外国人が国の価値観を尊重することが大事:オランダの選挙から


 

多文化共生をアピールする浜松市には、たくさんの外国人が住んでいる。

それには、良いこともあれば悪いこともある。

「外国人との共生」に視点をむければ、3月15日におこなわれたオランダの選挙結果には注目してもいいと思う。

今の日本では少子高齢化がすすんでいる。
これからは、外国人の労働者が日本にき来て自分と同じ地域で生活するようになる。
その可能性は高い。
今の浜松市のように、外国人との共生が日本の各地に広がっていくと考えていいだろう。

その意味で、「外国人といっしょに生活するためには、どんな考え方がだいじなのか?」ということを今から考えておく必要はある。

オランダの選挙結果は、その参考になる。
簡単にいったら、「日本の価値観を否定するなら、日本から出ていけ」という考え方が重要ということ。

 

 

「私はイスラーム教がキライだ。モスク(イスラーム教の礼拝所)は閉鎖するべき」
「オランダには移民や難民はいらない」

そんな過激な主張をして、自由党のウィルダース党首はオランダのなかで存在感をアピールしてきた。

そんな極右で排他的な考えをしているウィルダース氏が、オランダの選挙でどれだけの支持を集めるか?
「外国人との共生」を否定的に考えているオランダ人はどれだけいるのか?

オランダの選挙では、そんなことが世界の関心を集めていた。

 

 

移民や難民、イスラーム教徒に厳しい見方をしている極右政党のウィルダース氏がなんで人気を集めていたのか?

まずはその理由を紹介したい。

産経新聞の記事に、ウィルダース氏を支持する人たちの声がのっている。

「ウィルダース氏に期待する。彼は捨て置かれた国民に目を向けている」

「恩恵を受けるのは教養のあるエリートだけ」

「女性が不自由なイスラム教は好ましくない」

「難民に使う金は国民に回すべきだ」

オランダ総選挙、「寛容の国」を包む静かな緊張 極右候補ウィルダース氏に根強い支持

 

ボクは外国人との共生や多文化社会の考え方はいいと考えている。
でも、「これが良いことなんだから!」とその考えを市民に押しつけるのは反対。

この市民の声からもわかるように、外国人との共生には税金がかかるから住民の不満は出やすい。
外国人がその社会に適応できるようになるためには、どうしてもお金は必要になる。

そうした点には目を向けずに、政治家や役人が「外国人との共生や多文化社会は正しいことだから」と正論を前面に出されると、息苦しさをおぼえてしまう。

 

外国人との共生に対して不安を言ったっていい。
反対意見を認めることは、多文化社会の重要な考え方だから。

でも、「わたしは外国人が来ることには反対です」と表立っては言いにくい。
それを言うと、「多文化共生を否定する気か?」「おまえは排外主義者か?右翼か?」なんて責められそうで。

 

 

オランダにもそんな空気があった。

市民が外国人への不満をもっても、それを口に出して言えない雰囲気があった。
それが、反移民・難民を主張するウィルダース氏に支持があつまった理由にもなっている。

先ほどの記事にはこんな声もある。

「他の政治家が言わないことを明確に言う姿勢がいい。表現の自由は守るべきだ」

 

「寛容の精神が大事です」「異なる文化や価値観を尊重しよう」といった言葉では、解決できない問題がある。

 

 

3月15日におこなわれた選挙では、ウィルダース氏がひきいる自由党が第一党になることはなかった。
でも、自由党は支持は増やしている。
オランダにいる外国人に対して、否定的な考えをしているオランダ人は今も多くいる。

 

この選挙では、ルッテ首相がひきいる自由民主国民党が勝利している。
自由民主国民党は自由党とはちがって排他的でも極右的でもない。

とはいっても、国内にいる外国人に対してやさしくもない。
ルッテ首相は選挙の前に、こんなことを言っている。

「オランダがいやなら、オランダから出ていけ」

これは世界的に大きな話題になった。

「いやなら出ていけ」 オランダ首相が意見広告 反移民ムード背景か

オランダのマルク・ルッテ首相が、国の価値観を否定するなら「出ていけ」と主張する意見広告が23日付で、同国の新聞各紙に掲載された。広告は、台頭する反移民政党に対抗するためだとみられている。

(中略)ルッテ首相は新聞広告で「普通に振る舞え。さもなければ出ていけ」と主張。自由を求めてオランダに来たはずの人たちが、その自由を乱用しており、国民は反感を強めていると指摘した。

 

 

・国の価値観を否定するなら出ていけ
・普通に振る舞え。さもなければ出ていけ

ルッテ首相のこうした強い姿勢が、オランダ人の支持を集めたことはまちがいない。

これは極右的でも排他的な考え方でもない。
外国人との共生では、外国人をふくめてそこに住む人たちが国の価値観やルールを守ることがとても大切になる。

今回のオランダの選挙からは、そんな民意が見えてくる。

これから外国人との共生をむかえる日本にとっても、参考になる考え方だと思う。

 

 

フランスで、イスラーム教徒の女性がブルカを着ることを禁止されたことが大きな注目を集めた。

ブルカ(ウィキペディアから)

 

フランスがブルカの着用を禁止した理由は、「治安維持と共生」のためだという。

ニューズウィークの記事(2014年7月10日)にそのことが書いてある。

ブルカで顔を覆い隠す行為は治安維持や人々の共生を難しくする恐れがあるというフランス政府の主張を認め、着用禁止は思想・良心・信教の自由を侵害していないとの判断を示した。

 

宗教や価値観がちがう外国人といっしょに生活するためには、外国人のほうがその社会の価値観やルールを尊重しないといけないことが多くなる。

フランスやオランダを見ているとそう思う。

 

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