飯の人気の無さは異常
・ペルー人何考えてんだ
・クリリンとかなんでつけたがるんだ。何にあやかるんだよ
・ヤジロベーは?
ねえねえ、ヤジロベーは?
・ゴハンが日本語でメシの意味だと知ったペルーの子供の気持ちを察すると……

ということで今回は、南米や欧米といった外国(キリスト教圏)での名前のつけ方について書いていく。

 

 

その前に、ペルーって国を知っとこう。

1 面積:約129万平方キロメートル(日本の約3.4倍)

2 人口:約3,115万人
*日本に比べて、面積は3.4倍で人口は4分の1以下。
どれだけ無人の野が広がっていれば気がすむのか?

3 首都:リマ

4 民族:先住民45%,混血37%,欧州系15%,その他3%

5 言語:スペイン語(他にケチュア語,アイマラ語等)

6 宗教:国民の大多数はカトリック教徒

以上のデータは外務省ホームページから。

ペルー共和国(Republic of Peru)基礎データ

 

ペルー人がスペイン語を話し、国民の多くがキリスト(カトリック)教徒というのは、むかしペルーがスペインの植民地支だったから。

 

ペルーのチチカカ湖
ペルーはジャガイモの原産地として有名。

 

南米や欧米などキリスト教の影響が強い国では、聖書に出てくる天使、聖人、英雄などから子どもに名前をつけることがよくある。

例えば、聖書に出てくる天使ミカエルはこんな感じだ。

英語だとマイケル(Michael)、ドイツ語ではミハエル、ミヒャエル(Michael)、フランス語ではミシェル(Michel)、スペイン語・ポルトガル語ではミゲル(Miguel)、 イタリア語ではミケーレ(Michele)、フィンランド語ではミカ(Mika)なとなる。

すべて、聖書に出てくる天使ミカエルの名に由来している。

 

大天使ミカエル(ウィキペディアから)

 

また、キリスト教で聖人として有名なペテロはこうなる。

英語だとピーター、フランス語ではピエール、イタリア語ではピエトロ、ドイツ語ではペーター、スペイン語・ポルトガル語ではペドロ、ロシア語だとピョートルとなる。

世界史で習うロシアのピョートル大帝も聖人ペテロにちなんでいる。

 

「同じ言葉だけど、国によって読み方が違う」ということであれば、日本を韓国では「イルボン」、中国では「リーベン」と読んでいる。

 

キリスト教の影響が強い国では、このように聖書に出てくる人物から名前をつけることがよくおこなわれている。

そうした名前が、言語や世代を超えて使われてきたのは、キリスト教文化圏に共通した命名習慣による。それは直接には、個人名に聖人の名前が与えられる習わしによる。
このように聖人、もしくは英雄、有名人の名にあやかって命名するという発想は西洋文化に広くみられる記念物主義のあらわれかもしれない。

「人命の世界地図 (文春新書)」

ただ最近では、キリスト教とは関係のない名前をつけることも増えている。

 

ナオミ・キャンベルという世界的に有名なモデルがいる。
日本人のような「ナオミ(Naomi)」も、聖書からきている

キリスト教圏では、日本のように親が願いをこめて子どもの名前を考えるという発想が伝統的にない。

ドラゴンボールのキャラクターから命名したのも、こうした名づけ方が影響しているかもしれない。

 

 

キリスト教の影響から、欧米では、頭文字が「LCF」となるような名前を子どもにはつけない。
これだと、ルシファー(悪魔)になってしまうから。

 

「名前で悪魔」というと、日本の「悪魔ちゃん騒動」を思い出す。
1993年に、「悪魔」と命名された男の子の出生届が東京の役所に出されて、大きな騒ぎになった。

「悪」も「魔」も常用漢字ではあるから、一度は受理される。
でもその後、「これはこの子どもにとって良くない」と法務省からストップがかかる。

くわしいことはウィキペディアをご覧ください。

悪魔ちゃん命名騒動

親は子どもの名前を決められるけど、子どもは親を選べない。

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。