韓国の極端：「優良な遺伝子」vs 世界1位の「詐欺共和国」

2017年、安倍政権は「モリカケ問題」で大ピンチを迎えていた。

不正な関与を疑われた安倍首相は「もしも自分自身や妻が、森友学園の認可や土地売却に関与していたら、首相も国会議員も辞める」と強調した。

では、もしこのとき政権側がこう言っていたらどうだろう？

「誰に向かって話しているのか知ってのことか」
「安倍政権の遺伝子には、初めから不正関与などあり得ない」

政治家が自らの不正をDNAで否定するという発想こそあり得ない。
この言葉だけで、野党やマスコミは１か月ぐらい安倍政権をぶったたけるのでは？

もちろん、これは日本の話ではない。
玄界灘の向こうに広がる世界でのこと。

文政権が民間人の個人情報を違法に収集している（民間人査察）との疑いをかけられたとき、韓国大統領府のスポークスマンがこう言い放った。

朝鮮日報のコラム（2018/12/30）

この事件の初期、政府の対応は「誰に向かって話しているのか知ってのことか」といった対応だった。「文在寅政権の遺伝子には、初めから民間人査察などあり得ない」。

「優良な遺伝子」、文在寅政権は自ら証明せよ

「誰に向かって」なんてまるで水戸黄門。

遺伝子を持ち出して否定したけど、国民は政府の説明を信じていないようだ。
中央日報は「毎日のように違う釈明を言い並べているため、これを受け入れる国民がどれくらいいるだろうか」と書いている。
これはつまり、「政府は毎日のようにウソをついている」ということだろう。

前日と違う説明をしていても、強気でいられるというのはすごい。
大統領府のメンタルにはしびれるけど、やっぱりあこがれない。

韓国メディアの記事を読んでいてときどき違和感を感じるのは、人間としてのすばらしさを強調するときにDNA（遺伝子）という言葉を使うことだ。

例えば中央日報にはこんな記事（2017年02月27日）があった。

予定よりも早く国際通貨基金（ＩＭＦ）救済金融を全部返済した。われわれの血には確かに「危機克服のＤＮＡ」がある。

われわれには危機克服のＤＮＡがある＝韓国

「危機克服の意思があった」と精神力をアピールするならわかる。
けど、生物学的要素を理由にあげる発想にはついていけない。

それ以前に、なんで韓国は国家破産寸前の状態になって、IMFに救済されないといけなかったのか？
危機克服のDNAより、危険回避のDNAのほうがよくないか？

これは優劣ではなくてただの違いだけど、日本の政治家やマスコミだったら「～政権の遺伝子には、初めから不正関与などあり得ない」とか「われわれには危機克服のDNAがある」といった表現は使わない。

とくに「優良な遺伝子」なんて言葉を聞くと、ヒトラーが頭に浮かんでしまう。

韓国は多様性がある国、というより極端な国だ。
上のような報道があったと思えば、「『詐欺犯罪率1位』。2019年の大韓民国の姿だ」という記事も同時に出てくる。

「マネートゥデー」にその記事（2019-01-04）がある。

한국은 어쩌다 사기범죄 1위 국가가 됐나

韓国という国は詐欺事件のあふれる「詐欺共和国」という。

一般的に、世界の国で最も多く起こる犯罪は窃盗だけど、韓国では詐欺犯罪が１位になっている。
2013年に世界保健機関（WHO）が発表した「犯罪類型別の国のランキング」では、韓国は経済協力開発構（OECD）37加盟国のうち、詐欺犯罪率1位という不名誉を記録してしまった。
それで記事には「世界的に韓国は詐欺犯罪の発生率が最も高い国に属する」と書いてある。

この背景として専門家は「倫理意識よりも、多くのお金が重要になった世相も詐欺犯罪率を高めるために一役買った」と指摘している。

新年早々こんな記事が出るなんて悲しいけど、韓国社会の現実を見れば、他人にだまされないために知識をアップデートしないといけないことはたしかだ。

韓国での詐欺事件といえば、大晦日にこんなニュースがあった。

中央日報の記事（2018年12月31日）

慰安婦被害者、隣人からの全財産詐欺…「助けてください」

92歳になる元慰安婦のおばあさんが、隣人に全財産をだまし取られていたことがわかった。
被害者中心主義をかかげて「優良な遺伝子」のある文政権は、日本へ反省や謝罪を求める前に、この人を助けるべきでは？

でも、韓国国内のことは韓国にまかせればいい。
日本にとっていま重要なことは、韓国海軍によるレーダー照射問題だ。

朝日新聞や毎日新聞すら批判するように、韓国側の説明は不可解なほどコロコロ変わっている。
でもそれは「日本が相手だから」というわけではない。
民間人査察のように、自国民を相手にしても「毎日のように違う釈明を言い並べている」という状態だから。
自分の立場を守るために「ウソ」をつくことへの心理的抵抗が低いのだろう。

今回の騒動の長期化を見ていると、駆逐艦が自衛隊機にレーダーを当てたかどうかより、もっと根本的なところで日本人と韓国人の価値観の違いがぶつかり合っているのだと思う。