ごめんなさい!インドを誤解していました② インド人に「インド人もびっくり」と言わせる必要はある?

 

・「君はインド人なんだから、手でつかんで食べなよ」

あるインド人は、日本人の知り合いから国際交流パーティーでゲストとして呼ばれたときのことを話してくれた。
そのパーティーで、彼が自己紹介を終えて食事をしようとしたところ、主催者からこう言われたという。

「君はインド人なんだから、手でつかんで食べなよ」

 

彼は「目が点」という状態になったらしい。
「冗談だよ、冗談。箸で食べていいよ」
と、主催者の日本人は笑って言ったという。

 

そのインド人は、日本になじもうと箸の使い方を練習していて、そのパーティーでその成果を見せようと意気込んでいたところだった。
悪意はなかったとしても、その主催者の言葉は冗談になってなく、彼は不快になったという。
ただ、そうしたことはあったものの、パーティー自体は楽しかったらしい。

 

その主催者の日本人は、外国人の知り合いも多く、英語を話す「国際人」だ。
その人の「インド人は手で食事をする」というイメージに、本物のインド人を合わせようとするとなると、ちょっと問題だろう。
これは下手したら、人種差別にもつながりかねない。

 

 

・「箸を使えるの?刺し身とか生魚は食べれるの?

話はちょっとそれる。

人種差別とはまったく違うが、アメリカ人やイギリス人に聞いても、日本人が持つ「外人のイメージ」に嫌な思いをすることがあるという。

日本人から「箸を使えるの?」とか「刺し身とか生魚は食べれるの?」と、新しい日本人と会うたびに聞かれると、さすがにうんざりすることがあるらしい。

 

正直に言うと、ボクがこの質問をアメリカ人にしたときに、「何で日本人は、同じ質問ばかりするのか?」と言われて、初めてこうしたことを知った。
日本に住んでいる外国人、「外国人は箸を使えない」「外国人が生魚を食べない」というイメージを前提に話をされるのは、彼らとしては好ましくないようだ。

 

また、あるアメリカ人はこんなことを言っていた。
「日本人は世界中に寿司を広めているのに、何で外国人が生魚を食べないと思ってるんだよ?」
ごもっとも。

 

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・「インドって、危険ですよね?」

話をインド人に戻す。

日本のテレビ番組で、日本のことを紹介したインド人に「インド人もびっくり!」と言わせているのも「どうなのかな?」と思う。
言わされているインド人が気にしていないなら、いいのかもしれない。

でもアメリカだったら、特定の人種にある一定のイメージを持ち、そのイメージどおりに相手を合わせさせるというのはアウトだろう。
人種差別になるかもしれない。

 

また、別のインド人は初対面の日本人の主婦にこう聞かれた。

「インドって、危険ですよね?」

そのインド人はおばさんに、こう聞き返した。

「それはインドのどこですか?」

「そこまでは分かりません」という主婦に返事を聞いて、彼はあ然としてしまったという。

 

ボクも、インドは日本よりは危険だと思う。
インドの宿のスタッフから「この辺は、危ないから気を付けろ」と、言われたこともある。
ただ、初対面のインド人に面とかってあんまり言わない方がいいだろう。

これだけではなく、インド人が日本人のイメージするインドやインド人を知って、「それはいつの時代の、どこのインドのことなのか?」と考えてしまうことがあるという。
「それは、テレビの影響が大きいですよ」と言うインド人もいた。

 

日本のインドに関するテレビ番組で、インドが「汚い・危険・貧しい」という印象を与えるような取り上げ方をしていて、「これが偏見の原因か」と思ったという。
ただ、最近はこうしたことを強調するテレビ番組は減っているように思う。

 

そんな彼らには申し訳ないが、ボクがインドを旅していて、実際にそう感じたことはあった。正直に言うと、何度も「汚い・危険・貧しい」と思った。インドを旅する日本人とも、よくそんな話題で盛り上がる。

 

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・インドに「敬意」を

それでも、日本では、インドに対して実際以上に「汚い・危険・貧しい」のイメージが強すぎるような気もする。そうした日本人の「インドのイメージ」を知って、不快に思うインド人がいる。

 

「国際交流」のためには、外国人を理解する以前に、外国人に対して「特定のイメージ」を持たないで接することが大事だと思う。
そんなインド人の話を聞いて、今回、この記事を書いてみた。
前回の記事で触れたように、インドは、「ダライラマとチベット難民の亡命受け入れ」という、日本にはできたかどうか分からないような難しい決断をしている。

そして、インドに心から感謝している人間も多くいる。
日本人のインドのイメージには、そんなインドに対する「敬意」も含めるといいのになあ、と思う。

 

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今まで、東南アジア、中東、西アフリカなど27の国・地域に旅をしてきました。以前、中学生に歴史を教えていた経験もあります。 また、日本にいる外国人の友人も多いので、彼らの目から見た日本も知っています。 そうした経験をいかして、日本や世界の歴史・文化・宗教などをテーマに、「読んでタメになる」ブログを目指しています。