【謙虚になれ!】文大統領の“反日演説”と日本の主要紙の反応

 

この人が韓国の大統領になってから、日韓関係は本当に悪くなった。

それでもこりない文大統領は1月10日、“反日むき出し”のヒドイ演説をおこなう。

このなかで文氏が日本に対して言ったことは、だいたいこんな感じだ。

「(徴用工問題は)韓国政府がつくり出した問題ではない」
「過去の不幸な歴史のせいで、つくり上げられた問題」
「日本政府が歴史に対してもう少し謙虚な立場を持つべき」
「日本の政治家や指導者が、政治争点化して拡散させるのは賢明ではない」

 

いまの徴用工訴訟問題の解決責任は文大統領にある。
なのに何の解決策も示さないで、日本に責任を押し付けてくる。
賢明でなくても最低限の謙虚さがあったら、とても言えないセリフだ。

こんな文大統領には日本政府もご立腹。
菅義偉官房長官はこう言った。

「文大統領の発言は韓国側の責任を日本側に転嫁しようというものであり、極めて遺憾だ」
「協定違反の状態を見直す責任を負うのは当然、韓国側である」

では、日本のマスコミは文大統領のスピーチをどうみたか?

翌日(2019年1月11日)の全国主要紙の社説を見てみようず。

 

 

朝日新聞は相変わらず韓国寄り。
韓国には母のようにやさしく、祖母のように過保護だ。

不幸な植民地支配の下で起きた問題だけに、双方が硬直した姿勢をとらず、歩み寄らねばならないのは当然だろう。

徴用工問題 日韓で克服する努力を

 

「過去の不幸な歴史のせい」という文大統領の言葉を、日本政府は「韓国側の責任を日本側に転嫁しようというもの」と否定したけれど、朝日新聞はこれを認めてしまった。

いまの徴用工訴訟問題は、韓国最高裁が国際法を無視する判決を出したことで起きた問題だ。
日本政府は韓国の立場より先に、日本企業を守らないといけない。
だから日本は韓国に、「国際社会の法や秩序を守ってほしい」と言い続けるしかない。
いま日本が譲歩すれば、韓国はこれを「学習」してしまう。

この問題を解決するために、朝日新聞は韓国政府に「外交問題をこじらせない策を早期に出してもらいたい」と注文する。
でもそんなことなら、日本政府が前から韓国に言っている。
その間にも、日本企業に次々と賠償命令が下ってしまった。
いまはもう、韓国に「お願い」をしている場合ではない。
その先を考える段階だ。

 

いつもは朝日新聞と同じく、韓国にはやさしい毎日新聞も今回はちょいと厳しい。
日本の植民地支配の責任を強調し、責任逃れをする文大統領をこう批判する。

これを清算して前進したはずの65年体制をどう考えているのか。問題解決に正面から向き合っていないと言わざるを得ない。

文大統領の徴用工発言 政治のリーダーが解決を

 

そのうえで文大統領にはリーダーシップを発揮し、「早期に解決に乗り出すべきである」と書く。
いまの日韓関係は過去最悪レベルで待ったなし。
問題を作り出した側がそれを解決しないといけないのだから、韓国に早期の問題解決をせまるのは当然。

でも毎日新聞はやっぱり韓国に甘かった。
日本政府が考えている国際司法裁判所への提訴には批判的だ。
韓国を怒らせたくない気持ちは分かるけど、それを最優先にしないでほしい。
日本と韓国が世界の法で裁かれるというのはとてもフェアだ。

そして社説の最後は、日韓が互いの関係の重要性を「再認識すべきである」というお決まりのパターンで、結局は韓国寄りの「どっちもどっち論」になっている。
マンネリ化の指摘は避けられない仕上がりだ。

 

朝日・毎日新聞と比べると読売新聞は韓国に厳しい。

文大統領は問題解決の責任から逃れようと必死だけど、読売新聞はそれを許さない。
「責任を放棄しているのではないか」と批判してこう書く。

問題は、徴用工問題について、「韓国政府が作り出したものではない」と強調し、日本に「過去の不幸な歴史」への「謙虚な姿勢」を求めたことだ。

徴用工問題 文氏は判決を言い訳にするな

 

文大統領の「日本の植民地支配が~」も一蹴だ。
1965年に日韓が関係を正常化している。
それと同時に、日韓両政府が請求権問題の「完全かつ最終的解決」を確認した。
これを理由に読売新聞は、「日韓は、植民地支配に関する認識の違いを乗り越え」たと指摘。

朝日・毎日新聞が嫌がっていた国際司法裁判所への提訴も、読売新聞はそれも仕方ないという立場だ。
「冷静に対処し、韓国の不当性を国際社会に訴えていくことが求められる」と書いている。
同意。
いまは韓国への配慮より、問題の解決が大事だ。

 

最後は産経新聞。
この新聞は、韓国への厳しさには定評と安定感がある。
今回もその期待を裏切っていない。

文大統領にリーダーとしての自覚を求めると同時に、グローバルスタンダードでの解決を要求している。

一国の指導者として、あまりに無責任であり、受け入れられない。国家間の約束と国際ルールに従い、事態を収拾するのが、政治であり大統領の役割であるはずだ。

文大統領演説 余りに勝手な日本批判だ

 

また、日本に「賢明」になることを求めた文大統領に、「「賢明」でない指導者は文氏自身であることに気づくべきだ」とブーメランを投げ返す。
すでに終わった問題を何度も持ち出して、未来志向の日韓関係のジャマをしているのは文大統領だから、この指摘はやむなし。

産経新聞は日韓関係の重要さを認識しつつも、「韓国に非を鳴らし、まっとうな対応を迫っていく」という態度を日本政府に求めている。
このへんは読売新聞に近く、朝日・毎日新聞とは大きく違う。
でも、これはまったくその通り。
「日本が韓日関係を重要と考えるなら~」と、友好関係を人質にとって言うことを聞かせようとする韓国のやり方には、はっきりとノーを言うべきだ。

 

言うことは違っていても、日本の主要紙の反応は全体としては文大統領に厳しい。
それで朝鮮日報が下の記事(2019/01/12)で、「こうしたことはあまりない」と書いている。

文大統領の対日批判発言に日本の5大日刊紙が一斉に批判社説

あの演説を聞けば、当然こうなる。
この思いが青瓦台(韓国の大統領官邸)に届きますように。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。