W杯の反応:「日本はアジアの誇り」って、日露戦争以来?

 

もう終わってしまったのだけど、サッカーワールドカップの話。

日本代表はアジアのチームとしては唯一、決勝トーナメントに進出。
日本の活躍には、同じアジアの国々が期待や共感をしていた。
ベルギーに負けてしまったものの、アジアでは日本に対する称賛の声があがった。

サッカーダイジェストの記事(2018年07月03日)から。

FIFAランキング3位のベルギーにラウンド・オブ16で惜敗を喫した日本代表に対して、アジア各国のメディアも称賛の声を寄せている。

「日本はアジアの希望だ」「彼らから学べ!」西野ジャパンの快進撃をアジア圏メディアが大いに称える【ロシアW杯】

あるシンガポール・メディアは「ベルギーに敗北した日本を悲しいけれど誇りに思う」と報道する。

 

このブログではこれまで、W杯での外国人のいろいろな反応を紹介してきた。
アジアの人たちのコメントを見ると、「日本はアジアの誇りや希望だ」という声が驚くほど多い。

例えば、YouTubeで公開された日本戦の動画には、こんなコメントがあった。

Indonesian citizens are proud of you. Go samurai ✊
「インドネシア市民はあなたたちを誇りに思う。行けサムライ!」

Go Nippon. You are pride of Asia.
「行け日本。君たちはアジアの誇りだ」

Good job ..Love japan team from thailand.
「よくやった。日本代表チームが大好き。タイから」

well done, we all Asian proud of you Japan, you are the only hope. From East Timor.
「よくやった。ボクたち全てのアジア人は日本を誇りに思う。君たちは唯一の希望だ。東ティモールから」

I’m very proud to say this: ” Good luck to Japan “.
「誇りを持ってこう言いたい。がんばれ日本」

 

韓国人からも「日本はアジアナンバーワン、アジアの誇り」というコメントがある。
こういう声が多いといいのだけど。

個人的にビックリしたのは中国。
中国共産党の機関(中央規律検査委員会)が公式ウェブサイトで、「奇跡まであと一歩だった。栄えある敗北だ」と日本を称賛していた。
中国共産党が日本をホメるなんて、本当に異例だ。

 

こんなアジアの反応を見ていて、ふと思った。

「日本がしたことで、アジアの人たちが『誇りに思う』『希望をくれた』と言うのは、ひょっとしたら、日露戦争以来?」

 

 

ということでここからは、日露戦争に対するアジアの反応を書いていこうと思う。

でもその前に、日露戦争ってどんなんだっけ?

高校日本史ではこう習う。

日露戦争 1904~05

満州・韓国をめぐる日露両国の戦争。
5月、日本海海戦でバルチック艦隊に勝利。9月、米大統領の調停によりポーツマス条約に調印。20世紀最初の帝国主義戦争。

「日本史用語集 (山川出版)」

 

「アジアの国がヨーロッパの大国を倒した!」

当時ヨーロッパの支配に苦しんでいたアジアの人たちが、信じられない思いでこれを聞く。

これについて、ビルマ(ミャンマー)の独立運動家バー・モウ(1893年 – 1977)はこう言っている。

私は今でも、日露戦争と、日本が勝利を得たことを聞いたときの感動を思いおこすことができる

ビルマ人は英国の統治下に入って初めてアジアの一国民の偉大さについて聞いたのである

バー・モウ

 

インド独立の父・ガンディーも、日本の勝利に体がふるえるほどの感動を覚えた。

ロシアの武力に対してかがやかしい勝利をおさめたことを知って、感動に身ぶるいしました

 

インドの初代首相ネルーはこう話す。

アジアの一国である日本の勝利は、アジアのすべての国に大きな影響をあたえた。わたしは少年時代、どんなにそれに感激したかを、おまえによく話したことがあったものだ。たくさんのアジアの少年少女、そしておとなが、おなじ感激を経験した

ここまでは「日本賛辞の至言33撰 (ごま書房)」を参照。

 

ガンディー

 

中国革命の父・孫文は日本の勝利にアジアの希望を見た。

これはアジア人の欧州人に対する最初の勝利であった。この日本の勝利は全アジアに影響をおよぼし、アジアの民族はきわめて大きな希望を抱くにいたった

 

インドネシアの高校の歴史教科書「インドネシアの歴史 (明石書店)」はこう記述している。

日本のロシアに対する勝利は、アジア民族に政治的自覚をもたらすとともに、アジア諸民族を西洋帝国主義に抵抗すべく立ち上がらせ、各地で独立を取り戻すための民族運動が起きた

 

アジア人ではないけれど、アメリカ人の歴史家はこう見た。

日本が西洋に認められるうえで、日露戦争は有益な学習だった。文明世界は奇妙な小男たちの勇気と闘争心に仰天し興奮した。彼らは民族衣装のキモノを着ながら、たちまちにして近代戦の技術を習得していたのだった。

「アメリカの鏡・日本 ヘレン・ミアーズ」

 

ことし平成30年は、明治元年(1868年)から150年の記念の年になる。

大河ドラマで西郷隆盛が取り上げられた理由にもこのことがある。

明治時代には、憲法が制定されたり鉄道や郵便制度が始まったりして、日本が大きく飛躍した。
日本政府も「明治150 年」を積極的にアピールしている。

明治以降、近代国民国家への第一歩を踏み出した日本は、明治期において多岐にわたる近代化への取組を行い、国の基本的な形を築き上げていきました。(中略)また、若者や女性等が海外に留学して知識を吸収し、外国人から学んだ知識を活かしつつ、単なる西洋の真似ではない、日本の良さや伝統を活かした技術や文化も生み出されました。

明治150年

ことしは明治の日本に注目ですよ。

 

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今まで、東南アジア、中東、西アフリカなど27の国・地域に旅をしてきました。以前、中学生に歴史を教えていた経験もあります。 また、日本にいる外国人の友人も多いので、彼らの目から見た日本も知っています。 そうした経験をいかして、日本や世界の歴史・文化・宗教などをテーマに、「読んでタメになる」ブログを目指しています。