不思議な日本の漢字②”幽霊文字”と中国人が驚いた漢字。

 

日本には、「読み方ナニコレ?」な漢字がたくさんある。

枚方は「ひらかた」。
交野は「かたの」。
十三は「じゅうそう」。
帷子ノ辻のは「かたびらのつじ」。
山梨県にある垈・下垈・砂垈の垈は「ぬた」と読む。

では、滋賀県にある「妛原」ってなんて読む?

 

 

答えは、妛原と書いて「あけんばら」と読む。

では、いっせーのーで、「んなもん、読めるかーっ!」

でも、「滋賀県多賀町風穴と源流の河内」に妛原の紹介がある。

 

この「妛」のような、出どころの分からない正体不明の漢字を「幽霊文字(漢字)」という。

幽霊文字(ゆうれいもじ、英語: ghost characters)とは、JIS基本漢字に含まれる、典拠不明の文字の総称

幽霊文字

「妛」はいちおう、「やまいちおんな」と読まれている。

 

「垈(ぬた)」も以前は典拠不明だったから、幽霊漢字だったのだけど、いまは判明している。
だから”元”幽霊漢字だ。

「妛」も「垈」もJIS基本漢字に入っている。
だからパソコンで漢字変換できるらしいのだけど、このパソコンでは、残念ながらできず。

これを知ったネットユーザーの反応は?

・壺と書いて2ちゃんと読んだ時代もありました
・枚方、私市、放出、百舌鳥
・埼玉県の加須市だったかに、割目って地名あるんだよね…読みは『わりめ』
・見たことがない…のに変換出来るのか
・岐阜県の「岐阜」って、岐阜県以外のどこで使われているの
・幽霊文字ではないにしても、『釧』も北海道の『釧路』以外に用途がないような。
・垈←逆にそんなローカル文字がどうして普通に変換できる扱いに至ったのか気になる
・県民だけど、この文字が使われてる土地を知らねえんだが(もちろん読めない)
・オレ読めちゃうんだな^_^
・同じ市の地名で使ってる!
・山梨出身でも読めん
・読めてしまった…。どこで学習したんだろうか?

 

細かいことはおいといて、「岐阜」という地名は織田信長がつけたことは覚えておこう。
岐阜市の情報サイトに、こう書いてありまっせ。

織田信長公は永禄10(1567)年、斎藤龍興を破り、美濃を攻略しました。そして町の名をそれまでの「井の口」から「岐阜」へと改め、岐阜城に拠点を移して天下統一に乗り出したのです。

織田信長公と岐阜

中国にある「岐山(ぎざん)」と「曲阜(きょくふ)」から、「岐阜」とした。
「太平と学問の地であるように」という意味があるという。

 

 

では、続いて第三問。
この漢字はなんて読む?

「圀」

 

答え。
圀は「くに」。

「水戸黄門」として有名な水戸藩の初代藩主「水戸光圀(みつくに)」に、この漢字が使われている。
この「圀(くに)」という漢字は超特別。

これは唐の時代に、則天武后がつくらせた漢字「則天文字」の一つだ。

武則天が権力を誇示するため、あるいは個人的な好みや考えのため制定されたとされる。武則天が失脚するとほどなく忘れ去られた。

則天文字

 

則天武后は中国では「武則天」と呼ばれている。
中国の歴史上、ただ一人の女帝。
「日本」という国名を認めた皇帝でもある。

 

A_Tang_Dynasty_Empress_Wu_Zetian

則天武后

 

先ほど、「武則天が失脚するとほどなく忘れ去られた」と書いてあった。
そう、この則天文字は、則天武后が亡くなった後に使われなくなって、中国から消えていった。
その文字が「水戸光圀(みつくに)」の「圀」として、日本で使われている。

中国旅行でお世話になった日本語ガイドは、これを日本人のお客さんから聞いて驚いていた。

「則天文字が日本にあると知って、本当にビックリしました。私も水戸黄門のドラマは知ってましたから、余計ビックリですよ。中国でなくなった漢字が、日本に残っているんですね。不思議です」

 

「圀」という漢字が使われた理由は分からないけど、こんな説明はある。

日本で最も有名なのは「圀」の字で、徳川光圀の名前に使用されている。
この字は「國」の「或」の部分が「惑」に通じるので不吉だと理由で「囗」(くにがまえ)に「八方」という字が入れられた。

則天文字

日本の漢字は奥深い。
「妛・垈・圀」など、幽霊漢字や則天漢字という特殊な漢字がたくさんある。

 

おまけ

日本人が考えてつくった漢字を「国字」という。
ボクには「躾」しか読めなかった。

 

おまけ

中国の紫禁城。

 

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2 件のコメント

  • 垈…私も読めませんでした。知って当たり前と言われると困りますが日本語も奥が深い。
    躾の他は凩ぐらいしか読めなかった。それにしても天橋立は酷い。
    文字が日本に入って来る前は口伝で物語が伝わっていたのでしょう。その時の日本語がどのようなものだったのか想像すると楽しいですね。

  • 私にも読めない漢字がたくさんありました。笑。
    天橋立はビックリです。
    縄文人は「かく」という単語を使っていました。
    書くではなくて、土器に模様を「描く」という意味らしいのですけど。
    当時の日本語も興味深いですね。

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    今まで、東南アジア、中東、西アフリカなど27の国・地域に旅をしてきました。以前、中学生に歴史を教えていた経験もあります。 また、日本にいる外国人の友人も多いので、彼らの目から見た日本も知っています。 そうした経験をいかして、日本や世界の歴史・文化・宗教などをテーマに、「読んでタメになる」ブログを目指しています。