ヨーロッパの移民政策は失敗? 移民問題(受け入れ)って難しい。

 

始めの一言

「みんな善良な人たちで、私に出会うと親愛の情をこめてあいさつをし、子供たちは真珠色の貝を持ってきてくれ(中略)根と親切と真心は、日本の社会の下層階級全体の特徴である(アンベール 幕末)「逝き日の面影 平凡社」

 

IMG_4828


今回の内容

・イギリスの移民受け入れ反対の理由(テロ・医療費・仕事)
・移民をどう受け入れたらいい?

 

・イギリスの移民受け入れ反対の理由(テロ・医療費・仕事)


2016年の6月23日は、イギリスにとって「運命の日」になる。


「イギリスはEUから抜け出るか、それともEUにとどまるか」
それを決める国民投票が行われる。
この選挙の結果は、イギリスだけではなくてEU全体にとても大きな影響を与えることになる。


前回の記事で、ロンドンに住んでいるイギリス人の友人の話を書いた。
今のイギリスでは、昨年のパリでのテロ事件を受けて「移民と共に、テロリストもイギリスに入ってくるかもしれない」という不安が広がっている。

 

このことは、ウィキペディアにもある。

英国がEUに加盟しているために、英国政府はEUからの移民の資格・ジハーディストなど過激派とのつながり・犯罪歴などを調査することができません。有罪判決を受けた犯罪者を国外追放にすることすら出来ないのです。
(ウィキペディア)


こうした不安や恐怖から、「イギリスは、EUから離脱すべきだ」と考える人びとは多い。

 

また移民を受け入れた場合、病院での治療費をある程度イギリスが負担することになっている。
そうした社会保障の支出も問題となっている。

 

英国がEU加盟国である限り、EU市民は英国に定住し働き、英国の年金や国民保健サービスを受ける権利を主張することができる。移民によるそのような社会保障制度へのアクセスは社会の負担にもなりうる。
(ウィキペディア)

 

さらに、「移民がイギリス人の仕事を奪ってしまう」と考えて、移民受け入れに反対していた人たちは以前から多くいた。

 

2015年にイングランド銀行が大量の移民によって求職活動者の賃金が下がると警告しており、経済学者も移民の増加によって 介護福祉士・清掃業者・ウェイターなどの業種が移民と競争に晒され給料が下がることに気付いた
(ウィキペディア)

 

こうした背景があってイギリスでは、無制限に移民を受け入れることは現実的には不可能であるとし、EUから離脱して移民の受け入れを制限するべきだと考える人たちが多いのが現状だ。

 

IMG_7087

 

「移民を受け入れることで、自分たちの仕事が奪われてしまう」という不安をもっている人たちは、ヨーロッパの他の国にもいる。

それでも、ヨーロッパでは、移民を受け入れるべきだ、という考えは根強くある。


EUの理念には、このようなものがある。

「加盟国の国民なら、域内のどこにも自由に行けて働くことができるのがEUの大前提だ。
(NHK ON LINE ここに注目! 『移民規制とEUの理念』

 


この理念にもとづいて、ヨーロッパの各国ではいろいろな移民政策がとられてきた。

そうした「移民は、ヨーロッパ全体で受け入れるべき」という考え方をしている人たちからしたら、「イギリスが移民を受け入れないのはズルい」となる。

 

イギリスの措置は、このEUの基本理念に反すると他の加盟国やEU当局は批判しているのだ。
(NHK ON LINE ここに注目! 『移民規制とEUの理念』

 

フランスのオランド首相は、23日の国民投票でイギリスのEUからの脱退か決まった場合、フランス国内にいる移民をイギリスに「送り込む」というようなことを言っている。

 

国民投票でEU離脱承認となれば英国とフランスとの間の協定に変更が加わりフランスに留まっている移民が英仏海峡トンネルを通って英国へ流入するだろうと繰り返し示唆している
(ウィキペディア)

 

移民問題というのは、本当に複雑で難しい。
失礼な言い方だけど、「移民を受け入れろ!」「いや、これ以上はムリだ!」といったヨーロッパでのやり取りを見ていると、ババ抜きをしているように見えてしまう。

 

10690031_762397077237881_7758718815154981991_n

 

 

・移民をどう受け入れたらいい?

