アフリカ旅行の治安(安全)が違う。横断(フランス)ルートと縦断(イギリス)ルート

 

はじめの一言

「日本の『武士道』は素晴らしいのであり、天下無比のパワーを秘めているのです。このような『不言実行』あるのみの不文律を築き上げてきた民族の血を引く日本人は、もっと自信と誇りを持って、積極的に『国際社会のリーダー』の役割を果たしていくべきではないでしょうか(李登輝)」

「日本賛辞の至言33撰 ごま書房」

 

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李登輝(ウィキペディア)

李登輝(りとうき)は台湾の元総統(1988年 – 2000年)。
日本統治時代(1895年~1945年)に生まれた日本通。

 

 

今回の内容

・アフリカ旅の横断ルートと縦断ルート
・ルートを開発した国

 

・アフリカ旅の横断ルートと縦断ルート

かなり大ざっぱだけど、アフリカ旅には大きく分けて2つのルートがある。

・南アフリカ~エジプトと、アフリカ大陸を縦に旅するルート。
・セネガル~ソマリアと、アフリカを横に旅するルート。

 

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国 ・地域別の海外安全情報

でも、今はルートが「あった」といった方がいい。
セネガル~ソマリアという「アフリカ横断ルート」を旅することは、現実的にはムリだから。

マリやニジェールには退避勧告が出ていて、旅行なんてとてもできる状態じゃない。
ソマリアなんて「リアル北斗の拳の世界」と呼ばれていて、何でもアリの無法地帯に等しい。

今アフリカを旅するなら、ほとんど縦断ルートになるだろう。

 

さて、この縦ルートと横ルートを見てみた場合、何か気がつかない?

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アフリカの横断ルートには、「赤」や「茶色」の国が多い。

「赤」は外務省が出している海外渡航情報で、もっとも危険な「レベル4」に指定されているところ。

「レベル4:退避してください。渡航 は止めてください。(退避勧告)」

その国・地域に滞在している方は滞在地から,安全な国・地域へ退避してください。この状況では,当然のことながら,どのような目的であれ新たな渡航は止めてください。

 

このレベルので国は、テロや犯罪に巻き込まれる可能性が高くて、治安が極度に悪化している。
いるだけで生命を失う危険があるようなところ。
すぐにでも脱出しなくてはいけない国。

 

「茶色」はレベル3で赤のレベル4よりはまし。

「レベル3:渡航は止めてください。 (渡航中止勧告)」

その国・地域への渡航は,どのような目的であれ止めてください。(場合によっては,現地に滞在している日本人の方々に対して退避の可能性や準備を促すメッセージを含むことがあります。)

 

でも「茶色」は、観光旅行で行くような国ではない。
こうした国へ行くことは、冒険ではなくて「無謀」なだけ。

 

アフリカ横断ルートに比べて、縦断ルートには「黄色」や「無色」の国が多い。

黄色は注意レベル1の国。

「レベル1:十分注意してください。」

その国・地域への渡航,滞在に当たって危険を避けていただくため特別な注意が必要です。

 

タイやベトナムがこの黄色のレベル。

アフリカのに南は無色の国が多い。
特に注意が出ていない。
この「無色の国」は、治安が良いとされている。
たとえば、日本・アメリカ・イギリスなどがある。

 

とはいえ「無色の国なら、どこも同じぐらい治安が良い」ということはないだろう。
無色のなかでも、治安の良いところと悪いところがある。
南アフリカと日本の治安が同じレベルとは考えられない。

あくまでの目安。

 

このアフリカの色分けを見ただけでも、旅行のしやすさが分かる。
やっぱり、行くなら縦断ルートでしょ。

 

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・ルートを開拓した国

このアフリカ横断ルートと縦断ルートには、それぞれ「開拓」した国がある。

横断ルートは、フランスによって開拓された。
それがフランスのアフリカ植民地政策になる。

アフリカ横断政策

フランスがアフリカ植民地化の際してとった政策。西アフリカ・サハラ地域と東のジブチとの連結を目指した

(世界史用語集 山川出版)

 

このアフリカ縦断ルートは、イギリスによって開拓されている。

アフリカ縦断政策

イギリスがアフリカ植民地支配化に際してとった政策。北のエジプトと南のケープ植民地との連結を目指した

(世界史用語集 山川出版)

 

さて、これまで書いてきたことを組み合わせると、こんなことが言える。

フランスが開拓したアフリカ横断ルートの国は、政情不安で治安が悪い国(赤や茶色)が多い。
イギリスが開拓したアフリカ縦断ルートの国は、比較的安定した国が多くて旅行ができる。

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。