日本、世界にデビュー!江戸幕府、パリ万博参加・ジャポニズム④

 

日本が世界に「デビューしたとき」といえば、1867年のパリ万博に参加したときだろう。

江戸時代の日本はこのとき、ヨーロッパに衝撃を与えた。

日本は1867年のパリ万国博に初参加し、葛飾北斎の浮世絵などを出品。フランスでジャポニズムが起こる

(日本史用語集 山川出版)

このジャポニズム(日本趣味・日本熱)とは、このようなものをいう。

欧米における日本趣味として、日本の美術品などに対する関心などが高まった。19世紀後半パリ万国博覧会を機に流行し、特に浮世絵はマネ・モネ・ゴッホらのフランス印象派の画家に影響を与えた

(日本史用語集 山川出版)

 

それから約150年のときが流れて、今は2016年になる。
外国人が日本に来る理由は人それぞれ。

19世紀後半の「ジャポニズム」のような日本文化に興味をもって来日する人もいれば、日本には関心がない人もいる。

 

友人のフィリピン人がそう。
彼女は日本や日本人のことをほとんど知らなかった。
「お金を稼ぐことができる」ということだけで日本に来て英語を教えていた。

「Just for Money!」と力強く言い切っていた。

でも彼女の場合、はじめは日本には興味がなかったものの、日本で住んで日本の建物を見たり人と接したりしているうちに日本を知りたくなったという。

ボクが外国人をお寺や神社に連れて行くときは、できる限りその寺や神社についての説明をしようとしている。
お寺にある仏像について簡単に話すだけでも、外国人は興味深そうに耳をかたむけてくれる。

彼らの話を聞くと、今までに何度も仏像を見たことはあるけれど、「それぞれの仏像のバックグラウンド(背景)を知らなかった」というのがほとんど。

 

ウェルカムトゥジャパン

 

外国人が日本について不思議に思ったことを、日本人に質問することもある。

前にいっしょに京都へ行ったアメリカ人もその一人。

「なんで日本人はお守りを自由に買うことができるのか?」
という彼女の疑問は、日本人だったらなかなか思いうかばない。
でもこれはなかなかむずかしい質問だ。

 

なのでこのときは、「宿題」として持ち帰ることになった。
自分なりに調べてその答えを彼女に伝えると、彼女はよろこぶ。
「日本人はそういう宗教観をしてるのね」と日本人の価値観や考え方を理解するきっかけにもなった。

アメリカ人と京都旅行⑪ なんで日本人は自由にお守りを買えるのか

 

このときだけはなくて、そのときには答えられなくても後で調べてから答えると、まずまちがいなく外国人はそのことに感謝してくれる。

こういうとき、「外国人は日本のことを知りたがっているんだな」と感じる。

 

今の世界で、日本への関心はこれまでになかったほど高いように思う。

去年訪日した外国人の数が過去最高を記録したことからも、それがうかがえる。

2015年にはミラノで万博がおこなわれた。
このときも、日本館は外国人に大人気だったという。

読売新聞の記事によると日本館はたくさんの来館者を集め、行列が苦手なイタリア人が8時間も並ぶことがあったらしい。

日本の伝統的な食文化を紹介する日本館が「最も人気のある展示館で、入場は『かなわぬ夢』だ」と地元イタリアメディアが報じている。

そして日本館は来館者数が200万人を突破して、パビリオンプライズで「金賞」を受賞した。

 

 

タイが好きで今までに何回も訪タイしている。

タイに行くたびに、タイでの「ジャポニズム(日本熱)」が高まっていると感じる。

その具体例には、ラーメンがある。
「日本のラーメンは一時的なブームではなくて、今ではもうタイ人の生活の一部として定着している」という話をタイ人のガイドから聞いた。

「ターミナル21」というショッピングモールが「日本フロア」をつくったのは、そうしたタイでのジャポニズムが背景にあるはず。

バンコクで電車(BTS)を待っていたときには、「Yokoso! Japan」という日本への訪問を呼びかける広告もあった。

 

「日本にようこそ」と、日本が国をあげて外国人に訪日をすすめているのだから、日本人としてはそれなりの「おもてなし」をすることが大事だと思う。

外国人が日本を知って「日本に来て良かった」と思ってくれたら、日本人もうれしいはず。

外国人が知りたい日本や彼らが知らなかった日本を伝えることも、大切な「おもてなし」になる。

もちろん、これはすべての日本人がすることではない。
前にも書いたように、外国人との交流が好きな人やそれをしたいと思う人がすればいい。

 

とまあ、ここまでえらそうなことを書いてきたけれど、ボクも日本や日本人のことを大して知っているわけではない。
それでも、自分が知っている範囲のことをなんとか外国人に伝えようとはしている。
それが日本にとっても大事なことだと考えている。

 

jijij

 

この前イギリス人と話をしていたとき、彼がこんなことを言っていた。

「日本人は日本の文化が大好きなんだと思う。日本人といると『これが日本の寿司です」』みたいに、『これが日本の~です』と日本文化を強調するようなことをよく言う。イギリス人は外国人に「これがイギリスの~です」とイギリスの文化をアピールするようなことは言わない」

たしかに日本人には、日本の文化を誇りに思っている人が多いだろうね。
イギリス人がこう話を続ける。

「でもボクが仏教と神道のちがいを日本人に聞いても、『それは分かりません』とよく言われる。日本人は外国人に日本文化を知ってもらいと思うわりには、日本人が日本のことをあまり知らないように思う」

彼は日本語が分かるから、その日本人が「英語では説明できなかった」ということではなかったと思う。

日本に住んでいる外国人なら、日本人から茶道体験や着物体験などに誘われることはよくある。
彼もそうした日本の文化体験を何回もしたことがある。

でもそうした体験をきっかけに日本のことを知りたくなっても、日本の文化や歴史を知っている日本人は本当に少ない、ということを話していた。

 

 

日本では「一期一会」という気持ちで人をむかえたり、「お客様は神様だ」として他の国では見られないような礼儀正しさで客と接したりする。

いちご‐いちえ【一期一会】

《「山上宗二記」の中の「一期に一度の会」から》
茶の湯で、茶会は毎回、一生に一度だという思いをこめて、主客とも誠心誠意、真剣に行うべきことを説いた語。
転じて、一生に一度しかない出会い。一生に一度かぎりであること。

(デジタル大辞泉の解説)

こうした「客をもてなす」ということも、日本文化のひとつだ。

そうしたことをふくめて、日本人が日本のことを外国人に伝えることが「おもてなし」になると思う。

これが、前にボクが「日本や日本人らしさについて、知っておいた方がいいですよ」とすすめた理由のひとつになる。

もうひとつの理由は次回で書きたい。

 

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今まで、東南アジア、中東、西アフリカに旅をしてきました。外国に行って初めて気がつく日本の良さや特長があります。以前、歴史を教えていたので、その経験もいかして、日本や世界の歴史や文化などをテーマに、「読んでタメになる」ようなブログを目指します。