日韓友好はいいけど、韓国の歴史教科書や新聞記事に問題アリ

 

はじめの一言

「日本には測り知れない富をもち、半ば飢えた階級の人々の上に金権をふるう工業の支配者は存在しない(シーボルト 江戸時代)」

「逝きし日の面影 平凡社」

 

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前回の記事で、こんなことを書いた。

韓国が「歴史的事実」として、学校で教えていることや社会で信じられていることが、日本にくると「確証がない」「そんな事実はない」と否定されてしまうことがある。

 

その具体的な例として、高句麗のお坊さん「曇徴(どんちょう)」をあげた。

韓国の歴史教科書(小学校)では、曇徴についてこのように書いてある。

高句麗の文化を日本に伝えてあげた曇徴

「わかりやすい韓国の歴史 明石書店」

 

でも、日本では「曇徴が本当にそれをしたかどうか、確認されていない」となっている。

曇徴【どんちょう】

推古天皇18年(610年)に来朝した高句麗(こうくり)の仏僧。生没年不詳。儒教の五経,絵画の彩色の法,紙・墨の製法,農具まで伝えたとされるが,確証はない。

 

でも、これは日本と韓国の歴史認識だけではない。

韓国では、新聞やテレビのマスコミ報道でも、ときどきこんなことがある。

韓国で「こういうことがあった」と新聞やテレビが伝える。
でも、日本やアメリカから「そんな事実はない」「そんな事は言っていない」と打ち消されるようなことが、ちょくちょくある。

具体的には

「韓国 そんな事は言っていない」で検索してほしい。
これを「韓国の完成された様式美」と揶揄(やゆ)する人もいる。

 

 

なんで、韓国ではこんなことがあるのか?
それは、韓国人は自分の希望的観測でものごとを考える傾向が強いから。

そのことには、誰よりも韓国人自身が気づいている。
たとえば朝鮮日報は記事(2016年9月11日)で、そんな韓国人に注意している。

本当に深刻な問題は、国際社会と周辺国に対する韓国人の独特な理解の仕方が完全に固まっており、簡単には変わらないという点にある。
国際情勢に対する客観的理解や分析は後回しにして、われわれの希望や期待を前面に出すものの見方に完全にはまり切る傾向が非常に強いのだ。

(日本はいくら侮辱し続けても韓国の友好国であり続けるのか)

 

「客観的な理解」よりも「希望や期待を全面に」出してしまう。

「このようにあった」という事実よりも、韓国人の価値観や常識から「こうあってほしいこと」「こうあるべきこと」を優先して記事を書いてしまう。
これでは、正確に事態を把握できない。

そんな状態で記事にしてしまうから、後になって「そんな事実はない」「そういうことは言っていない」と否定されてしまう。

 

でも、韓国の国民感情にあわせて記事を書いた方が、新聞が売れるから仕方がない面もある。

売上のために真実が犠牲になる。
これは韓国に限ったことではない。
日本でもあることだ。

 

韓国には「檀紀(だんき)」という独特の年号がある。

 

でも、これが韓国の特徴でもある。
このことは、日本と韓国の歴史教科書と新聞を読んでいると分かる。
日本の歴史教科書や新聞記事では、主観的な意見をなるべく書かないようにしている。
その文を書いた人間の感想や善悪の判断は、排除している。

でも韓国は違う。

教科書や新聞記事でも、個人的な考えをふんだんに取り入れてしまう。

小学生の歴史教科書では、「日本に教えてあげた」と「~してあげた」という表現をよく使う。

先ほどの新聞記事での批判は、「国際情勢」という言葉を「歴史的な事実」にそっくり入れ替えることができる。

歴史的な事実に対する客観的理解や分析は後回しにして、われわれの希望や期待を前面に出すものの見方に完全にはまり切る傾向が非常に強いのだ。

 

「古代韓国は日本より優れていた」という「願望」や「先入観」にもとづいて教科書を書いてしまう。
だから、日本から「~とされるが,確証はない」と否定されてしまう。

ソウル新聞の記者が韓国メディアの特徴を5つ書いてる(2013.07.10)。

[이도운의 빅 아이디어] 한국 언론의 5대 특징

これがその5つ。
*韓国語の文を機械翻訳して修正した文。

・単刀直入
内容を切り捨てて、必要な単語だけを寄せ集めている。

・針小棒大
小さな問題を全体的な問題として誇張する。
だから、後になって「大したことなかった」となることがある。

・我田引水
どんな問題でも、自分の好きなように解析する。

・竜頭蛇尾
大声で問題提起をするけれど、最後は立ち消えになる。

・付和雷同
他人の主張に合わせる。明らかになっていないことでも、「それはきっとこうだ」「これが事実だ」とう雰囲気をつくっていく。

 

ボクがここまで書いてきたことは、「我田引水(どんな問題でも自分の好みに合わせて解析する)」に相当する。

事実よりも、記者の希望や価値観から「こうあってほしい」「こうあるべきだ」ということを優先して記事を書いてしまう。

それが事実であるということを確認(裏付け)しないから、日本に「そんなことは言っていない」と無慈悲に否定されてしまう。

 

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韓国の歴史教科書や新聞記事を読んでいると、ときどき「なんでこんなことを書くんだろう?」と疑問に思ってしまうものがある。
率直に言って、日本人としては「イラッ」とすることも。

ふつうの日本人がこれを読むと、韓国に対して悪い印象をもってしまうだろうなあ、と思ってしまう。
これでは日韓友好は難しい。
でも、たぶんそれを書いた韓国人に悪意はない。

 

「韓国人は、日本に対して文化的優越感をもっている」ということや「客観的理解や分析は後回しにして、希望や期待を前面に出す」ということが分かると、韓国人の記事が理解しやすくなる。

記事の内容だけではなくて、「どういう認識でその記事を書いたか?」というところまで知ろうとすると、より深く韓国人の考え方や価値観が分かってくる

そうすると、「イラッ」としてしまうところでも許せるかもね。

 

日本と韓国にはいろいろと難しい問題があるけど、日韓が仲良くなることには賛成している。
そのためにも、韓国の歴史教科書や新聞記事で、「先入観」や「願い」をなるべく排除して書いてくれたらいいんだけど。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。