日本に対する韓国の態度:反日や用日ではなく「克日」を頑張れ

 

日本に対する韓国の見方は1つだけではない。
「反日」が圧倒的に目立つのだけど、ほかにも「克日」や「用日」もあるのだ。

克日とは、「日本に克(うち勝つ)」という韓国人精神のこと。
具体的には、日本企業よりすぐれた製品を作り出すことやスポーツ・科学・文化の分野で日本を上回る世界的な評価を受けること。

韓国の克日精神があらわれるのは秋。
ノーベル賞という世界の評価を韓国は異常に気にする。
これと日本を結び付けるから、「日本はノーベル賞受賞者〇〇人、一方韓国はゼロ」といった記事がよく出る。
韓国メディアのこんなガッカリ報道は、日本のネットでは秋の風物詩になっている。

「日本に負けるな、追いつけ追い越せ」という克日は韓国人を最高にやる気にさせる。
でもこの前提は、「日本の経済力や技術力は韓国を上回っている」ということ。
もちろん韓国が勝っている部分もあるけど、総合力で見たら、韓国にとって日本の背中はまだまだ遠い。
韓国人もそれは認めている。
だから「韓国の利益ために日本の力を利用しよう」という、ポジティブで自己中心的な「用日」の発想が出てくる。

 

これは3月4日のソウルの空。
大気汚染のため、太陽は輝きを失っている。
この写真を撮ったアメリカ人は、「the picture is REALLY what it looks like(本当にこんな感じなんだって!)」とメッセージを書いていた。

 

2週間ほど前まで、韓国の大気汚染は過去最悪レベルのひどいものだった。

韓国はこの原因を、「微小粒子状物質「PM2.5」が中国から飛んでくるから」としている。
でも中国は「なんの根拠があってそう言っているのか?」と、韓国側の主張をガン無視。

中国政府から一蹴されても、汚染物質は次々やって来る。
困った韓国の出した答えは「用日」だった。

共同通信の記事(3/21)

潘氏、日中や北朝鮮との協力訴え 大気汚染対策のトップ就任前に

大気汚染を何とかしようと韓国政府は対策組織を立ち上げた。
そのトップを任されたのが国連総長をしていた潘基文(パンギムン)氏。
その潘基文氏が日本に「協力」を訴える。

なるほど。だが待ってほしい。
韓国の大気汚染は日本が原因ではない。
自分の空は自分できれいにするべき。
韓国側が「原因」と主張する中国や、同じように汚染に苦しむ北朝鮮に協力を要請するのはわかる。

でも、日本は巻き込まないで冷徹に無視してほしい。
潘氏は「大気汚染問題には国境がない」と言っているのだけど、日本はいま大気汚染で苦しんでない。
だからこれは日韓共通の問題ではない。

韓国による「空のお掃除大作戦」に日本が参加しても、とくにメリットもなさそうだ。
責任もメリットもなかったら、日本がそのプロジェクトに参加する理由がない。

だからこれは、日本に知恵や技術の提供を求める韓国の「用日論」なのだ。
さすがに資金までは求めないと思うけれど。

 

「日本も協力を!」と訴えた潘氏に対するヤフコメの答えがこれ。

 

中国政府が韓国の呼びかけに応じるかは知らないけど、とりあえず韓国ではいま、中国製の空気清浄機の売り上げが好調だ。

中国から飛来する汚染物質に、中国製品で対抗する。

そんなギャグみたいな状況について、朝鮮日報が「韓国に空気清浄機を売りつける『大気汚染源』中国」というコラムで怒っていた。

まあ、この不満はごもっとも。
「大気汚染の原因は中国だ」という韓国の主張が正しいなら、「空気清浄機を売りつける」という韓国の苦々しい気持ちはわかる。
殴られてケガしたあとに、包帯を格安で売ってもらってもうれしくない。

でも韓国が中国に抗議しても、「何を根拠としているのか?」と門残払いされるのがオチ。
それで韓国の潘基文氏は日本に協力を訴える「用日」を唱えたのだけど、いまこそ「克日」の出番では?

発想を逆にするのだ。
韓国が中国に空気清浄機を売りつければいい。
身近なところで、こんな例もあるのだから。

日本経済新聞の記事(2013/2/8)

中国、大気汚染深刻化で日本製空気清浄機販売が急伸、中国製は大苦戦

この当時、中国の大気汚染はすさまじかった。
それでみんなが救いを求めて、日本製の空気清浄機に手を伸ばす。
中国製の安いものもあったけど、健康や安心を重視した中国人のチョイスは日本製品だ。
健康は反日に勝る。
自分や家族の安全を考えたら、高くても信頼と高性能を選ぶ中国人は多いのだ。

 

大気汚染に苦しむ韓国は日本を巻き込むことを考えてはいけない。いまこそ「克日」だ。
中国製品を上回る空気清浄機を韓国メーカーがつくって売り出せばいい。
もちろんいまは2013年ではないし、中国はこのときとはぜんぜん違う。
でも、「中国が原因だ!中国が悪い!」と怒っていても、PM2.5が減少することはないし、中国政府から相手にされることもない。
その間にも、中国製の空気清浄機は売れていく。
下手したら韓国政府が税金をつかって、中国の空気清浄機を家庭や学校に広めるかもしれない。
そうならないように、韓国メーカーはいい製品を生み出す努力をするべき。

韓国の空は韓国がキレイにするしかない。
それに日本へ協力を要請する前に、ディーゼル車の割合を減らしたほうがいい。
韓国ではディーゼル車が4割を占めていて、これが大気汚染の大きな原因になっているのだから。

中国を非難する前に、日本に頼る前に、韓国にはするべきことがある。

 

 

「困ったときの用日」は大気汚染だけではない。
経済面においては、韓国が経済危機をむかえたときの「保険」として、日本に通貨スワップ協定を結んでほしいと本気で考えている。
さらに外交でも、韓国は自国の利益のために、日本の力を利用することをためらわない。
いま険悪になっているアメリカとの関係を、韓国はこんなふうに修復しようとしている。

中央日報の記事(2019年03月26日)

複数の専門家は日本を活用しなければならないという助言も出した。日米関係に精通した消息筋は「韓国政府が先に韓日米の対北政策協議会を開催しようと提案すれば米国も動いて日本も牽制(けんせい)できるだろう」と助言した。

米国務省、韓国外交部に「金剛山のことを言うなら来るな」

 

「韓国ファースト」で、国益のために日本を巻き込む。
そして日本の力をつかって状況を打破する。
この考え方は潘基文氏とまったく同じだ。

でも日本は韓国の召喚獣じゃない。
用日に頼っている限り、克日なんて絶対に無理。

韓国に対する日本の反応を見ていると、反日と用日にはかなり批判的だけど、克日についてはそうでもない。
韓国が「日本に追いつけ追い越せ」で力をつけて、自分で自分を助けるのなら歓迎する人は多いはず。
でも、その過程で生じるライバル心が重いのだけど、それはガマンするしかない。

 

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