イスラム教とは③アフガニスタンの結婚・児童婚の理由・女性の権利

 

はじめの一言

「日本人の生活や楽しみの中にとけこんでいる事物や仕種がいかにも優美であり、ふんだんであることに較べると、ヨーロッパの芸術は無、絶対的に無である
(モラエス 明治時代)」

「日本絶賛語録 小学館」

 

 

今回の内容

・アフガニスタンでの結婚
・イスラーム教と児童婚
・イスラーム教と女性の権利

 

・アフガニスタンの結婚

「カブールの本屋(イースト・プレス)」という本を読んでいると、暗い気持ちにさせられる場面がいくつかある。

その一つが、ソニアという16歳の女の子の結婚が決まるところ。
相手の男性はスルタンといって、50歳をすぎている。
場所はアフガン(アフガニスタン)で、2人とその家族もイスラーム教徒。
この16歳の女の子には、「拒否権」がなかった。

「スルタンとは結婚したくはない。
けれど、両親に逆らえないことは分かっていた

(カブールの本屋 イースト・プレス)」

 

それに、相手はお金をもっている。

家族が抱えている問題も結納金でかなり片がづく。ソニアの兄弟たちがいいお嫁さんをもらうのにも、このお金は役立つ。ソニアは押し黙ったままだった。それで運命が決まった。(同書)

 

これで、ソニアという女の子の結婚が決まってしまう。
こうしたことは、アフガニスタンでは一般的だという。

若い女は、物や金で取引される対象にすぎない。
結婚は家同士の、あるいは一族での契約なのだ。一族にとってメリットがあれば、結婚が成立する。
当人の気持ちが考慮されることはめったにない。
アフガンの女たちは何世紀もの間、女だからということだけで、こうした不当な扱いに耐え忍ばなければならなかった。(同書)

 

・イスラーム教と児童婚

イスラーム教について、一夫多妻制やブルカをかぶることがそのまま「女性差別」につながるかどうかは、判断が分かれている。

でも、「児童婚」については議論の余地がない。ダメ。
イスラーム教の国の中には、この児童婚がおこなわれているところがある。
先ほどのアフガニスタンの例では、16歳の女の子と50代の男性だったけど、中には、小学生ぐらいの年齢の女の子が親から結婚を命じられることもある。

 

もちろん、児童婚がすべてのイスラーム教の国であるわけではないし、イスラーム教の国に限ったことでもない。
児童婚に対しては国際的な批判が高まっていて、減っている傾向にあるとは思う。

 

でもイスラーム教の国で、この児童婚がおこなわれるのには、それなりの理由もある。
宗教的な根拠は、50代のムハンマドが結婚した相手は9歳の女の子だったことらしい。

預言者ムハンマドとアーイシャ

ブハーリーのハディース集「真正集」によればイスラームの預言者ムハンマドは、メディナ時代の初期に9歳の少女アーイシャと結婚した。このときムハンマドは50代であったとされる。

(ウィキペディア)

 

ムハンマドは神ではないけれど、神の言葉を人びとに伝えた預言者として尊敬されている。
そのムハンマドが9歳の女の子と結婚したことが、イスラーム教の1つの「基準」になっているらしい。

古典イスラーム法の一般的な解釈において、女子の結婚最低年齢は9歳である。
イスラーム法では結婚以外での性行為は認められていないので、事実上結婚最低年齢が法定同意年齢に該当する。

(ウィキペディア)

イエメンの女性

 

・イスラーム教と女性の権利

現代のイスラーム教では、女性の権利をどう考えているのか?

これにはいろいろな立場から様々な説がとなえられていて、一言ではとても言えない。

ここでは参考までに、エジプトの学者である「カラダーウィー」という人の考えを紹介したい。
この学者は「現代のイスラーム主義思想の代表格となった(現代アラブの社会思想 池内恵)」という人物だから、それなりに信頼できるはず。

カラダーウィーによれば、「イスラーム的解決策」によって女性の地位は尊重される。
ただし、尊重とは女性の「真正な本性、重大な使命、貞淑な娘として、正しき妻として、そして街に出るよりも家を守ることを優先し、表に出ることよりも陰で支えることを優先し、権利を求めることよりも義務をなすことを優先し、何よりも宗教を優先する徳高き母として」の徳性を尊重することとされる。
(中略)カラダーウィーにとっては、規範に従わせ、宗教的に正しい生活をおくらせることこそ、女性の尊重なのである

(現代アラブの社会思想 池内恵)

 

重ねて言うけれど、これは多くの中の一つの考え方というだけ。

でも、イスラーム教徒が「女性の地位や人権を尊重する」といった場合、欧米人や日本人と同じような価値観で考えることはないだろう。

あくまでも、イスラーム教の教えの中での「女性の人権や地位の尊重」のはず。

「宗教をこえて、人として考える」というのは、難しいというより、実際にはできないだろう。
宗教や伝統といった「思考の枠」というのがあると思う。
1つの地球にいろいろな価値観があるというのが、あたり前といえばあたり前だしね。

 

先ほどの児童婚については、アラビア半島のイエメンという国で特に多くおこなわれている。
イエメンに行って、この児童婚について話を聞いたことがあるから、そのことを次回書きたい。

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。