韓国が伝えない慰安婦の”真実”、実際はどんな生活だったのか?

 

韓国の新聞はよく、「日本は元慰安婦の声を聞け」とよく言う。
たとえばこんな声だ。
中央日報の記事(2015年08月25日)から。

「日本が朝鮮の若い娘を連行して戦争の性的奴隷を作ったのだから、しっかりと謝罪をしなければならない」。

<慰安婦生存者13人証言>おばあさんの韓服

 

最近も中央日報の記事(2017年12月29日)が元慰安婦のこんな言葉を載せていた。

幼い人々を連れて行って銃を撃ったり、刀で切ったり、殴ったり、性暴行を振るったり、人を殺したりしたから私たちは謝罪を受けなければならないということだ

<慰安婦TF発表>裏面合意を知った慰安婦被害者のうっ憤

 

でも韓国で言われる”真実”には、事実と違うことがよくある。
とりあえず、日本政府が否定した次の3つをあげておこうと思う。

・中学生ほどの少女が慰安婦にされたという事実は確認されていない。
・慰安婦が日本軍によって強制連行されたという事実もない。
・「性奴隷」という実態はなく、この表現は不適切である。

日本が国連の場で強制連行と性奴隷を否定したことについては、産経新聞のこの記事を見てほしい。

「朝日新聞が『捏造』を報道」「20万人も混同」…政府が国連委でようやく反論 

 

事実ではない情報をもとに、日本に謝罪や責任を追及することは間違っている。

「日本は元慰安婦の声を聞け」という韓国の新聞が、根拠のない情報を”歴史の真実”として記事にすることがよくある。
そうして読者の反日感情をあおるから、慰安婦問題は複雑になる。

 

 

そんな韓国の新聞が絶対に伝えようとしない慰安婦の声もある。
このレポートに書いてある慰安婦の証言だ。

日本人戦争捕虜尋問レポート No.49

 

ビルマのミッチーナでアメリカ軍に捕らえられ尋問を受ける慰安婦。(1944年8月14日)
(ウィキペディアから)

 

この報告書は、「1944年10月1日付けで、戦争捕虜となった慰安婦聴取をおこない本報告書を作成した。 日本軍慰安婦の暮らしぶりや待遇などが報告されている(ウィキペディア)」というもので、「その時代のその場所での慰安婦の証言」だから歴史の一次資料で信用性は高い。

戦後、数十年たってまったく別の場所で得られた証言は、どうしても信頼性が低くなる。

このレポートには慰安婦の生活についてこう書いてある。

they had plenty of money with which to purchase desired articles. They were able to buy cloth, shoes, cigarettes, and cosmetics

While in Burma they amused themselves by participating in sports events with both officers and men, and attended picnics, entertainments, and social dinners. They had a phonograph and in the towns they were allowed to go shopping.

Japanese Prisoner of War Interrogation Report 49

 

これを読むと、ここでの慰安婦は、たくさんのお金(plenty of money)を持っていたことがわかる。
そして、服・靴・タバコそれに化粧品など自分が欲しいものを買うこともできた。

さらに慰安婦は、日本兵とスポーツ・イベントに参加したりピクニックに行ったりしている。
レコードプレーヤー(phonograph)を持っていて、買い物に出かけることも認められていた。

韓国が言う「性奴隷」とは何なのか?

 

 

同じ慰安婦の言葉でも、「幼い人々を連れて行って銃を撃ったり、刀で切ったり、殴ったり、性暴行を振るったり、人を殺したりした」とはずい分ちがう。

「信頼性が高いのはどちらか?」となれば、間違いなくアメリカ軍が作成した報告書だ。

同時性と現地性の2つの条件を満たしているから、信用性はとても高い。
つまり、”真実”に近い。
逆に、「その場その時」から離れるほど、信頼性は低くなる。

でもこの慰安婦の証言は、「日本軍によって強制連行され、性奴隷にされた」というストーリーからは遠い。
だから韓国のマスコミは、こうした慰安婦の声は伝えない。

 

ただこれを拡大解釈して、「慰安婦は幸せだった」と思われても困る。

親に売られてしまって、泣く泣くそういう状態になってしまった気の毒な人もいた。
日本政府は慰安婦問題について、「多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題」であると認識していて、首相が心からのお詫びと反省の気持ちを表明してきた。

ただ、「名誉と尊厳を深く傷つけた」ということと、事実とフェイクニュースを区別することはまったく別問題で、間違った情報を野放しにしてはいけない。

慰安婦について言えば、もっとも大事なことは戦争をしないことだ。
戦争を起こさなかったら、慰安婦という存在も生まれてこない。

 

今回この記事で慰安婦の生活を紹介したのは、事実ではない情報がもとになって、日本と韓国が振り回されている現状がマズいと思ったから。

それに、「日本軍が女性を強制連行した」とか「幼い人々を連れて行って銃を撃ったり、刀で切ったりされた」といった話を事実だと誤解する人もいるから。

慰安婦問題で日本人が必要以上に”負い目”を感じている原因に、間違った情報を真実だと誤解していることがある。

 

最近読んだ韓国旅行のブログでも、そんなことがあった。
慰安婦について韓国人から聞いた間違った情報をそのまま載せて、「日本人が知るべき歴史、この資料館に来て、本当の事を知るべきと思う!!」「物凄い衝撃を受けた」と書いている。

そのブログはボクのブログよりも多くの人に読まれていて、影響力がある。
しかもこれが、「人気ナンバーワンの記事」になっていた。
こっちも、「物凄い衝撃」を受けたわ。

人々がフェイクニュースに振り回されないためには、信頼性の高い情報を伝えることが有効だ。
韓国の報道で問題なのは、根拠のないあいまいな情報を載せるけれど、信頼性の高い情報は無視することだ。
それで、「日本は慰安婦の声を聞け」と迫る。

間違った情報には、真実で対抗すればいい。

 

下のコメントのように、「日本は20万人以上の韓国人女性を性奴隷にした」と言う外国人はいまでも多い。
でも主張だけで根拠はなし。

 

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。