【日本のものづくり】韓国に負けた理由は”エラそう”だから?

 

中国メディア・東方網が日本と中国の”エアコンの違い”に注目した。

中国のエアコンは室外機が大きくて重いのに、日本の室外機は小さくて軽い。
中国のものよりコンパクトなのに、日本の室外機は性能がいい。

その理由を記事で2つあげている。

・日本は資源に乏しく、何かを作るうえで材料の節約が重視される。
・日本はコンプレッサーの販売で世界をリードしていて、その技術も一流。だから高い質を保ったまま部品を小さくすることができる。

ようするに、「日本は中国より高い技術力があるからさっ」ってことらしい。

サーチナの記事(2018-05-16)から。

屋外に設置される室外機は、室内機に比べるとより過酷な天候、温度、ホコリなどの環境条件に耐える必要がある。記事はこの点から、日本の家電製品の技術力や質の高さを感じ取ったようだ。

中国人が日本のエアコンを見て驚いた! 「どうしてこんなに・・・」=中国メディア

 

この記事に日本のネットの反応は?

・でも、日本のエアコン作ってるの中国だろ
・室外機がコンパクトだとジャッキーチェンが飛び移れないだろ。
・コンパクトになったせいか、うるせーんだよ
・冬場の室外機、あったまるまで凄い低音響かせてウインウイン唸ってるぜ
・資源が少ないのは関係ない
・とっくにハイアールとかに日本の家電メーカーが買収され、技術も渡っているのに、またまた日本スゴイアゲアゲの記事か…
・住環境が悪いからコンパクトな室外機が求められるんだろ
・中国では室外機は、ドロボー対策で、大きく重くしなければならない
そうでないと、落ちていたといって、拾って持っていかれる

最後のコメントが本当なのかは知らない。
でもありそう。

 

 

中国メディアは日本のエアコンをホメてくれたけど、インドでは「エアコンの日韓戦」で日本が負けてしまった。

世界1位のエアコン企業といえば日本のダイキン工業。
高い技術力を持っていて、ほとんど音の聞こえない静かなエアコンを作ることができる。

でも、インドではこれが受けなかった。

インド人は音を気にしないから。
エアコンなら、涼しい風が出ればいい。後はなるべく安いもの。
こういう国では、ダイキン工業が世界に誇る”無音技術”があまり評価されない。

 

韓国のLGは違った。
LGは、インドではマラリアやデング熱で苦しむ人が多いことに着目する。
それで、超音波を使って蚊を追い払うエアコンを開発して販売した。
さらにインド人が好きな花模様のデザインも取り入れた。
この戦略がインドで成功する。

 

 

日本のものづくりが韓国に負けた例はエアコンだけじゃない。
敗北の理由のひとつは、日本メーカーの”うぬぼれ”にあった。

3~40年前、日本の家電メーカーが作ったものは海を越えて、海外でたくさんの人に愛用されていた。
「小さくしても高性能」という室外機と同じことを、ウォークマンでも実現させた。
日本人は、質を保ったままコンパクトにするということが得意。

「日本のものづくりはすごい!」と世界からほめられていた。
このときは。

でも韓国人の目線だと、その職人精神が”おごり”になっていく。

中央日報の記事(2018年03月16日)

しかし1990年代以降、ものづくりは「品質と機能さえ優れていればよく売れる」という日本企業の驕りにつながった。顧客の声には耳を傾けず、高級化戦略を通じてブランド価値を高めることばかり考えた。

「コトづくり」の翼をつけた日本のものづくり

 

「いいものつくっていれば売れる」という考え方は間違ってはいないけれど、一面エラそうでもある。

一番大事なことは、その製品を使う人の気持ちを考えること。
特に海外で展開する場合は、現地の人がどんな価値観を持っていて何を望んでいるのかを正確に把握する必要がある。
高品質を”押しつけ”ても、受け入れられることはない。

 

その点、韓国の家電メーカーは現地化にこだわった。

サムスンやLGなどは、現地で使う人の立場に立って、高性能は求めずに消費者がほしいと思う製品づくりに取り組んだ。
これが日本と韓国の明暗を分ける。

例えばインドで冷蔵庫を売るとき、韓国のメーカーは「鍵付きの冷蔵庫」をつくった。

冷蔵庫の性能なら、高いけど日本メーカーのほうが上。
でも、インドの人たちは韓国メーカーの鍵付き冷蔵庫を選んだ。

日本の感覚だと、冷蔵庫にカギを必要とする理由が分からない。
冷蔵庫に物を出し入れするときに、いちいちカギをかけていたら面倒でしょうがない。

でもインド人にはこれが必要だった。
ひと昔前のインドでは冷蔵庫を持っているのは、ほとんど金持ちに限られていた。
だから鍵付きの冷蔵庫でないと、使用人が中の物を盗んでしまうことがある。
こういう人にとっては、品質の高い冷蔵庫より、家の人しか開けられない冷蔵庫のほうがいい。

 

知り合いのインド人に聞いたら、「使用人が泥棒に変わる説」の他にこんなことを言う。

インドで冷蔵庫が高価だったときは、何世帯かで一つの冷蔵庫を買うことがあった。
だから、それ以外の人は使えないように、カギを付けていたかもしれないという。

でもこれは昔の話。
今のインドでは冷蔵庫にカギはないらしい。

 

 

そんな日本も変わった。
高性能だけで勝負するのではなくて、消費者のニーズや好みを丁寧に理解しようとするようになった。

任天堂の「SWITCH」は家庭用ゲーム機だけど、外で持ち歩いてゲームができるように開発されている。

スズキは低価格で小さい車を集中的につくったことで、インドの自動車市場で1位になった。

インドネシアの店は照明が暗い。
それに目をつけたユニ・チャームは、女性が好きなピンクでなく黄色で包装した生活用品を売り出す。

東南アジアの国では電気料金が高い。
そこでパナソニックは超節電型家電ブランドを打ち出した。

こうした日本企業の努力で、日本メーカーの競争力や生産性が向上しているという。
日本のものづくりが復活しつつある。

 

日本はこれまでの”エラそう”な態度を改め、謙虚になった。
消費者の声に耳をかたむけ、お客様第一主義に戻った。
韓国がいまそれに危機感を持っている。

驕りがあった過去の日本のように、一部の企業の一時的な実績改善に日本を超えたと錯覚したのではないか省みる必要がある。衰えていた日本企業の復活を眺めるほど心配が深まるのは私だけではないはずだ。

「コトづくり」の翼をつけた日本のものづくり

陽はまた昇れっ。

でも、日本と韓国が警戒しないといけないのは、中国のものづくりかもしれない。
8年近く世界一を守ってきた液晶パネルの分野で中国企業に抜かれたことに、韓国がショックを受けている。

中央日報の記事(2018年05月17日)

産業界関係者は「造船、自動車、鉄鋼など主要産業が順番に中国に追いつかれないか心配しなければならない状況だ」と話した。

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「日本のものづくりはすごい!」とほめたたえる中国が実は一番コワかった。

 

 

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今まで、東南アジア、中東、西アフリカに旅をしてきました。外国に行って初めて気がつく日本の良さや特長があります。以前、歴史を教えていたので、その経験もいかして、日本や世界の歴史や文化などをテーマに、「読んでタメになる」ようなブログを目指します。