南北首脳会談の中止、北朝鮮と韓国の反応「信じられない・・」

 

「山高ければ谷深し」

これは証券業界の言葉で、野村証券のホームページにはこんな説明がある。

山高ければ谷深し(やまたかければたにふかし)

相場は暴騰することもあるが、その後反転し、急落する危険をはらんでいる。「上げ幅が大きいときほど、下げ幅もきつい」ということをあらわしたもの。

証券用語解説集

 

北朝鮮と韓国がまさに今、この状態にある。

米朝首脳会談への期待が高かっただけに、北朝鮮と韓国の失望ははかり知れない。

特に気の毒なのは韓国だ。

韓国政府は首脳会談をとても楽観的に考えていた。
朝鮮日報の記事(2018/05/25)によると、政府関係者は「99.9%成功する」と信じていた。

鄭安保室長は、米国に向かう機内で記者団に対し「米朝首脳会談成功の可能性は99.9%」と述べた。会談が終わった後、青瓦台核心関係者は「米朝会談は実現するものと予想される」と話した。

韓米首脳会談時に兆候があった米朝首脳会談中止

 

でもトランプ大統領がとつぜん米朝首脳会談のキャンセルを発表する。
期待値が高かっただけに、韓国政府は底の見えない谷にたたき落とされてしまった。

これから、そんな北朝鮮と韓国の反応をみていこう。

 

 

アメリカから会談中止を伝えられた北朝鮮は、少し弱気の反応を見せた。

ペンス副大統領を「無知蒙昧」「足りない間抜け」とののしって、トランプ大統領を激怒させた北朝鮮の金外務次官はこう話す。

中央日報の記事( 2018年05月25日)

「朝鮮半島(韓半島)と人類の平和と安定のために全てのことを尽くすという我々の目標と意志には変わるところはなく、我々は常におおらかに開かれた心で米国側に時間と機会を与える用意がある」と明らかにした。

北朝鮮の金桂冠氏「米国といつでも対座して問題解決する用意ある」

こんな状況でも、アメリカに「時間と機会を与える用意がある」と言う”上から目線”はさすが。
いつでもメンツを忘れない。

 

でも北朝鮮は、アメリカのドタキャンにあせっているらしい。
朝鮮日報の記事(2018/05/25)で、金外務次官はこうも言っている。

「われわれはいつ、どのような方式であれ、対座して問題を解決していく用意があることを、米国側に今一度明らかにする」と強調した。

突然、一方的に会談取り消しを発表したことは、われわれとしては思いがけなく意外なことで、大変遺憾に思わざるを得ない」と述べた。

歴史的に根が深い朝米の敵対関係の実態がどれほど厳しく、関係改善に向けた首脳会談がどれほど切実に必要なのかをそっくり示す

米の首脳会談中止発表に焦り? 開催「用意ある」と強調=北朝鮮

 

アメリカに対して「思いがけなく意外なことで、大変遺憾に思わざるを得ない」と言うとともに、「時間と機会を与える用意がある」と明らかにした。

弱きと強気が入り混じったコメントだ。
やっぱりこの会談中止は北朝鮮の想像を超えていて、かなりの動揺をあたえたようだ。

 

それはそうとして、この外務次官はこれから大丈夫だろうか?
自分の言葉がトランプ大統領を激怒させて、こんな結果を招いてしまった。
次の機会に発表する外務次官も、この金さんだろうか?

 

これは朝鮮日報の今日のトップページ。

なぜか、アン・シネ写真集の発売を大きく伝えている。

 

トランプ大統領の決断は、北朝鮮に動揺やあせりをあたえた。

けれど、韓国が受けた衝撃はその比ではない。
「信じられない」と言葉を失っている。

朝鮮日報の記事(2018/05/25)から。

韓国大統領府は衝撃を受けた。大統領府関係者は「信じられない」と語り、「真意を把握しなければ」という声も上がった。そして、国家安保室を中心に今後どうすべきかを検討、対策作りに着手した。

韓国政府に激震、米朝首脳会談中止で緊急会議

 

大統領府の報道官は「トランプ大統領の意図は何なのか、その正確な意図を把握しようとしているところだ」と言っただけ。
どんな背景があって、いま何が起きているのか韓国も分かっていない。

 

聯合ニュースの記事(2018/05/25)でも、文大統領はとまどうばかり。

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「当惑していて非常に遺憾」として、「首脳間の直接的かつ緊密な対話で解決していくことを期待する」との考えを示した。

文大統領 朝米会談中止に「遺憾」=直接対話による解決期待

 

文大統領は、まだ米朝首脳会談が行われると期待しているのだろうか?
今まで山の頂上にいた文大統領は、この事実を受け止めれないでいるのかもしれない。

 

韓国はこれからが大変だ。

「米朝首脳会談成功の可能性は99.9%」と、首脳会談は必ず行われると信じていた。
韓国外交はそれを前提に、戦略を立てていたはず。
でもいま、すべてが崩れてしまった。

これから朝鮮半島はどうなるのか?

韓国はまったく見通せなくなってしまった。
それでハンギョレ新聞の記事(2018-05-25 )では、見出しに「視界ゼロ」と書く。

朝米間の“案内役”を務めた韓国政府も当分困惑な立場に陥り、情勢の管理にかなりの負担を抱えるようになった

トランプ大統領、朝米会談を電撃中止…朝鮮半島情勢再び視界ゼロへ

 

今回のキャンセルを受けて、北朝鮮はこう言った。

「一方的に会談取り消しを発表したことは、われわれとしては思いがけなく意外なことで、大変遺憾に思わざるを得ない」

「われわれはいつ、どのような方式であれ、対座して問題を解決していく用意があることを、米国側に今一度明らかにする」

アメリカと話し合うことを希望しているけれど、内心では激怒していると思う。
北朝鮮はこの会談の成功に向けて、国内にいた3人のアメリカ人を釈放して、アメリカに返している。
さらに、豊渓里(プンゲリ)にあった核実験場を閉鎖した。
こうしたおぜん立てをした直後に、アメリカから一方的にキャンセルを突きつけられた。

北朝鮮は、はらわたが煮えくりかえっているのでは。
今までの反動で、北朝鮮はこれから強く反発するような気がする。

これに対して、視界ゼロの韓国は何ができるのか?
日本も人ごとではない。
また、Jアラートでたたき起こされる日が戻って来るかもしれない。

 

 

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今まで、東南アジア、中東、西アフリカに旅をしてきました。外国に行って初めて気がつく日本の良さや特長があります。以前、歴史を教えていたので、その経験もいかして、日本や世界の歴史や文化などをテーマに、「読んでタメになる」ようなブログを目指します。