 

もちろんイギリス人は、移民の受け入れについて「受け入れるか、一切受け入れないか」の二つに一つしか考えていないわけではない。

EUから離脱するべきだと考えている人たちのなかにも、「移民は受け入れるべきだけど、制限をつけてコントロールするべきだ」と主張している人も多くいる。

 

司法大臣マイケル・ゴーブは、英国はEUを離脱し移民の数をコントロールすべきと考えている。
またゴーブは、英国がEUに留まっている限りはEUからの移民の出入国管理を厳格にできないために治安に影響がでると考えている。(ウィキペディア)

 

移民を受け入れることで、その国にメリットはある。
他の人がやらないような仕事をしてくれたり、働いてくれたら当然税収もあがったりする。

 

「移民を受け入れよう」という理念や理想もとても大切。
だけど、現実はもっと大事。
ヨーロッパの場合、「移民を受け入れよう」という理想が現実を越えて先走ってしまった面があると思う。

 

今のヨーロッパの各国(フランスやオーストリアなど)で、「移民を追い出せ!」と主張する極右政党が支持をのばしいるのは、そのことも原因にあるはず。
その国に昔からいる人たちと外からやってきた移民の人たちとが共存していくには、その国がコントロールできる範囲で移民を受け入れることが、絶対に大事。

 

おまけ

2016年9月20日の「AFP=時事」で、このような記事があった。

 

フランス人らしく暮らせ=移民に要求-サルコジ前大統領

来年のフランス大統領選に出馬表明しているサルコジ前大統領は19日、パリ郊外フランコンビルで演説し、移民が仏市民権を得た場合、「フランス人らしく暮らすべきだ」と訴えた。
サルコジ氏は「フランス人になりたければ、フランス語を話し、フランス人らしく生きろ。機能しない統合ではなく、同化が必要だ」と持論を展開。「フランス人になれば、『この国を愛している』と言わねばならない」と語った。

日本で政治家がこんなことを言ったら、きっと大問題になる。
でも、フランスではこの発言は支持されている。
移民の受け入れには、受け入れる側の努力はもちろんだけど、移民の側もその国で一緒に生きていくための努力も大切だ。

 

良かったら、こちらもどうぞ。

日本はどんな国?在日外国人(インド人)から見た違いや特徴

日本はどんな国?外国人(インドネシア人)の感想、違いや特徴

中国人から見た日本 「日本は、理想的な社会主義の国です」

韓国人「日本人は、謙虚ですね」 日韓の比較・考え方や社会の違い

イギリスを知りましょ① 階級社会・日本の平等・アメリカ人との違い

イギリスの階級のせい? オーストラリア英語のなまり(発音)の理由

「ヨーロッパ」カテゴリー 目次①

 

ランキングに参加しています。
良かったら、下のボタを押してください。



 

ツイッターで、日本の良いところ、つぶやいてます。
folow me plz.
@amamatsushizuo3

このブログには、姉妹編があります。良かったら、こちらも、ご覧ください。

・英会話ブログ英会話で『ええ会話』」

今、ネイティブから習っているレッスンを復習代わりに、ここで紹介しています。 内容は、中学レベルの英語が中心です。 ただで、レッスンが受けれるようなもので、お得ですよ。

・歴史・文化などの雑学的なブログ「日本と世界のあれやこれや」

日本や世界の歴史、文化、社会のことをあれやこれやと雑学的を書いてます。

コメントを残す

ABOUTこの記事をかいた人

今まで、東南アジア、中東、西アフリカに旅をしてきました。外国に行って初めて気がつく日本の良さや特長があります。以前、歴史を教えていたので、その経験もいかして、日本や世界の歴史や文化などをテーマに、「読んでタメになる」ようなブログを目指します。