大相撲の女人禁制:伝統の理由・日本の反応・アメリカ人の意見

 

女性は土俵に上がることができない。
そんな大相撲の「伝統」についてどう思うか?

広く国民の意見を聞くため、日本相撲協会はアンケート調査をしていくという。

 

女人禁制を守るべきか?
それとも、もう廃止するべきか?
いっそのこと、男性も禁止したらどうか?

ネットの反応を見ると賛否が分かれている。

〇女人禁制に賛成

・神事なら女人禁制を破るとばちがあたるんじゃないかな
・覚悟があるなら腹を据えて世間の非難浴び続けても女人禁制続ければいいだけ
・相撲は単なるスポーツ興行じゃないんだから、伝統を守ることに重きを置けばいいだけだろ

〇女人禁制に反対

・公益法人なんだから土俵に女あげない差別はよくない
・女人禁制守りたいなら宗教法人になって神事として相撲興行えばいい
・古代オリンピックは女性を排除していたんだよな
女性は覗き見しただけで処刑されてた
近代オリンピックを見れば女人禁制をやめて正解だな

〇その他

・本当に神事だと思っているなら八百長したりビール瓶やカラオケのリモコンで殴ったりせんわ
・(´・ω・`) どちらかを選ぶべきだね
A.土俵に女性も上がれるが、平等を訴えるならば女性専用車両は無くなる
B.土俵に女性は上がれないままだが、女性優遇措置の女性専用車両は継続
・女性を上げるべきか とアンケートを取れば はい が半数を超えるだろうけど
伝統を守るべきか とアンケートを取っても はい が半数を超えるだろう

 

ということで今回は、相撲の「伝統」とされている女人禁制をテーマに書いていこうと思う。
女性が土俵に上がれない理由や、これについてのアメリカ人の意見なんかを紹介したい。

 

 

なんで大相撲では、女人禁制が伝統になったのか?

フジテレビの「直撃LIVEグッデイ!」(2018年04月05日放送)では、その理由についてこう解説している。

もともと相撲は豊作を祝う儀式だったそう。豊作を司る神が女神だったため、女性が土俵に上がると女神が嫉妬して、豊作が望めなくなるという説があるんだそうです

土俵はなぜ“女人禁制”? 古より続く伝統の理由を解説!

 

このほかにも、日本相撲協会は「土俵は、”男が上がる神聖な戦いの場”と見られてきから」という説明をしている。

ただこの伝統には、それほど古い歴史があるわけでもないようだ。
相撲で土俵が女人禁制になったのは、明治時代からともいわれている。

 

「女性は土俵から下りてください!」のアナウンスがきっかけとなって、今の日本では、「女人禁制はもうなくすべき」という声が高まっている。

朝日新聞と毎日新聞は同じ日(2018年4月26日)に、この問題を社説で取り上げていた。

朝日新聞の社説

あいさつや表彰の場からも女性を排除するという差別的な行いが、そんな公的色彩をもつ団体にふさわしいとは思えない。

大相撲の伝統 「女人禁制」を解くとき

毎日新聞の社説

相撲界が、男女平等の価値観が根付いている一般社会と隔絶して存在できない以上、あいさつまで拒むというのでは時代にそぐわない。

大相撲と「女人禁制」 伝統だけでは通用しない

 

最近アメリカ人の友人と会ったから、彼の意見を聞いてみた。

「で、君はどう思う?女人禁制の伝統は、守るべきかなくすべきか」

このアメリカ人は日本に10年以上住んでいて、日本のことはよく知っている。
彼はこのとき、「That ship has sailed」という言葉を言う。

「That ship has sailed」とは、「船はもう出てしまった」という意味。
「船に乗れなかった」ということで、「時すでにおすし(遅し)」といった感じの言葉。

「YOSHIのネイティブフレーズ」という英会話ブログにこんな例文がある。

A. She has a boyfriend now.
(彼女にはもう彼氏がいるんだ。)

B. That’s too bad. The ship has sailed.
(残念。遅かったわね。)

B. The meeting was held last week.
(ミーティングは先週だったよ。)

A. Was it? I guess the ship has sailed.
(そうなの?すでに時遅しってことね。)

The ship has sailed.:遅かった」から。

 

アメリカ人はこう言う。

「これだけ日本中でたたかれていたら、女人禁制はやめるしなかないだろ。世間を納得させられるなら、その伝統を守り続ければいい。でも、もう手遅れだ。女人禁制を完全になくすんじゃなくて、特例をつくればいい。緊急時だけは、女性が土俵に上がっていいことにしたらどうだ?」

彼の意見は、「伝統を守るためには、変えないといけない」ということだろう。
「That ship has sailed」で、これだけ女人禁制に反対や疑問の声が上がっていたら、もう元の状態には戻れない。
女人禁制の一部を変えることで、全体としてその伝統を維持することができる。

 

ちなみに彼は、救急措置のために女性が土俵に上がったら「女性は降りてください」とアナウンスがあったことは知っていたけど、女性の市長や知事が土俵上であいさつできないことは知らなかった。

「ホントか?男性は土俵の上であいさつするけど、女性はできない。だから女性は下であいさつするってのはマズイだろ」と驚いていた。
アメリカだったら、これはダメらしい。

 

 

このアメリカ人に話を聞いたすぐにあとに、動きがあった。

相撲協会が「緊急時には、女性が土俵に上がってもかまわない」という見方をしめした。
基本的には、これからも女人禁制の伝統は守り続ける。でも、例外は認める。

結果的に、アメリカ人の予想が当たった。

 

2 件のコメント

  • 子供相撲への対応を見る限り性根は腐っていると思います。伝統を受け継ぐ覚悟もなく、自分達の狭量な精神と既得権益を守りたい一心としか思えないです。

  • そのツケが一気に回って来た感があります。
    私は基本的に女人禁制の伝統を守ることはいいと思ってますけど、これもすべてなくなってしまうかもしれませんね。
    もう対応を間違えないといいのですが。

  • コメントを残す

    ABOUTこの記事をかいた人

    今まで、東南アジア、中東、西アフリカなど27の国・地域に旅をしてきました。以前、中学生に歴史を教えていた経験もあります。 また、日本にいる外国人の友人も多いので、彼らの目から見た日本も知っています。 そうした経験をいかして、日本や世界の歴史・文化・宗教などをテーマに、「読んでタメになる」ブログを目指しています。