「旅」と「旅行」の違いをつけたがる人たち

 

今まで別のブログにあった記事を、都合でこっちのブログに引っ越しした記事です。どっかで見たことある」と思った方は、すみません。
加筆:修正して、内容を変えています。

 

今回の記事は、今まで出会った旅人の一部を取り上げて、それを大げさな表現にしたものです。少しの事実にかなりの想像を加えたもので、まあ、韓国でいう「ファクション」のようなものです。

「最近の韓国時代劇は『ファクション』とよく呼ばれます。『ファクト(事実)』と『フィクション(創作)』の融合というわけです。

「朝鮮王朝の歴史はなぜこんなに面白いのか(康熙奉)」

 

ちなみに、韓国の場合、時代劇だけじゃなくて、日本についての新聞やテレビの報道も「それって、ファクションじゃない?」というようなものが多いです。

 

その記事の中から、「フィクションを取り除いてファクトを取り出す」ということが本当に難しいです。 まあ、「報道を鵜呑みにしないで、自分の頭で考える」という情報教育のレッスンにはなるかもしれないですけどね。

 

「韓国の日本に関する報道」に興味がある人は、記事の下のリンクからどうぞ。

この記事もそのようなファクションや娯楽のようなものだから、本気で受け取ったり、信ぴょう性とかを考えたりはしないでください。
遊び半分、冗談半分です。

 

ボクにとって、旅での楽しみなことは、旅先での人との出会い。
旅での辛いことは、出会う人を選べないこと。
自分は、「出会った人は、すべて良い人ばかりだった」というほど運が良くはないし、「どんな人でも仲良くなれる」というほどの人格者でもない。
「合う・合わない」の相性は、どうしてもある。

 

今まで出会った旅先で出会った人で、苦手な人にもたくさん会った。
考えてみると、そういう苦手な人には、共通点がある。

旅と旅行を分けていて、「旅はいいけど、旅行はダメ」という上下の違いを、はっきりつけたがる人。
その旅と旅行の違いはあいまいで、自分が考えているスタイルが「旅」で、それから離れるほど「旅行」になる。
さらに、その人イメージから一番離れたものは、「観光旅行」になる。

 

旅行や観光旅行を旅より「下」に見たり、バカにしたりする人は実際にいた。
今もいるでしょ、きっと。

 

「旅行と旅の違い」について一番多い考えは、「パッケージツアーは旅行で、基本的にすべてを自分でする自由(個人)旅行は旅」というものだと思う。
確かに、その二つは違う。
旅行会社にいろいろしてもらうパッケージツアーは、自分でしなければいけない自由旅行は別ものだ。

パッケージツアーと自由旅行を区別することはいいけど、それに上下・優劣の違いをはっきりつけるような人が自分には苦手。
また、そういう人は、自由旅行の中でも、さらに細かく「旅と旅行」に分けたがる。

 

その基準はあいまいで、「オレがそう思ったもの」みたいな「自分基準」になる。だから、何が旅で何が旅行かは、言う人によってバラバラ。

そうした人たちの思いはどうであれ、世間一般では、旅も旅行も同じ(ような)ものとみられている。
ウィキペディアで「旅」を調べると、こうある。

「本項目では旅行(りょこう)、旅(たび)について解説する。」

 

「旅」と「足袋」は別物だから、別のページになっているけれど、旅は旅行と同じものとして説明がある。
でも、ウィキペディアの中でも、旅行はこんな感じで細かく分けられてはいる。

旅の分類と言ってもさまざまな方法があるが、例えば次のような分類が可能である。

(目的による)修学旅行、商用旅行、研修旅行

(動機による)新婚旅行、卒業旅行、

(形態による)自由行旅/ パッケージツアー

 

全体としては、旅と旅行は同じ。
それを「目的」「動機」「形態」に分類していき、さらに「形態」を細かく分けると、ようやく、自由旅行とパッケージツアーとに分かれる。

 

ただ、旅と旅行の違いにこだわる人は、「自由旅行 / パッケージツアー」の中の「/」の部分をとても重視している。
さらに、自由旅行の中でも「旅行/旅」の違いをつける人もいる。
その基準は主観的なものだから、何が旅行で何が旅かは、さっきも書いたけど人によって違う。

 

例えば、今までに、こんな違いを付けている人に会ったことがある。

・「るるぶ」を持っているのが旅行で、「地球の歩き方」を持っているのが旅。

・「地球の歩き方」なら、みんなと同じところに行くツアーと変わらないから、そ
れは旅行で、「ロンリ―プネット」(外国人向けの英語で書いてあるガイド
ブック)なら旅。

・そもそも、ガイドブックを持っているのは旅行で、そういうものを持たないのが
旅。

 

結局、「自分がしているスタイルが旅で、それ以外は旅行」というセルフジャッジだから、言う人によって答えが違う。

とはいえ、ここまで極端でなかったら、自分も20代は旅と旅行の違いを強く意識していた。
ウィキペディアにあった「自由旅行 /パッケージツアー」とまったく同じ考え方で、「自由旅行が旅でパッケージツアーが旅行」と分けていて、その違いに敏感になっていた。

 

それだけじゃなくて、「旅行は旅よりワンランク下」なんていう、上下・優劣の違いまでつけていた。
結局、「自分がしていることはすごい」と思いたかっただけのことで、恥ずかしい限り。

 

「オレがしていることはすごいだろう!」なんていう露骨な自慢をすることができないから、「ああいうのは旅じゃなくて旅行だよね」と、自分以外を低くするという方法をとっていただけのこと。

 

でも、自由旅行をしている人なら、一度はこんなふうに考えるんじゃないかな?
特に、20代で自由旅行をしている人は、そう思いたくなることがあると思う。
30過ぎても、こんなことを考えていたら、さすがにイタイタしい。

 

こう考えると、ボクにとって苦手な人というのは、その人の中に自分のイヤな部分を見ているからなのかもしれない。
「旅と旅行をはっきり分けていて、それに上下の違いをつける人」が苦手、と言っても、以前の自分がそう考えていたしね。

 

ちなみに、今は、パッケージツアーと自由旅行を組み合わせた「ハイブリッド旅」をしている。
それでも、これが一部の人には受けが悪いけどね。

ハイブリッド旅ってどんなものか?
それがどう、受けが悪いのか?

次回に書いていきます。

 

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。