インドの聖なる汚いガンジス川、日本の技術で浄化するぜっ!

 

インドの大地を流れるガンジス川(ヒンドィー語でガンガー)。

高校の世界史ではこう習う。

前1000年頃から、アーリア人がこの地域へ移住を開始し、森林地帯を鉄器で開墾して定住するようになった。

「世界史用語集 (山川出版)」

古来、人間は川に沿って移動してきた。
ガンジス川にやってきたアーリア人の中から、後にブッダが現れ仏教が生まれた。
だから「ブッダは白人だった」という説がある。

 

ヒンドゥー教徒にとってガンジス川は「神聖な川」とされていて、その聖水は人の罪を消してしまうと信じられている。

そういうことで、インドの各地から信者が集まって来て、ガンジス川で沐浴(もくよく)をする。
聖なるガンジス川に遺灰を流すと、輪廻の苦しみから解き放たれて「ニルヴァーナ(涅槃)」に行くことができる、とも言われている。

 

前にインド人3人と伊勢神宮に行ったとき、彼らは五十鈴川を見て「これはガンガー(ガンジス川)だ!」なんてことを言う。
五十鈴川は神聖で清浄な川とされているから、この水をあびれば心身を清めることできる。

このとは別の記で書こうと思う。

 

ガンジス川で沐浴するヒンドゥー教徒’s

南インド人の話では、「自分はもうすぐ死ぬな」と死期を感じたらガンジス川に来て入浴、いや沐浴をするという。
心身の罪を洗い流して、なるべく穢れのないきれいな状態で死にたいと願うらしい。
たしかに、すべての罪を洗い流してくれるのなら、死ぬ間際がいい。

 

日本のガンジス川・五十鈴川

 

五十鈴川にある「瀧祭神(たきまつりのかみ)」を見て、「シヴァ神だ!やっぱりここはガンガーだ」とインド人大興奮。

 

本物のシヴァ神。
頭の形が瀧祭神と似てるかも。
シヴァはヒマラヤの化身と言われている。
このシヴァ神の身体に触れた水は聖水となって、それがガンジス川になる。

 

真ん中にある「Ganges」がガンジス川。

 

五十鈴川を見たインド人は、ガンジス川との違いをこう言う。

「ガンジス川は五十鈴川と同じように聖なる川だけど、この川とはまったく違う。五十鈴川はガンジス川と違ってスーパークリアーだ」

五十鈴川の水は本当に澄んでいる。
でも、ガンジス川はスーパーダーティーで超汚い。

ボクも「神聖な川」というイメージを持っていたから、本物のガンジス川を見てその汚さにがくぜんとした。
まるでミルクティー、ハッキリ書けば汚水。
なんで聖なる川がこんなに汚いのか?

 

ウィキペディアの「ガンジス川」の汚染と保護という項目にこんな説明がある。

ガンジス川の豊富な水は様々な用途に使われているが(「経済」を参照)、両岸には上水道や下水道が未整備の地域が多い。このため水質汚染が進んでいる。2007年には世界で最も汚染された5つの河川となり、ワーラーナシー付近での大腸菌レベルはインド政府の定める基準の100倍にまで上った。

ワーラーナシー(ヴァラナシ)に行く日本人旅行者は、よくガンジス川に入って沐浴をする。
長澤まさみさんがバタフライをしたことでも有名だ。

でも、ボクがここに行った時、欧米人の旅行者からこう警告された。

「ガンジス川で沐浴?やめとけ、あそこの水はめちゃくちゃ汚いんだぞ。ガイドブックには『絶対にガンジス川に入るな』って書いてある。あそこで沐浴すると、いろんな病気になるらしいぞ」

でも、この時ボクが持っていた「地球の歩き方」では、ガンジス川での沐浴体験をすすめていた。
ボクは腰までしか入らなかったからとくに問題はなかったけれど、ガンジス川に頭までつかった人は、その夜に高熱を出して苦しんでいた。

「このままニルヴァーナ(涅槃)に行くんじゃないか?」と心配になるほど。

 

地図の赤い点がワーラーナシー(ヴァラナシ)。

 

ガンジス川はインド人も絶望するほど汚い。
あまりの汚さに、インドの裁判所がガンジス川に「人と同じ地位」を認める判決を出したこともある。

「ガンジス川には人と同じ地位がある。川を汚すことは川の権利を侵害することになる」とインドの裁判所が認めることで、ガンジス川の水質汚染を食い止めるねらいがあった。

裁判所が川に法的地位を認めるところは、さすがインド。

でも去年、インドの最高裁判所がその判決を取り消してしまった。
AFPの記事(2017年07月10日)から。

インドの最高裁は7日、ガンジス(Ganges)川とその支流であるヤムナ(Yamuna)川に人間と同じ「生きた存在」としての法的地位を認めるとした下級裁の命令を無効とした。

聖なる川に人間と同じ権利は認められない、インド最高裁が判断

ガンジス川は最高裁判所によって法的地位を失ってしまった。
これでまた、ガンジス川の水質汚染は進んでしまうことになる。

ガンジス川がどれほど汚いかは、上のAFPの記事を見てください。

 

聖地ワーラーナシー(ヴァラナシ)

 

捨てる神あれば拾う神あり。

インドの最高裁に人間と同じ法的地位を奪われたガンジス川に、日本政府が救いの手をさしのべた。

スーパー汚いガンジス川を浄化するために、今年から日本政府がヴァラナシで技術支援事業を始めることになった。

読売新聞にその記事(2018年1月15日)がある。

日本の技術を活用した効率的な下水やごみ処理のノウハウなどを伝授して、「聖なる川」に清らかな流れを取り戻す狙いだ。

「ガンジス浄化、日本の技で…下水・ごみ処理伝授」

日本のネットにはこんな書きこみがある。

・まずは死体を流すのをやめてみようか
・ガンジス川の水ぜんぶ抜く
・なんで無理な話を引き受けるのかw
・隅田川の水上バスも臭かったなー
・先に道頓堀で沐浴出来るようにしとけw つぎいつ阪神優勝するかわからんで
・なぜ聖なる川に下水とかゴミを捨てるのか
・シヴァの頭にクリンスイ付けるだけでいいんやで
・ガチな汚水だからなガンジス川ww お前らも1度はみるべき
・のちのガンジス川の奇跡といわれる事業である
・ガンジス川をGoogle画像検索してみ。これきれいにしたら日本スゲーの最上級出るわ。

はたして日本の技術で、ガンジス川を五十鈴川にできるのか?

 

ビフォーとアフター(予定)

 

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ガンジス川②神聖でも汚い理由。汚れと穢れの違い。動画付き

 

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今まで、東南アジア、中東、西アフリカに旅をしてきました。外国に行って初めて気がつく日本の良さや特長があります。以前、歴史を教えていたので、その経験もいかして、日本や世界の歴史や文化などをテーマに、「読んでタメになる」ようなブログを目指します。