民族文化とは:日本のお歯黒とミャンマー、チン族の顔入れ墨


 

始めの一言

*日露戦争での日本の勝利について
「それはすべての虐げられた民衆に、新しい夢を与える歴史的な夜明けだったのである。(バー・モウ)」「日本賛辞の至言33撰 ごま書房」

 

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バー・モウ(ウィキペディア)

 

今回の内容

・日本のお歯黒文化
・女性の顔に入れ墨をいれるチン族の文化
・日本のお歯黒文化

前にミャンマーにいる「首長族」について書いた。

もともとは、虎から襲われたときに身を守るために真鍮(しんちゅう)製の重い首輪をつけていた(別の説もある)。
でも今では、「美しく見せる」ために首を長く見せている。

そんなパダワン族の文化を紹介した。

 

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外国人のボクから見たら「美しい」とは思えないけど、パダワン族では長い首が「美」とされる。

 

でもじつは、日本にも似たような文化があった。
日本人はそれを美しいと思ったけれど、外国人から見たら「どこが?」というもの。
それが「お歯黒(おはぐろ)」というもの。

 

お歯黒(おはぐろ)とは、明治時代以前の日本や中国南東部・東南アジアの風習で主として既婚女性、まれに男性などの歯を黒く染める化粧法のこと。(ウィキペディア)

 

文豪の谷崎潤一郎は、お歯黒を日本の伝統美と呼んだ。

きれいに施されたお歯黒には、歯を目立たなくし、顔つきを柔和に見せる効果がある。
谷崎潤一郎も、日本の伝統美を西洋的な審美観と対置した上で、お歯黒をつけた女性には独特の妖艶な美しさが見いだされることを強調している。(ウィキペディア)

 

でも、この「日本の伝統美」が外国人に理解されることはなかった。

お歯黒を見慣れない人々にとって、黒い歯は奇異で醜悪なものと映り、単に遅れた奇習と見なされたり、美容・衛生以上の特別な目的があるものと曲解される場合も少なくない。
(ウィキペディア)

 

現在の日本人が見たら、これと同じ感想をもつだろう。
日本人の「美の感覚」も、時代によって変わっているということだね。

 

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お歯黒をした日本人の女性(日本のお歯黒の風習から)

 

さて、ミャンマーには、他にも変わった文化をもつ少数民族がいる。

 

・女性の顔に入れ墨をいれるチン族の文化

たとえば、クモの巣を女性の顔にかく文化をもっていた「チン族」という少数民族。

チン族の集落訪問にあたり、まず、興味深い点と言えば、チン族の独特の風習です。チン族の女性は、顔に入れ墨を入れる風習がありました。その名残が、今でも年配の女性に見ることができます。
ミャンマーの秘境、チン州の村々を訪問

 

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顔にいれる模様は、必ずしもクモの巣ではないらしいけど。
この写真の絵が、チン族の女性。

ボクがこの絵を見たのがミャンマーの「マンダレー」という都市のお土産屋。
そこのオーナーにきいたところ、「彼女は、チン族の女性だよ」という。
このとき初めて、チン族という人たちのことを知った。

でも、これはお土産用の絵だから芸術的に描いているけど、実際は「醜(みにく)い」。

 

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チン族の女性(PEACE IN TOURのホームページ)から

 

でも、なんで「女性の命」ともいえる顔にこのような入れ墨をしていたのか?

「美しく見せるため」というパダワン族とはちがって、チン族の場合は反対に「わざと醜(みにく)く見せるため」だったといわれている。

 

刺青を顔に刺すことで醜くなり、敵から身を守るためにそれは17世紀終わり頃から始まったと云われる。
強い誇り、敵に獲られるよりも強烈な痛みに耐えて顔に刺青を刺す。
もちろん少女たちの意思ではなく、自分たちの血を守るために行われたことであった。
蜘蛛の巣の模様の刺青~ミャンマー~

 

ここでは敵からさらわれないように、顔に入れ墨をいれてわざと醜くしたと書いている。

「PEACE IN TOUR」のホームページには、入れ墨をいれる理由を次のようにかいてある。

 

何故、この慣習が始まったのかは、敵と味方の区別のため、ファッションのためなど諸説あります。バガン王朝時代には、チン族の女性は美しいとして有名だったため、妃として誘拐されないように敢えて顔を醜くして守ったとの説もあります。
ミャンマーの秘境、チン州の村々を訪問

 

ここにも、「誘拐されないように敢えて顔を醜くして守った」とある。
やはり弱い立場の女性が身を守るための手段として、わざと顔を醜くしたのだろう。

 

でも、このチン族の「入れ墨文化」は現在ではなくなっている。
この入れ墨を入れることで死者を出すことがあったことなどから、政府によって禁止された。

入れ墨の入れ方は、籐の木の棘に、松の木を燃やした煤と薬草を混ぜた塗料をつけて、模様を描きます。
完成までには、数か月かかり、痛さで腫れたり、ひどい場合には、亡くなってしまったこともあったそうです。

そのため、1960年代、政府からはこの風習が禁止され、若い女性はこういった風習はしていません。
ミャンマーの秘境、チン州の村々を訪問

 

チン族の入れ墨は政府によって禁止されて、パダワン族の「首長文化」はなぜ許されているのか?

この許可・不許可の1つの目安が「人命」なのだろう。

人の命にかかわることであれば伝統文化であっても禁止するけど、そこまでいかなければ民族の文化として許容する。
そういった判断基準があると思う。

これも前の記事で書いた、ある民族の伝統的な考え方と人類に普遍的な「平等や人権」といった価値観がぶつかって起こる一例なんだろうね。

 

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投稿者: kokontouzai

今まで、東南アジア、中東、西アフリカに旅をしてきました。外国に行って初めて気がつく日本の良さや特長があります。以前、歴史を教えていたので、その経験もいかして、日本や世界の歴史や文化などをテーマに、「読んでタメになる」ようなブログを目指します。

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