カースト殺人①ダリットが乗馬しただけで…←日本人の反応は?

 

秘密戦隊ゴレンジャーのキレンジャー
カレーパンマン
プリキュアの春日野うらら
ひぐらしのなく頃にの知恵先生…

日本のアニメやマンガなんかでは、「カレー好き」を特徴とするキャラが何人もいる。
「カレーは国民食。だから庶民的で親しみやすい」というイメージが日本にあると思う。

ボクも「カレーが好きな人に悪い人はいない」を座右の銘に持っているのだけど、こんなニュースにはドン引きしてしまう。

インドで起こる「カースト殺人」。

 

去年の10月、最下層カーストであるダリットの男性が上位カーストの人間に殺害された。

殺された理由が日本人にはなかなか想像できない。
ダリットの男性は、ヒンドゥー教の伝統舞踊を見ていたことが理由で殺されてしまう。

AFPの記事(2017年10月2日)にそのことが書いてある。

インド西部で1日夜、カースト(身分制度)の最下層「ダリット(Dalit)」出身の男性が、ヒンズー教の伝統舞踊を鑑賞したことに腹を立てたカースト上位の男らに暴行を受けて死亡した。地元警察が2日、明らかにした。

インド最下層カーストの男性、伝統舞踊を鑑賞し殺害される

 

容疑者たちは「ダリットにはこの伝統舞踊を見る権利は一切ない」と話しているらしい。
ダリットの人間が上位カーストと同じように、踊りを見ることが許せなかったらしい。

こういう事件があると「カレー好きに悪い人はいない」説は引っ込めないといけなくなる。

こんな不合理なカースト殺人がまた最近おきた。

 

インド独立の父ガンディー

 

でもその前に、「カースト」について簡単に確認しておこう。

インドのカースト制度については、中学校でこう習ったと思う。

カーストとはヒンドゥー教にある身分制度のこと。
「バラモン(僧)・クシャトリヤ(王、貴族)・ヴァイシャ(商人)・シュードラ(奴隷)」の4つがある。

でもこれは昔話。
今の教科書には「ヴァルナ」と書いてある。
いつごろかは分からないけど、カーストはヴァルナという言葉に替わっている。

ボクがこれを知ったのは20年ぐらい前。
中学生の家庭教師をしていたときで、その生徒の教科書には、カーストという言葉はなくて「ヴァルナ」とだけ書いてあった。

いま手元にある世界史用語集(山川出版)でも、上の4つの身分をカーストではなくてヴァルナとしている。

ということで、「バラモン(僧)・クシャトリヤ(王、貴族)・ヴァイシャ(商人)・シュードラ(奴隷)」をカーストと覚えていた人は、その情報を「ヴァルナ」にアップデートしておこう。

*この記事では、日本ではまだ一般的な「カースト」という言葉を使うことにする。

 

イスラーム教のモスク
インドというと「カレーとヒンドゥー教」というイメージが強いけど、じつは世界第2位のイスラーム大国でもある。

 

CNNの記事(2017.08.22)から。

インドにいるイスラム教徒の数は世界第2位。パキスタン、バングラデシュ、インドネシアなどイスラム人口の多い国では、すでにこの離婚制度を禁止する法律が成立している。

インド最高裁、イスラム男性の一方的離婚に「違憲」の判断

 

カースト制度は残っているものの、インド社会でダリットの地位は少しずつ向上している。

それでも、インドではこんなことが起こってしまう。

「馬に乗っていたから」ということが理由になって、ダリット出身の男性が上位カーストの人間から殴り殺された。

AFPの記事(2018年4月2日)で、殺害された息子の父親がこう言っている。

「約1週間前に息子と馬に乗っている際、上層のクシャトリヤ(戦士)階級の住民の一人から、村で馬に乗らないよう警告を受けた」「ダリット階級は馬に乗ってはならず、クシャトリヤのみが馬に乗って良いのだと言われ、馬を売らなければ殺すと脅された」

カースト最下層の若い農夫、馬を所有したとして撲殺される インド

 

インドで馬は権力と富の象徴とされていることから、「ダリットのくせに生意気な!」となったらしい。
なぜそれで殺してしまう?
「ダリットにはこの伝統舞踊を見る権利は一切ない」と言っていた人間と同じ発想だ。

このニュースに日本のネットの反応は?

・終わっとる
・カースト制はインドそのものだからな、、、無くなるとは思えん
・日本ではお百姓さんがベンツに乗っても殺されることはありません。
・「のび太のくせに!」ってのが、日本でもあってだな
・ダリットって? 検索したら鬱になったわ
・しかし一般のインド人って一応めったに生き物殺さないんだよね
蚊に刺されても殺さないしゴキブリも放置だし
それがなぜこうなるのかいまいち分からない
・カーストってインド内で遠くの州に引越してもわかるのかな
・ガンジーが助走つけて殴るレベル
・ええ。可哀相。21世紀の現代でこんな事があるのかよ。
・> カースト最下層
って何段階あるんだよ?
・現在のカーストは過去生の結果であるから差別じゃなくて区別だよ

一番下のコメントについて言えば、いまのインドでカースト制度は憲法で認められている。
ガンディーもカースト制度は認めていた。
カーストによる差別には反対していた。

 

 

インド人はこうしたカースト殺人についてどう思うのか?
次回、そのことを書いていきます。

 

こちらの記事もどうぞ。

インド 目次 ①

インド 目次 ②

インド 目次 ③

 

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今まで、東南アジア、中東、西アフリカなど27の国・地域に旅をしてきました。以前、中学生に歴史を教えていた経験もあります。 また、日本にいる外国人の友人も多いので、彼らの目から見た日本も知っています。 そうした経験をいかして、日本や世界の歴史・文化・宗教などをテーマに、「読んでタメになる」ブログを目指しています。