安倍首相支持の理由「他がムゴイから」。立民の沈黙に批判殺到

 

安倍首相は強い。
それ自体が謎になるほど強い。

 

戦後の首相で在職日数の長さを見ると、1位が佐藤栄作(2798日)で2位が吉田茂(2616日)。
現在、安倍首相は3位につけている。
ことし平成31年2月23日には、吉田氏を抜いて戦後2位になる。

こうなると今年中には、歴代1位の桂太郎(2886日)を超えそう。
日本の歴史上(憲政史上)、最も長い政権の登場だ。

いまの安倍首相は群を抜いて強い。というのは、本当に本当だろうか。
見方を変えれば、他が弱すぎるのだ。ダメダメなのだ。
これからそれを見ていこう。

 

去年12月にTBSが放送した番組「サタデージャーナル」で、安倍首相が若い人たちに大人気!という特集をしていた。

くわしいことはこのツイートを見てほしい。

内閣支持率、年代別

これによると、18~29歳の男性で安倍首相を支持する人が73.1%。女性でも52%と過半数を超えている。
30代男性でも7割(69.8%)で、女性も52.5%とこれまた過半数超え。
これは一か月前の調査だから、いまもこんな感じだろう。

若者が安倍首相を支持する理由には、「景気をよくしてくれて就活のときに助かったから」や「(長期政権で)信頼できるから」などの政策や人柄がある。
でも一番多かったのは、「他の人よりはいいから」。
「安倍首相だから!」という熱はなく、「とりあえず安倍さんしかいないから」ということで安倍首相を推す若者が多い。
安倍首相の「他」については、「そんな否定してても意味ない」と厳しい。

けっきょく安倍首相が強いのは他が弱いからだ。
「他」は安倍政権を否定するだけで、代案を出さない。
この調査を見ると、そう思っている国民が多そうだ。

とくに野党は安倍首相を倒すことに必死で、「この政党にまかせたら、日本はきっともっと良くなる」という像を見せてくれない。
そういう人物が出てきたら、若者はあっさり乗りかえるはず。
「とりあえず他よりはよさそう」と、消去法で残ったのが安倍首相という人が多いから。

民主主義にとって悲しいのは安倍一強より、選択肢がないことだ。

 

マスコミも野党のダメっぷりを叱っている。

毎日新聞の社説(2018年12月14日)

離合集散続く野党 闘うべき相手間違えるな

この社説では、「だれが野党ナンバーワンか?」という野党の主導権争いを批判している。

国民は立憲との違いをアピールしようとし、野党第1党の立憲は野党内での主導権を保とうとする。来夏の参院選での候補者調整に向けた主導権争いも背景にあるようだが、闘う相手を間違えていないか。

 

コップの中で死闘をくり広げてどうする。
井戸の中でおこなわれる「最強のカエル決定戦」に興味のある国民はどれだけいるのか?
これだから「とりあえず他よりはよさそう」という空気が生まれてしまう。

 

年とともに野党も変わってほしいのだけど、新年早々、こんな記事が出た。

「zakzak」の記事(2019.1.9)

レーダー問題に“沈黙”…立民公式ツイッターに批判殺到 識者「韓国の矛盾など、きちんと認識していないのでは」

韓国海軍によるレーダー照射問題について、くわしいことはここでは書かない。
ウソにウソを重ねる韓国の態度が問題なのもここでは書かない。

問題は、野党第一党の立憲民主党がこれに沈黙していて、国民の批判が殺到していることだ。
上の報道とボクが見た範囲内では、立憲民主党は公式ツイッターで、レーダー照射問題について何も述べていない。

これは国家として取り組まないといけない重大な問題のはず。

 

一国民としてはそう思うのだけど、いま立民のTwitterをのぞいたらこんなツイートがあった。

できるなら、国民の反応も気にしてほしい。
枝野氏のツイートを見たら予想が的中。

 

 

国会議員がお寺で気持ちよく歌えるのも、こういう人たちが日本を守っているからだ。

 

親安倍も反安倍も関係なく、いまは与野党が一致団結してほしいのだけど、立憲民主党は沈黙したまま。
これじゃ、暗に韓国を支持しているのと同じだ。

上の記事で、ジャーナリストの安積明子氏が立民の態度をこう批判している。

自民党や安倍政権にばかり『脅威』を感じて批判するのはおかしい。国民的視点が分からないのでは、政権を担う資格はない

 

立憲民主党は野党第一党なのに、野党間の調整がぜんぜん進んでいない。

それで読売新聞の記事(2019年01月12日)では、他の野党からも批判されていた。

社民・又市氏やゆ「立民、政党の体なしてない」

 

野党ナンバーワンの座をめぐって主導権争いはするけど、自衛隊員の生命にかかわる問題では貝になる。
これはヒドイを超えて、ただただムゴイ。

他の選択肢が自滅すれば、自然と「安倍一強」になる。
立憲民主党をはじめ野党のサポートがあれば、安倍政権が日本の歴代1位の長期政権になることはきっと可能だ。

それが不本意なら、まずは何でもいいから、レーダー照射問題につての立場をハッキリさせてほしい。
日本の首相を支持する最大理由が「他の人よりはいいから」という状態が続くのはさびしい。
これを変えるのは野党しかいない。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。