平昌五輪、スイスと日本が韓国に「スポーツ精神に反する!」

 

「楽しくなければテレビじゃない」

これは、1980年代のフジテレビの有名なスローガン。
とてもキャッチーな言葉で、今でもたまに見る。

この言葉を借りたら、「公平でなければスポーツじゃない」。
スポーツでは公平ということがとても重視される。
だからドーピングは厳しく禁止されているし、それが見つかったらメダルははく奪される。

 

最近の日本では、男女平等の考え方が広がっている。
「今の時代で『男らしく・女らしく』という言葉を使ってはいけません。『人間らしく』が正しい言葉です」という意見を聞いたことがある。
小中学校で、男女が同じ部屋で着替えたり宿泊したりすることもあった。

でも行き過ぎると、先生の平等観を実現させられる子どもたちがかわいそうになる。
自分の政治思想を書いたプラカードを子どもに持たせる大人がいるけど、大人の政治アピールのために、子どもが道具にされるのはどうだろう?

 

まあそれはいいとして。
いくら男女平等の考え方が広がっても、オリンピックやワールドカップで男女の違いをなくすことはない。
男女別にしなかったら、女性は試合に出られなくなってしまう。
これは、「公平でなければスポーツじゃない」という原則に反する。

 

 

でも、「これはビミョウ」という場合もある。

以前、イランの女子サッカーチームで「8人が”男だった”」ということが問題になった。
イギリスのテレグラフにその記事(2015/12/30)がある。

Eight of Iran’s women’s football team are actually men awaiting sex change operations, it has been claimed.

Eight of Iran’s women’s football team ‘are men’

性転換手術を受けて女性になった元男性が8人もいたらしい。
生まれつき女性だった人がいれば、後から女性になった人もいる。

 

ちょっと話はそれるけど、タイには徴兵制がある。
それで、軍人としてやっていけるかを確認するための検査がおこなわれるのだけど、去年「美人すぎるニューハーフが徴兵検査にやってきた!」と話題になった。

Tuwayihp Oap」という人の動画にこのときの様子がある。

このニューハーフが軍に入ったらマズいだろう。
本人が軍隊での生活に耐えらても、まわりの男が耐えられない。
敵に攻められる前に、軍が内側から崩壊してしまう。

 

 

ここからが本題で、韓国のこと。

平昌オリンピックの開催まで、もう1か月もない。

ここにきて、「北朝鮮、参加するってよ」という知らせに狂喜乱舞している韓国に、スイスのアイスホッケー協会が怒っている。
協会の広報チーム長が、韓国のやり方は「公正な競争というスポーツ精神に反する」と批判した。

北朝鮮が平昌五輪に参加するということで、韓国がこんな提案をする。

「アイスホッケー女子で南北の合同チームをつくりませんか?」

「いいね!」と北朝鮮が応じたことから、韓国と北朝鮮の合同チームが誕生することになった。

 

 

でも、初戦の相手であるスイスは、これに「いいね!」とは言わなかった。
「スポーツ精神に反する」と韓国に抗議した。
朝鮮日報の記事(2018/01/18)から。

南北合同チームを通じて南北が互いに接近するのには肯定的だが、23人と決まっているエントリーを例外的に増やすのは、公正な競争というスポーツ精神に反する」と指摘した。

平昌五輪:初戦の相手スイス「南北合同チームエントリー増員に反対」

そりゃそうだ。

「韓国と北朝鮮の融和や友好を世界にアピールしたい」という韓国政府の都合で、2つの国が1つのチームになった。
対戦する国にしてみたら、このやり方は不公平だ。

 

サッカー・ワールドカップで「ウチら、むかし同じ国(フランク王国)だったんで」という理由で、フランスとドイツが合同チームを結成したら、他の国が黙っていない。
イギリスは4つのチームに分かれないで、1つのチームになればいいと思うのだけど。
サッカー・ワールドカップで「イギリス代表チーム」はない。

 

韓国・北朝鮮の合同チームの登録選手は35人で、これは他の国の上限を超えている。
これでは「公平でなければスポーツじゃない」という原則に反するし、スイスが「スポーツ精神に反する」と怒るのもあたり前。

こんな韓国に、日本の鈴木大地スポーツ庁長官も批判している。
朝鮮日報の記事(2018/01/20)から。

基本的にスポーツと政治は切り離して考えるべきだ。選手登録など決まっていたことが覆されるのは、現場に混乱を来す恐れがある

平昌五輪:アイスホッケー女子南北合同チーム、スイス・日本は反対

韓国これどうすんの?

 

 

韓国政府が「南北の融和」を全世界にアピールして、平昌オリンピックを成功させたいという気持ちは分かる。
でも、スイスや日本からしたら、このやり方は不公平。

でも、この合同チームの最大の犠牲者は、韓国の選手だ。
北朝鮮の選手が試合に出る分だけ、韓国の選手は出場機会が減ってしまう。

政府がつくった合同チームで、北朝鮮の選手を試合に出さないわけにはいかない。
試合の勝ち負けを超えて、「南北の平和・友好」の政治スローガンのために、韓国選手は涙をのまなければいけなくなる。

 

「南北合同チームの結成」という政治判断に、韓国の選手はショックを受けている。
朝鮮日報の記事(2018/01/19)には、こんな選手の声がのっている。

「とても当惑し、失望している」
「このようなことが起こっているのがまだ信じられない」
「選手たちは傷付いており、士気も下がっている状態だ」

「女子アイスホッケー韓国代表GK『選手たちは傷付き、士気低下』」から。

 

韓国政府は選手を犠牲にして、自分たちのための政治アピールをしようとしている。
これには、韓国の若い人たちも怒っている。

これでは、自分の政治思想をアピールするために、子どもを道具として使う大人と変わらない。

 

 

2 件のコメント

  • これはあまりにもアスリート、監督等チームを蔑ろにした決断。
    怒りを覚えます。

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    今まで、東南アジア、中東、西アフリカなど27の国・地域に旅をしてきました。以前、中学生に歴史を教えていた経験もあります。 また、日本にいる外国人の友人も多いので、彼らの目から見た日本も知っています。 そうした経験をいかして、日本や世界の歴史・文化・宗教などをテーマに、「読んでタメになる」ブログを目指しています。