韓国は反日か親日の国か?いつも両方が存在するのが韓国社会。

 

まずは見てほしい画像がある。

これは去年、韓国でおこなわれた四大陸フィギュアスケート選手権大会で、羽生選手がインタビューに答えている様子だ。

羽生選手はこのとき、惜しくも金メダルには届かず銀メダルに終わる。
それをふり返って、羽生選手は日本のマスコミのインタビューにこう話していた。

 

 

金メダルを取れなかった羽生選手は「君が代を流せなかったことが悔しい」と語っている。

思っていることを素直に話しただけで、だれかを差別したり傷つけたりするようなことは言っていない。
日本人の感覚からしたら。

でも韓国の人たちは、そうは思わない。
この言葉が韓国社会では問題になってしまう。

 

 

平昌五輪の男子フィギュアスケートで羽生選手が金メダルをとった日、韓国メディア「文化ニュース」がこんな記事(2018.02.17)をのせていた。

‘금메달’ 하뉴 유즈루, ‘기미가요’ 논란 재조명…”의도와 상관없이 무지한 발언”

「’金メダル’羽生ユズル、’君が代’論議再照明…”意図と関係なく無知な発言”」
*機械翻訳を修正したものだから、少し不自然な日本語になっている。

 

金メダルをとった羽生選手が「無知な発言をした」ということで、韓国で問題視されている。
この”無知な発言”というのは、先ほどの「君が代を流せないというのは悔しい」という言葉のこと。

なんでこれが無知な問題発言になるのか?

それを知るには、韓国人が日本の国歌・君が代についてどう考えているかを知る必要がある。
この記事にはこう書いてある。

君が代は帝国主義、軍国主義の強い象徴性を持っていて、特に私たち国民には日帝強制占領期間を思い出させる過去だ。

君が代を「帝国主義や軍国主義の強い象徴」とみている韓国人からすれば、韓国のスケートリンクで日本人選手が「君が代」という言葉を使っただけで不愉快になる。

それでこの記事はこう指摘した。

公式的な場で君が代に言及したこと自体が無知である、という批判を避けることはできない。

つまり、こういうことだろう。

韓国人は君が代を不快に思っている。
そんな韓国の公の場で、日本の選手が君が代について発言した。
これが韓国人をいらだたせることに気づかなかった。
だから羽生選手は「(韓国人の)批判を避けることはできない」。

 

 

日本の選手が公の場で「君が代」と言うことを問題視するのなら、韓国でおこなう国際大会には、日本の選手を招待しなければいい。
それか、「韓国での大会では、日本の選手が金メダルをとっても君が代を流しません」と公式に発表してもいい。

まあ、そんなことはできないだろうけど。
だったら韓国人は、もう少しスポーツと歴史を分けて考えた方がいい。

 

「君が代は帝国主義、軍国主義の強い象徴性を持っていて、私たちには日帝強制占領期間を思い出させる」と韓国人が思うことは自由。
でも、日本の選手が「君が代を流せなかったことが悔しい」と言っただけで、「無知である、という批判を避けることはできない」とメディアが批判するのは行き過ぎている。

いったいどっちが「無知」なのか分からなくなる。

 

韓国の過剰な反応には、日本のネットでもあきれかえる人ばかり。

・羽生に関わらないでくれるかな
・知るか
・旭日旗の次は君が代か。
・君が代を流したくなかったら
オリンピックを招致するな
国際大会を開催するなよ
・旭日旗だけじゃなく、君が代も問題視してるの?
日本の正式な国歌なのに?
・だって君が代は日本の国歌ですし
公式な場で言及するなって言われましても…

世界のどこの国際大会でも、日本の選手が君が代について話しても問題視されることはない。
それを批判するのなら、韓国メディアこそ、”こうした批判を避けることはできない”。

 

 

でも注意が必要ですよ。

この記事を配信した「文化ニュース」という韓国メディアがどんなメディアなのか、ボクにも分からない。

日本の全国紙のように信頼性を重視するメディアか、東スポのように娯楽性の高いメディアか?
どれぐらいの韓国人に読まれるメディアなのか?

ここにあらわれているのは韓国の一部分で、すべての韓国人がこの記事と同じ考え方をしているとは思えない。

 

羽生選手が金メダルをとった次の日、同じく平昌五輪で金メダルをとった小平奈緒選手は、ライバルだった韓国の李相花選手を抱きしめていた。
韓国メディアはこれを感動的に伝えている。

ボクもテレビであの場面を見ていて、胸に熱いものがこみ上げてきた。

ただ、日本には「すごいのは選手個人であって国も国民も関係ない」という意見もある。
そうすると、あれも小平選手と李選手のことであって、日本や韓国の国民は関係ないことになる。
たしかに、それもひとつの見方だ。

 

 

韓国について、時どき「韓国は反日の国か?」と聞かれることがある。

この答えはむずかしい。

韓国では、反日と親日がつねに同時に存在しているから。
時期によって、どちらかの割合が大きくなる。

日本人が韓国を旅行しても、反日で不愉快な目にあうことはめったにない。
ほとんどの人は反日を一度も感じることなく、日本に帰っている。

でも、反日を感じなかったからといって、韓国社会に反日がないわけではない。
一般の韓国人は先ほどのような記事を読んでいて、多くの人はその考え方を支持していると思う。
韓国社会に「反日」という面はたしかにある。
タイ、アメリカ、インドなど他の国と比べれば、その傾向は間違いなく強い。

 

どちらか一方を見て、「韓国に反日はない」とか「韓国は反日しかない」と一面的にとらえない方がいい。
韓国社会には、その2つの要素がつねに存在していると考えた方が実際に近い。

このブログにも、「これは嫌韓だ」と「反日で韓国寄りだ」という反対のコメントが同時にくる。
言っておきますけど、ボクは韓国ではなくて反日が嫌いなだけです。

 

おまけ

ソウルの朝ごはん。

2 件のコメント

  • 私が古今東西さんを支持出来るのはコラム内で根拠になる情報を提示した上で主張されているからです。考えが違ってる場合でも敬意を表せます。人によって反日、嫌韓の物差しが違うのでレッテル張りは交流を妨げるだけで楽しくないですね。今回のコラムで気になったのは韓国の親日とはどういうものなのかです。前大統領を親日派扱いして批判していますが中国の戦勝記念日に出席したりで日本側からは親日派とは言えません。韓国にとって自国の悪役は全て親日派にされて批判されるのならば親日が意味するものが何か疑問です。

  • 支持していただけるのは素直にうれしいですね。
    根拠をしめすということは大事です。
    情報は信頼性が重要ですから。

    >気になったのは韓国の親日とはどういうものなのかです。
    さすがですね。
    このことはボクも記事で注釈をつけようかと思いました。
    韓国でいう「親日」とは「民族の裏切り者」「売国奴」といった意味です。
    でも、日本語だと意味が違って「日本に親しみを感じる人」とか「理解を示す人」といった意味になります。
    「日本に近い」ということのとらえ方が韓国と日本とでは違いますから。

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    今まで、東南アジア、中東、西アフリカなど27の国・地域に旅をしてきました。以前、中学生に歴史を教えていた経験もあります。 また、日本にいる外国人の友人も多いので、彼らの目から見た日本も知っています。 そうした経験をいかして、日本や世界の歴史・文化・宗教などをテーマに、「読んでタメになる」ブログを目指しています。