キレイな動機で違法行為。くたばれ日本人の「物乞い旅行者」

 

どこの国でも、歓迎される外国人と嫌われる外国人観光客がいる。

いつもは穏やかなニュージーランド国民を激怒させたイギリス人観光客がいた。
それも個人ではなく家族で。

AFPにそのニュース(2019/01/17)がある。

「ブタにも劣る」英国人観光客、不品行で国外退去の危機 NZ

紳士の国から来た一家は、羊の国でなにをしたのか?
上の記事によると、彼らはごみを散らかす・暴力を振るう・無銭飲食に脅迫行為などやりたい放題。
北斗の拳に出てくる悪党のような家族だ。
あるニュージーランド人女性がごみを片付けるよう言うと、家族の子どもから「頭をかち割るぞ」と言われた。
親もそれ相応に違いない。

この家族について、オークランド市長がラジオ番組でこう言う。

「やつらは人間のくず、蛭(ヒル)だ」
「やつらはブタにも劣る。ニュージーランドから出て行ってもらいたい」

日本でもルールやマナーを守らない外国人観光客には国民が怒るけど、「やつらはヒルだ。豚以下だ」と言う市長はいない。

 

 

日本人観光客にも海外で迷惑をかけるヤカラがいるけど、市長に「やつらはブタにも劣る」と言われるほどヒドイのは聞いたことがない。

少し前のデータだけど、日本人は3年連続で「世界最良の観光客」に選ばれたぐらいだから。
この記事をどうぞ。

「世界ベストツーリスト」の日本人が、外国でしてはいけないこと。

ちなみにこの調査で日本人は、「行儀の良さ」「礼儀正しさ」「清潔さ」でのポイントが高いけど、「気前の良さ」や「チップの多さ」では評価が低い。

 

いままの海外旅行の経験からも、日本人がマナーや礼儀の面では世界トップクラスの評価を受けていることはわかる。
でも、前々から気になっていたけど、不法就労に対する考えが甘い日本人は多い。
東南アジアを旅行していたとき、自称・貧乏旅行者が旅の資金を手に入れるために、路上で歌を歌ったりポストカードを売ったりするのを何度も見たし聞いた。

もちろん、就労ビザを取っていればいい。
そうでなければ、ただの犯罪行為だ。
違法行為をしているわりには、そうした日本人に罪の意識がない。
むしろそれを「オレの旅のスタイル」と武勇伝にする人も多い。

10年前ならボクも、資金をかせぎながら海外を旅するのもカッコイイと思っていた。
でも、いまは時代が違う。
不法就労をカッコイイと言っていい時代じゃない。
欧米ではそんな旅行者を「beg-packers」と呼ぶこともある。
ベッグとは「物乞い」という意味。

くわしいことはこの記事をどうぞ。

違法な路上パフォーマンスで海外を旅する日本人は、もう消えるべき。

 

観光客ではないけど、韓国で不法就労をしていて国外追放処分を受けた日本人もいる。

結婚前になんで違法行為をしていたのか。

 

不法就労に対して罪の意識が薄いらしく、ベッグパッカーの日本人はけっこういる。
ネットで探してみたら、こんなのが次々と出てくる。

私も今回タイにいくので、東南アジアバスキングをしたいと思っています。
ジャンルは似顔絵、書道(名前を漢字で書く)、マッサージ(ハンド、肩など)を考えています。
バンコクや、チェンマイで行う予定ですが、どこがお勧めなどありましたら是非アドバイスお願いします。

 

この質問には、誰かがこう釘を刺している。

「バックパッカーの風体で路上パフォーマンスなんてすれば、間違いなく警察に持って行かれます」

就労ビザなしで金儲けをしていたら、逮捕は覚悟しないといけない。
強制退去になったらパスポートにその記録が残るから、その後いろいろと不利益があると思う。

 

世界一周ブログを見ていると、こんなのがちょくちょく登場する。

「路上に出ると、現地の人との距離が縮まる」

ってみんな言ってる通りだね!
へんなプライドとか持たずにもっと早くにとりあえず座っとくんだったなぁ。
すごい、書道コミュニケーション。

バスキングってすごい。

場所を変えて、カオサン通りの入り口でやってみる!!

すると人通りがちょっと増えて、三時間で450バーツ(1350円)くらい入れてもらえた

まぁ、あんま稼げなかったわけだけど、値段の問題じゃないからね、こーゆーのは!

やるかやらないかだから

そんで夜は、稼いだお金で、タイの焼肉+ビールですわな、もちろん

ひょえーーーーーー!

この時のビールが世界で一番うまい!これは間違いない!

 

こうした日本人観光客のブログを見ても、申請して許可証を手に入れている様子がない。
もちろん、合法的に路上パフォーマンスやバスキングをしている旅人もいる。

上のブログを読んでいると、こういう日本人はもう善悪の判断がつかなくなっている。

「現地の人とのコミュニケーション」
「やるかやらないかだから」
「この時のビールが世界で一番うまい!これは間違いない!」

こう書く人間に犯罪者の自覚はない。
夢とか交流とか、動機がキレイなら行為もキレイに見える日本人バックパッカーは多いと思う。
たとえマナーを守っていても法を破っていれば、それは旅人ではなくて罪人。
バスキングや路上パフォーマンスとカタカナを使っても、許可なくやっていれば、それは違法行為でしかない。
違法売春を援助交際と言い換えても、やってることは同じ。

「beg-packers」について欧米のメディアを見ると、「恥知らず」と厳しく批判していることもある。
違法な日本人ベッグパッカーにも、「やつらは人間のくず、ヒルだ」とまでは言わないけど、「くたばれ」とは思う。

 

海外で不法就労をしていてそれがバレたら、韓国での例のように、まず間違いないなく強制退去処分になる。
するとどうなるか?

ある日本人旅行者の例を見てみよう。
その日本人女性は観光ビザを申請する用紙に、イギリスでの滞在時間を「6ヵ月」と書いてしまう。
でも空港で、そのために必要なお金を持っていることを証明できなかった。

「十分な所持金がないのに入国するということは、こいつはイギリスで不法就労をするのだろう」と入国審査官が判断してもおかしくない。
かわいそうにこの女の子は、イギリスへの入国を拒否される。

そして、日本への強制送還が決定。
そのときの様子をブログでこう書いている。

帰りの便が予約され、強制送還が決定。

・・・もう、ただただショックだった。

指紋と顔写真を撮られ、記録されたし。
持っている荷物の中身を取りたいときもいちいち職員に言って、自分の荷物まで職員と一緒にとりに行かないといけないし。
寝るところも待合室みたいなところに寝させられるし。

イギリスから強制送還されました…

 

この日本人は不法就労をしたわけではない。
それを疑われて、入国が認められなかった。
これで強制送還というのも気の毒だけど、どうしようもない。

でも、不法就労で旅行資金をかせぐ日本人ベッグパッカーが増えると、ふつうの日本人観光客もこうなる可能性が高くなってしまう。

なのでもう一度言おう。
日本人の「物乞い旅行者」はもうくたばってしまえ。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。