言葉は変わるもの②今の日本じゃ、こんな言葉も放送禁止

 

言葉は変わる。

人々の人権意識が高まれば、そのレベルに合わせて言葉も変わっていく。
場合もある。
でも、それよりも多いのは「それを言うと怒る人がいるから」だろ。

たとえば前回紹介した「ゴールデンウイーク」。
「こっちはのんびり休んでらんねえんだよ!」という苦情が来て、NHKでは「大型連休」という言葉を使うようになったとさ。

今回はその続き。

「今の日本じゃ、こんな言葉も放送禁止」というテーマで書いていこうと思う。

時代や意識の変化に気づきましょー。

 

 

天気予報では、雨の日を「天気が悪い」と言ってはいけない。
「だれにとっても悪い天気」なんてないから。

雨が降らなかったら、農作物が育たない。
ディズニーランドに行きたい人にとって雨は”悪い”けど、農家にとっては天の恵みでもある。
雨が降らなかったら、仕事にならない。

そういう人にとっては、天気予報で雨の日を「悪い天気」と言われると腹が立つらしい。
それで今では「天気が崩れる」なんて言葉を使っている。

逆に「よい天気」もダメ。

 

気象庁のホームページには「使用を控える用語」として次の言葉がある。

・雲の多い天気
・不安定な天気
・荒天
・晴れ(曇り)がち
・雲が(を)増す

モア・インフォメーション↓

天気とその変化に関する用語

 

この点、インドは違う。
インドを旅行していたとき、雨の日なのに「今日はいい天気だね」と笑顔で言ってきたインド人がいた。
彼はホテルの従業員で、農家ではない。

「おまえの目玉は何を映してんだ?」と思ったら、雨が降ると涼しくなるから「いい天気」になるらしい。
たしかにインドはめちゃくちゃ暑い。

インドの夏は暑すぎて、蚊が飛ばなくなる。
モンスーンや冬になると蚊が出てくるらしい。

彼と同じことを言うインド人は他にもいた。

 

 

ネッタイムス・ブログの「放送禁止用語辞典」によると、これらの言葉もテレビで放送禁止になっていて、別の言葉に言い替えられている。
ずらずらと羅列したから、テキトーに見てください。

八百屋(やおや) → 青果業、青果商、八百屋さん
ヤンキー → 不良行為少年、不良少年
用務員(ようむいん) → 校務員
レントゲン技師(れんとげんぎし) → 診療放射線技師、診療エックス線技師

肌色(はだいろ) → ペールオレンジ、薄だいだい
婦警(ふけい) → 女性警官
父兄(ふけい) → 父母、保護者
不手際(ふてぎわ) → 落ち度、誤り、間違い

台湾政府(たいわんせいふ) → 台湾当局
ダッチ → オランダ、オランダ人
垂れ込み(たれこみ)、タレコミ → 密告、通報、情報提供
チャカ → 拳銃
特殊学級(とくしゅがっきゅう) → 養護学級

支那竹(しなちく)、支那チク、シナ竹、シナチク → メンマ
士農工商(しのうこうしょう) → 身分社会、身分制度、階級社会、階級制度
自閉症児(じへいしょうじ) → 自閉症の子供
処女航海(しょじょこうかい) → 最初の航海、初航海
処女作(しょじょさく) → 第一作
尻拭い(しりぬぐい) → 後始末

蛙の子は蛙(かえるのこはかえる) → 凡人の子は凡人、子は親に似る
気が狂う(きがくるう) → 正気を失う
移民(いみん) → 海外移住者

インチキ → ごまかし、不正行為
インディアン嘘つかない → 比喩表現は不可、クレタ人は嘘つきは可
エスキモー → イヌイット
OL(オーエル) → 女子社員、女子事務員、会社勤めの女性
落ちこぼれ(おちこぼれ) → 立ち遅れ、成績不振の子供

 

これはもう使ってはいけない言葉

氏より育ち(うじよりそだち)
才色兼備(さいしょくけんび)
薄鈍(うすのろ)

 

歴史に興味がある人はこれにも注意。

支那事変(しなじへん)、シナ事変 → 日中戦争、柳条湖事件(りゅうじょうこじけん)
三韓征伐(さんかんせいばつ) → 三韓出兵
満州(まんしゅう) → 中国東北部、旧満州
満州事変(まんしゅうじへん) → 日中戦争、柳条湖事件(りゅうじょうこじけん)

 

放送禁止用語が増えたり規制が厳しくなったりしたら、テレビがつまらなくなっても仕方ない。
「誰にも怒られない番組」じゃ、ユーチューバーには勝てない。

 

 

近ごろでは、標準語・ハーフ・老人も放送禁止用語になりつつあるらしい。
そのことは「tocana」の記事(2017.10.02)をどうぞ。

苦情殺到で「老人」が放送禁止用語に!? 最近追加された“クレーム対象ワード3”をTV関係者が暴露

 

個人的には千葉県にビックリした。
LGBTの人たちへの差別をなくそうと、「お母さん」や「お父さん」という言葉を使わないよう職員や教員に通達が出された。

日本のポリコレ②「お母さん」が”差別用語”になる時代

時代と言葉はどこまで変わるのか?

 

 

おまけ

言葉の言い替えといえば、太平洋戦争のあたりの日本もすごかった。
英語が「敵性語」として嫌われて、無理やり日本語に言い替えられるようになった。

こんな感じ。

「ストライク」→「よし1本」
「ボール」→「だめ1つ」
「ファウル」→「だめ」「圏外」
「セーフ」→「よし」「安全」

「アナウンサー」→「放送員」
「ニュース」→「報道」

「フライ」→「洋天」(ようてん)
「キャラメル」→「軍粮精」(ぐんろうせい)
「コロッケ」→「油揚げ肉饅頭」(あぶらあげにくまんじゅう)
「カレーライス」→「辛味入汁掛飯」(からみいりしるかけめし)

「パーマ」→「電髪」(でんぱつ)

「チューリップ」→「鬱金香」(うこんこう)
「コスモス」→「秋桜」(あきざくら)

「サクソフォーン」→「金属性先曲がり音響出し機」(きんぞくせいさきまがりおんきょうだしき)
「トロンボーン」→「抜き差し曲がり金真鍮喇叭」(ぬきさしまがりがねしんちゅうらっぱ)
「ヴァイオリン」→「提琴」(ていきん)
「コントラバス」→「妖怪的四弦」(ようかいてきよんげん)

言葉は時代によってよく変わる。
楽器名を日本語にしたら、わけわかんなくなってるし。
言葉って本当に生き物だ。

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。