1965年の日韓協定を破りやがりました。
2015年の日韓合意も破ったも同然。
そんな韓国さんも「日本に対しては、いつも道徳的優位に立とうとする」という期待は破ったことがない。
それは今回のBTS（防弾少年団）の騒動でも同じ。
日本人の感情を傷つけた原爆Tシャツに対する反省はなし。
むしろ韓国では、「これの何が問題なのだ？」「BTSこそ日本の被害者だ」という意見が多いという。
くわしいことは前回の記事をどうぞ。
ひと言で「キムチ」といっても、その種類は200以上ある。
韓国人の価値観も同じで、いろいろなものがある。
被害者意識をたもったまま論点をズラすメディアがあれば、不思議な勝利に酔う韓国メディアもある。
たとえばハンギョレ新聞はこんな記事（2018-11-10）を載せている。
日本の放送への出演が急遽取り消された問題は、世界のファンが日帝強占期に日本が犯した蛮行を新たに知る契機となった。日本のテレビ局の勇み足が日本の戦犯行為を全世界に知らしめ、「自縄自縛」に陥る結果となったという指摘もある。
「日本放送局の突然のＢＴＳ出演取り消しが全世界に日本の「戦犯行為」を知らせた」
ミュージックステーションがBTSの出演を取り消したことで、「日本の戦犯行為を世界に知らせる起爆剤となっている」という。
は？コナン君でも悩むぞ。
その根拠としてハンギョレ新聞は、アメリカCNNやイギリスBBCの報道を挙げている。
たしかにCNNは「数百万の韓国人が日本の占領により苦痛を経験しており」と記事に書いていた。
でもそれは、ソウルにいる韓国人記者が書いたもので、しかも記事全体を読めば「日本の蛮行や戦犯行為を知らせた」とはとても言えない。
原子爆弾によって20万人以上が殺された、とアメリカ軍の蛮行なら書いてあったけど。
また、ハンギョレ新聞はBBCの報道についてはこう書く。
「日本の強制徴用労働者問題まで言及し、最近、韓国最高裁（大法院）の強制徴用賠償判決後に冷え込んだ韓日関係についても取り上げた」
BBCの記事は徴用工訴訟に触れているけど、それは日本政府の主張を紹介したものだ。
日本の立場を世界に伝えてくれたのだから、日本としてはおいしい展開だ。
韓国政府にとってはダメ―ジのはずなのに、ハンギョレ脳を通すと「全世界に日本の「戦犯行為」を知らせた」となる。
どんな価値観の世界に住んでいたら、こんな発想が出てくるのか。
ミャンマーの首長族のほうが話は通じる。
いくらなんでも、こんな反応はハンギョレ新聞だけだ。
と思ったら、全国紙の中央日報も同じく異世界の新聞だった。
こんな記事（2018年10月31日）がある。
徐敬徳教授「日本、ＢＴＳツアーを控えて揚げ足取り…ＢＴＳの影響力を恐れる」
そんなことを恐れている日本人を見たことがない。
それにしても、なんで日本に対してはマウントポジションを取りたがるのか。
記事では、BTSの世界的な影響力に日本が「大きな恐れを感じている」ことが騒動の原因とし、「日本の防弾少年団を傷つける記事にいちいち気を遣う必要はない」という徐教授の見方を紹介している。
徐教授はさらに攻める。
日本はいつも事実を否定しているから、「もはや『揚げ足取り』と『傷つける』ことに躍起になっている」と指摘する。
マジかよ。
みっともないな、異世界にある日本は。
そっちの日本は知らないけれど、こっちの日本では「韓流排除」の動きが進んでいる。
産経新聞の記事（2018.11.9）
韓流アーティストへの風当たりは強くなっています。（中略）今回、テレ朝がＢＴＳの出演を見合わせたことで、各局とも当面出演を見送ることになりそうです」とマスコミ関係者。
“原爆シャツ”問題が波及…韓流「ＢＴＳ」を国内テレビが排除へ 関係者「各局とも当面出演見送る」
被害者意識、論点ずらし、精神的勝利。
韓国にはユニークな見方がいろいろあるけれど、日本人に分かりやすい意見もある。
それが朝鮮日報の記事（2018/11/10）だ。
Mステが防弾少年団出演見送り、「原爆Tシャツ」を問題視
そう。日本人が怒ったのは、「光復（独立）Tシャツ」ではなくて原爆Tシャツ。
それに「～を問題視」と日本の立場に立っている。
もっとも、記事には「日本の極右勢力が防弾少年団の番組出演に抗議したため」と、ややダークサイド（反日面）に堕ちている部分はあるものの、比較的冷静に筆をすすめている。
徴用工訴訟で日本企業に賠償命令が出て、いまの日本では嫌韓感情が高まっている。
韓国の芸能関係者が不安なことは何か？
政治的な対立が日本の韓流ブームに影響をあたえることだ。
こんな韓国人の弱音というか、本音を見たのは朝鮮日報の記事だけ。
ある芸能事務所の関係者は「日本はK-POPの収益の半分以上を生み出す大規模な市場だ。今回の件で両国間のポップカルチャー交流が冷え込み、日本発『限韓令』（韓流禁止令）に広がる恐れがある」と語った。
すでに「排除」は始まっている。
「日本の戦犯行為を全世界に知らせた」とか「日本はBTSの影響力を恐れている」とか言ってもいいけど、「日本はK-POPの収益の半分以上を生み出す大規模な市場」である事実は変わらない。
「大きな恐れを感じている」のはどっちだ？
今回のBTS騒動で、韓国には日本に対して「勝利」している人と「恐怖」する人がいる。
生きている世界がファンタジーかリアルかの違いだ。
「どうやって金をもうけるか？」の違いでもある。
それにしても、BTSが国内のスターではなくてグローバルスターなら、外国への配慮はほしかった。
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